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【緊急】Bリーグのチーム別通算来場者数を調べてみたら大変なことが……

(ヘッダーはBリーグ公式サイトから)

2月10日に、琉球ゴールデンキングスの通算来場者数が、Bリーグ発足以降で100万人を突破した、というニュースがありました。開幕から7年4か月での達成は最速になるとのこと。

このニュースを見て気になったのが、他のチームの通算来場者数はどうなっているのか? ということ。Webスクレイピングの復習がてら調べてみたら、大変な事実が判明しましたのでシェアします。

集計基準

こうした集計を取るときに重要なのが、対象となる試合は何なのか、ということ。
キングスの公式サイトでは、本件に関して以下の記述があります。

本日、2月10日(土)レバンガ北海道戦にて、7,170人のお客様にご来場いただき、レギュラーシーズンとチャンピオンシップを合わせたキングスのBリーグ通算来場者が100万人を達成いたしました。

【謝辞】Bリーグ通算100万人来場者達成のお礼 | 琉球ゴールデンキングス

つまり、Bリーグとして開催した試合は、ポストシーズンも含めて集計しているが、天皇杯やEASLは集計に含めていない、ということになります。
そして、キングスの集計において、中立地での開催は、ホーム扱いでもこの集計に含めていないようです。具体的には、東京体育館で開催された、2021-22シーズンのCSファイナルが該当します。

この試合には、2日で合計13528人が来場しています。これをキングスの通算来場者数に含める場合、100万人の達成は1試合前、1/28の京都戦Game2となります。

従ってここでは、なるべくキングスの基準に寄せた形で、以下のような基準で集計を行います。

  • 集計対象はBリーグのレギュラーシーズン・ポストシーズンの全試合。ただしポストシーズンのうち、中立地開催の試合は対象に含めない。

  • 天皇杯・EASLのホーム開催は対象に含めない。

  • 2017-18シーズンまでのCS・プレーオフ・残留プレーオフにおいて、ダブルヘッダーの2戦目として行われたGame3は対象に含めない。

  • 2018-19シーズンまでのB3においては、ファーストステージ・レギュラーシーズン・ファイナルステージのすべてを対象に含める。

  • 遠隔地でのホーム開催も対象に含める(例: 2023-24 B3第18節 金沢-八王子 @大治町スポーツセンター)。

また、参照した入場者数に関する定義は以下の通り。

  • 2024/03/03までの試合が対象。来場者数の数字はすべて、Bリーグ公式サイト・B3リーグ公式サイトに記載の、各試合の入場者数を参照する。

  • 2017-18 B1第15節 A東京-千葉JのGame2は、リーグ公式の試合情報ページに入場者数の記載がなかったため、A東京公式サイトの試合結果ページを参照した。

  • 少なくともB3の一部試合で、リーグ公式サイトの試合結果ページとチーム公式サイトの試合結果ページで、入場者数の値が異なるものが存在することを確認している(例: 2023-24 B3第21節 香川-横浜EX Game1。リーグチーム)。どちらが正しい値かを判断できないため、ここではリーグ公式サイトの記載を正とした。

なお、可能な範囲のダブルチェックなどは行っていますが、値の正しさを完全に保証するものではありませんので、あらかじめご了承ください。

集計結果(CS・PO込み)

以上の基準を踏まえて、チーム別に通算の来場者数を集計した結果がこちら。

各チームの年度ごとの変遷やコロナ禍での落ち込み、今年度の大ブレイクまで、いろいろなものが見えてくる表なのですが、一番注目するべきなのはここ。

なんと、3/3の試合終了時点で、千葉ジェッツの通算来場者数が996827人。あと3173人で、100万人の大台に到達するところにまで迫っているのです。
今期のジェッツで最も来場者数の少なかったホーム戦は、第10節 茨城戦の4322人。つまりよっぽどのことがない限り、明日3/6の第25節 群馬戦で、千葉ジェッツはRS・CSでの通算来場者数が100万人を突破することになります。

しかし、そんなメモリアルな試合であるにもかかわらず、おそらくジェッツの公式が、このことを報告することはないと思われます。なぜなら、これまで千葉ジェッツが発表してきた通算来場者数の数字には、CSのホーム開催分が含まれていないから。

2022-23シーズンが始まってすぐの2022/10/16の試合で、通算来場者数が70万人を達成した、との発表がありました。

ですが手元の集計で見ると、この日までの通算来場者数は757259人。チーム公式の発表とは5万人以上の差異が発生しています。
ジェッツはこのツイートの日までに、通算で12試合(+ダブルヘッダー1試合)、CSの試合をホームで開催しており、12試合合計で52995人を動員しています。この数字を除いて再集計すると、この日の来場者数4532人をもって、通算来場者数が704264人となり、上記のツイートとの辻褄が合います。

そして千葉ジェッツは、このシーズンもCSをホームで5試合を戦い(強すぎる)、合計22842人を動員しました。つまりジェッツの集計基準である“CSを除く”に準拠した場合、3/3までの累計入場者数は 996827-52995-22842=920990人。100万人達成には未だ8万人が必要で、消防法を無視しない限り、その達成は来シーズンの序盤戦、ということになりそうです。

集計結果(RSのみ)

では、そんな千葉ジェッツの基準に合わせて、CS・POの来場者数を省いたらどうなるのか。それを集計した結果がこちら。

なんと、レギュラーシーズンのみでの通算来場者数では、ジェッツがキングスを上回っているのです。
しかしその差はわずか27000人。アリーナのキャパシティに3500人程度の差があり、かつキングスはジェッツに比べ、4試合多くホーム戦を残しているという状況。
今シーズン中にこの差はかなり縮まりそうで、この集計基準でどちらが先に100万人を達成するのか、シーズン終盤~来シーズン序盤の動きに注目です。

よくよく見てみると、2020-21シーズン終了時点では、両チームの通算来場者数には20万人もの差がありました。そこからわずか3シーズンで、キングスが17万人もの差を猛追した計算になるわけで、沖縄アリーナの効果がどれだけ絶大であったかが伺えます。
そしてそこにLaLa arena TOKYO-BAYも登場するわけですから、もうしばらくはこの2チームが圧倒的に牽引する状況が続くんだろうなあ……。

なお、今回の集計に使ったデータファイルをGoogleドライブに上げておきました。チーム名は今シーズンのものに名寄せしています。


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