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なぜ地方選挙で国政の話をするのか…

寝屋川で共産党の選挙ボランティアの人からビラを受け取ったのですが、どうも寝屋川の市議会選が近いようで、それで色々と騒がしくなっていたようです。
一応4月9日の統一地方選は前半戦だったようで、後半戦がこれからなんだということです。
それにしても貰ったビラを一読してみたのですが、見事に国政の問題が殆どで、寝屋川市独自の問題について触れられた項目が1つも無かったのです。

🏭地方選で大事なのは地域の課題

これは日本共産党に限ったことではないのですが、地方選に対して国政の問題ばかりを唱えるのは些か違うのではないかと思います。
国政の問題で争うのなら国政選挙でやるべきであって、地方選でやるべきことでは無いからです。
もちろん地方と言うのは国の一部地域ではありますが、京都市内とて「山科は東山を西に見るから京都ちゃう(山科差別)」なんてあるように、細分化するとその土地毎の気質や問題があったりします。

例えば街自体が一つの工業団地のような地域では、やはり公害や周辺地域のスラム化が問題になったりします。
関東で工業タウンを経験した後に東大阪に行くと、見事に東大阪の土地の雰囲気が蒲田と草加を足して2で割ったような感じがします。

蒲田の呑川
東大阪市の寝屋川

蒲田の呑川と東大阪市の寝屋川は、気温が上がると痛烈な悪臭を放ちます。
パッと景色を見ると見分けが付きにくいくらいに街並みも似てまして、東大阪市には海が無いから船がないというくらいの違いです。
となると、大田区と東大阪市の2都市はある程度共通の課題を持っていると言えそうですが、では「東大阪市が大阪市と同じ課題を有しているか」と言えば、必ずしもそうではありません。
東大阪にはカジノはできませんからね。
(と言っても治安が悪くて住み辛いというのは共通してます)

なので、例えば東大阪市の市議会で選挙やるなら、焦点は東大阪の住環境の問題であったり、或いは治安の問題だったりするわけです。

🗾国政の代理選挙でしかない地方選挙は要らない

京都には地域政党の京都党が存在しますが、彼らは謂わば「京都の課題に特化した政党集団」と言うことです。
実際のところ、京都の課題は京都のことに詳しい人間で対処した方が良いですからね。

各政党の党首が地方選に応援演説に入る必要もありません。
何故なら各政党のトップが、各地域の課題を熟知しているわけではないからです。

例えば岸田文雄が和歌山の課題を知った上で和歌山で立候補しているに行くですとか、志位和夫が仙台の課題を認知した上で、仙台の推薦した候補者の元へ応援演説に行くなら良いのですが、まずそんなことは無いでしょう。

各国政政党のトップは地域の課題なんて知りません。
なら地方自治に対して口を挟むのは野暮ってモノです。
しかし、現在の地方選は国政選挙の代理戦争にしかなっておらず、真に地方自治のための選挙とは言えないでしょう。

地方には各地方特有の問題があり、地方選はその「地域の課題を解決するための方策展開をする場」であるはずです。
現実としては地域特有の問題は選挙期間さえ殆ど論点が上がらないまま、国政選挙の代理戦争になっているわけです。

Twitterを見れば「大阪府民は維新に入れんでくれ」とか「カジノは要らへんやろ!」と大阪府民でも大阪市民でもない人が言っています。
これは大阪市長選や大阪府知事選が国政の代理戦争になっているからです。

正直、大阪にカジノができようができまいが知ったことではありません。何故なら私は京都市民だからです。
大阪市にカジノを作るか否かなどは大阪市民が決めること。
京都市民の私にとって大阪市がどうなろうと心底どうでも良いのです。

地方選で大事なのは、その地域の課題を特定し、解決策を示すことです。
自民党だろうが共産党だろうが国政の代理戦争でしかない地方選挙は要りません
地方選で国策の話をしても有権者には響かず、わざわざ選挙に行こうとは考えないでしょう。

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