特急南紀:偉大なる単線の旅路…🚈🚃
皆さんはどこかへ出かけた時に会社の人に思い出を話すことはありますか?
まぁなんとなくお土産渡して終わりで、会話が弾まないことも多いかもしれませんし、そもそも会話すら生まれないことも少なくないかもしれません。
私なんかは幸い今の常駐先で仲ようさせて貰ってる人が何人かいて、そういう人には旅の思い出を話したりします。
まぁ実際問題として、旅行の話って旅行が好き/知らない体験に関心のある人くらいしか盛り上がらなくて、意外と話せる人に限りがあるんですよね。
まぁそれでも話せる人がいるって有難いもんで、ワイドビュー南紀に乗った話は割とする機会があります。
🚉名古屋から乗り続ける4時間:単線の旅路
ワイドビュー南紀は名古屋を出て、関西本線、伊勢鉄道、紀勢本線区間を通って紀伊勝浦までを走ります。
一応、複線区間はあるにはあるのですが、名古屋を出ていきなり単線に突入し、伊勢鉄道(第三セクター)を通る為にToicaを使った乗客は車内改札で洗礼を受け、三重県以外の停車駅は僅か3駅と、話題には困らない電車です。いや、特急ながら「電車ですらない」というところも独特で、しかも津駅までは近鉄が並走するのです。
これを関東の人間に解り易く説明するなら「八高線の高崎~高麗川間がひたすら名古屋から和歌山まで続く感じ」とお伝えします。
「それ最悪ですね!😨」
なんて反応が返ってくるので、まぁ座席が狭かったら本当にキツイ旅になります。紀勢本線の新宮~紀伊田辺間を走る電車はロングシートだったので、ロングシートの各駅停車で紀勢本線を行くとしたら、めっちゃキツイ旅になると思います。
とはいえワイドビュー南紀の席間距離は結構広く、体感的には新幹線グリーン車と同程度の解放感があります。グリーン車はもう無くなってしまいましたが、普通車でも十分にグリーン車のような解放感を堪能できるでしょう。
🚄近鉄特急に抜かされる敗北感を愉しむ
少なくとも名古屋から電車に乗る場合、鳥羽方面へ行くならJRを利用する理由が無くなってしまうでしょう。だって近鉄特急が走ってるんですから。
多気から更に南下するならいざ知らず、松阪やら鳥羽に行くのに並走する近鉄特急に抜かされまくります。
島風やら火の鳥やらに抜かされるワイドビュー南紀。そもそも単線なんだから最初から勝負にもなりません。この敗北感はD席に座ることによって、より強く体験をすることができます。だって近鉄側の窓はD席ですからね。
🌸ワイドビュー南紀は絶対A席がオススメ!
多気から紀伊長島までは険しい紀伊山脈を縫うようにして通り過ぎていきます。特急とは言えど、この区間はだいぶ速度制限をされている上、勾配も激しいところを通ります。
D席側の最も大きな見頃は三瀬谷ダムが見える一瞬と、梅ケ谷から紀伊長島間に一瞬だけ見える高いところからの下界です。紀伊長島から先はいよいよ海が見えるようになり、ところどころ熊野灘と並走しながら紀伊勝浦まで行きます。
もうね、ワイドビュー南紀は絶対にA席を取った方が良いです。
くろしお号はD席が海側だったため、自信満々でD席を取ったら大失敗でしたね。やっぱり海側の景観には敵わんわ。
今回は桜の季節に乗ったために山側の景色も楽しめましたが、やっぱり海を見たいもの。せっかくのワイドビュー南紀に乗って山ばかり見るのも悲しいものがありますね。
マンボウの状況によって変わる可能性もありますが、GW期間中はワイドビュー南紀も増発します。
紀伊勝浦に行かれる方は是非A席を取って、熊野灘の海を愉しんでくださいね🚈