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週刊プロフ

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中央アジアの炊き込みご飯「プロフ」を愛する人たちが、毎週プロフについてアツく語るマガジンです。
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当たり前にプロフが食べられる、いつかの日本で:その2

― 続いては、レポートのコーナーです。今日はどこに行っているのかな? レポーターの、ユウコちゃーん!  はーい☆ 今日は毎年恒例、お台場のプロフ祭りに来てまーす! 今年も大人気の、「ご当地プロフ日本一決定戦」が開催されてますー! さっそく会場に入ってみましょう!  わー見てください! 会場は大混雑ですね!すごい熱気です! どのブースからも、おいしそうなプロフの香りがしてますよ!  ひとつ行ってみましょう...こんにちは! こちらはどこのご当地プロフですか!?

当たり前にプロフが食べられる、いつかの日本で

 午前中もがんばった。ようやく昼休みだ。 「さて、昼メシは何を食べようかな。」  会社を出て、歩きながら考えよう。  ラーメン?  ・・・いやいや。今日はご飯ものが食べたい。  カツ丼?  ・・・いやいや。ちょっと重いな。  カレー?  ・・・いやいや。午後も仕事だ。ニオイが気になる。  チャーハン? ・・・いやいや。ちょっと物足りない。  そうだ・・・  プロフを食べよう!  プロフは肉がゴロゴロ入ってるから、ボリュームがあって元気が出る

結婚式の「朝プロフ」

前回お話しした結婚式のプロフの続きを。 結婚式のプロフ。 ウズベク語ではトイオシュto’y oshiと呼ぶ。 私の周りにいた日本人はみな「朝プロフ」と呼んでいた。 ウズベキスタンのタシケントでは、結婚式の朝、男たちは早朝から動き出す。そう、朝プロフに行くためだ。たいていは朝7時頃から始まるそうだが、夏期の日の出が早い時期だと、6時に始まることもあるらしい。とにかく朝早いのだ。朝プロフと呼ぶに納得の早さだ。車など持っていない自分にとっては会場に行くだけでもなかなか容易ではな

The Best of Uzbek osh??

週刊プロフに記事を書きませんか? ん?週刊プロフ?? まさか、そんなものが存在していて、そしてそんな話が私のところにやってくるなんて。 中央アジア、とりわけウズベキスタンを愛してやまない私は、何も考えずその話に飛びついた。 さて、プロフの話の前に私と中央アジアのなれそめを手短に。 以前、私は日本語教師として2年間、ウズベキスタンはタシケントに住んでいた。 そこで、彼らの文化、人柄、生活スタイルに魅せられすっかりファンになってしまった。 日本語教師であり、ワインソムリエでも

「プロフを食べなさい。きっと、お腹が空いているのよ。」

はじめまして、週刊プロフの5月末分を担当させていただきます、北海道在住の杉山雄二(すぎやまゆうじ)と申します。 2018年の夏ころに、ご縁あって”おいしい中央アジア協会”の代表理事である山田さんと知り合うことができ、彼女が”プロフ”に向ける熱意に、並々ならぬものを感じました。山田さんの企画・発案で開催した【おいしいユーラシア祭り】は、地元紙の北海道新聞社にも取材してもらうことができ、大盛況のなか終えることができました。 後述いたしますが、わたしは中央アジアのウズベキスタン

世界三大炊き込みご飯は、パエリア、ビリヤニ、そしてプロフ!

ある時「世界三大炊き込みご飯」というのが目に飛び込んできて、興味津々でその記事を読んでみたら「パエリア、ビリヤニ、松茸ご飯」と書いてあって、思わず目を疑った。なぜ松茸ご飯なのか? 確かに松茸ご飯はおいしい。世界三大炊き込みご飯に松茸ご飯を入れた方は、きっと松茸ご飯が大好きなのだろう。私は松茸ご飯のおいしさを否定するつもりは全くない。それよりも問題なのは、なぜプロフが世界三大炊き込みご飯にランクインしなかったかだ。 プロフ(油で炒めた肉と人参の炊き込みご飯) 日本人の頭の

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プロフの物語 vol.4「プラウを作った、しあわせな一日」

週刊プロフ「クリスマスプレゼントキャンペーン」

皆さん、おいしい中央アジア協会のWEBマガジン「週刊プロフ」をご存知ですか?毎週木曜日に、中央アジアの炊き込みご飯「プロフ」に関する記事を発信しています。「週刊プロフ」を初めて知った方は、こちらの記事になぜ「週刊プロフ」を発信しているのか、まとめてありますので、どうぞご覧ください。 プロフは中央アジアと日本のかけ飯 週刊プロフ「クリスマスプレゼントキャンペーン」 週刊プロフは、冬休みのためしばらく連載をお休みし、次回の記事は1月17日(木)になります。そこで、連載がお休

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プロフの物語 vol.3 ウサギのパエリアと妻の思い出

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プロフの物語 Vol.2 田舎者(プロヴィンツァーリ)のプロフ

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プロフの物語 Vol.1 少年とポロ

プロフのきほん その4

プロフは米料理であるので、もちろん米が主役である。中央アジアのバザールで米売り場を覗くといろいろな種類の米を見ることができる。白米や赤米、短粒米や長粒米など様々である。中国南部の長江の下流域で始まった稲作はさまざまなルートを経て中央アジアへ伝えられた。中央アジアへはいつ、どのような経路で米が伝えられたか詳しいことはわかっていないが、中央アジアは東西交流の経路にあたり常に人や文化が行き交う地域であるので米の伝来は数次にわたってもたらされたのであろう。 これまでの週刊プロフ「プ

プロフのきほん その3

前回の週刊プロフでは中央アジアのプロフに欠かせない材料である米とニンジンと羊肉のことを紹介した。今回はこのうち羊肉のことを取り上げてみたい。 もともと中央アジア南部のオアシス地帯の定住農耕民の間で広まったご馳走であるプロフには羊肉が欠かせない。この羊肉であるが今でこそバザールの肉売り場で簡単に手に入れることができるが、かつてオアシス都市自体はそれほど大きくはないので大量の家畜を飼育することは難しかったのではないだろうか。そこで目を向けるのは中央アジア北部に広がるステップと呼

プロフのきほん その2

中央アジアにおける代表的な料理であるプロフは米の他に羊肉とニンジンを使ったものである。これにニンニクやヒヨコ豆などの豆類、あるいは干しブドウやバーベリーなどが加わり味付けのアクセントとなる場合もある。中央アジアに隣接するイランではディルなどのハーブを混ぜ込んだりするなどバリエーション豊かなポロを見ることができるのが中央アジアとの違いである。もともと同じペルシア文化圏に属するイランのポロと中央アジアのプロフでは使われる材料が異なるのは地域性であると言うことができる。 今回の