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週刊プロフ

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中央アジアの炊き込みご飯「プロフ」を愛する人たちが、毎週プロフについてアツく語るマガジンです。
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#料理

結婚式の「朝プロフ」

前回お話しした結婚式のプロフの続きを。 結婚式のプロフ。 ウズベク語ではトイオシュto’y oshiと呼ぶ。 私の周りにいた日本人はみな「朝プロフ」と呼んでいた。 ウズベキスタンのタシケントでは、結婚式の朝、男たちは早朝から動き出す。そう、朝プロフに行くためだ。たいていは朝7時頃から始まるそうだが、夏期の日の出が早い時期だと、6時に始まることもあるらしい。とにかく朝早いのだ。朝プロフと呼ぶに納得の早さだ。車など持っていない自分にとっては会場に行くだけでもなかなか容易ではな

The Best of Uzbek osh??

週刊プロフに記事を書きませんか? ん?週刊プロフ?? まさか、そんなものが存在していて、そしてそんな話が私のところにやってくるなんて。 中央アジア、とりわけウズベキスタンを愛してやまない私は、何も考えずその話に飛びついた。 さて、プロフの話の前に私と中央アジアのなれそめを手短に。 以前、私は日本語教師として2年間、ウズベキスタンはタシケントに住んでいた。 そこで、彼らの文化、人柄、生活スタイルに魅せられすっかりファンになってしまった。 日本語教師であり、ワインソムリエでも

「プロフを食べなさい。きっと、お腹が空いているのよ。」

はじめまして、週刊プロフの5月末分を担当させていただきます、北海道在住の杉山雄二(すぎやまゆうじ)と申します。 2018年の夏ころに、ご縁あって”おいしい中央アジア協会”の代表理事である山田さんと知り合うことができ、彼女が”プロフ”に向ける熱意に、並々ならぬものを感じました。山田さんの企画・発案で開催した【おいしいユーラシア祭り】は、地元紙の北海道新聞社にも取材してもらうことができ、大盛況のなか終えることができました。 後述いたしますが、わたしは中央アジアのウズベキスタン

「もう1度食べたいポロ。」②カシュガルでのポロ

 前回の記事に引き続き、「もう1度食べたいポロ」の思い出について。  西安の留学生活でポロ(プロフ)は身近なものだった。シルクロードに興味のあった私は留学中に1人旅に出る。前回の記事で書いたように、この時の旅行は敦煌と嘉峪関がメイン。ウイグルは美味しい料理を食べよう、という理由で行くことに決めた。色々な遺跡を巡り旅は順調に続く。初の新疆ウイグル自治区。ウルムチでは近代的な街並みにちょっとびっくりしたが、美味しいポロやラグメンは食べることができた。 (2008年初めてのウイグ

「もう1度食べたいポロ。」①西安でのポロ

 ポロ(プロフ、抓饭)について2回分記事を、とお話をいただいたので、個人的な思い出になるけれど「私がもう1度食べたいポロ」について書いてみる。  初めてポロを食べたのは2007年の7月頃。留学先の中国・西安に着いて2、3日後。先輩の留学生が連れて行ってくれた校舎近くの路地にある小さくて小汚いウイグル料理の食堂。最初に食べた時の事は残念ながら覚えていない。気付いたらポロを食べるのが当たり前になっていた。その食堂は全部でテーブル席が8席くらい。薄暗くて顔立ちや言葉も違うウイグ

旨いプロフ&サラダ 10のレシピ

こんにちは。おいしい中央アジア協会の代表理事の山田です。 今回の週刊プロフでは、5つのおいしいプロフのレシピを皆さんにご紹介しようと思います。また、暑い時期でもさっぱりとプロフをお召し上がれるように、プロフと合うサラダのレシピも5つご紹介します。どれもご家庭で簡単に作れるものばかりです。レシピはPDFでダウンロード・印刷可能です。 ■プロフのレシピ 1. 中央アジアのプロフ 2. イランのバガリポロ(そら豆とディルのプロフ) 3. サバ缶プロフ(山田オリジナル) 4. 沖縄

¥350

プロフは中央アジアと日本のかけ飯

こんにちは!おいしい中央アジア協会代表理事の山田です。「日本の食卓に中央アジア旋風を巻き起こす」という協会の理念のもと、日々活動しています。 今回の記事では、なぜ「週刊プロフ」というWEBマガジンを立ち上げたのか、自問自答のインタビュー形式でお届けします。 そもそもプロフってどんな料理?プロフは中央アジアの炊き込みご飯です。油で炒めた肉、玉ねぎ、にんじんなどに、生米と水を加えて炊き上げたご飯です。味付けは塩やクミンを使い、地域によってはひよこ豆や干しブドウなどを加えたり、

「プロフ美味しかったですか?」

突然ですが、カザフスタンと聞いて何を連想しますか?日本人にとって「スタン」のつく国は「こわそう」というイメージがあるようで、決まって「治安は大丈夫?」と聞かれます。 実際に2014年には、多くのカザフ国民から父と慕われるナザルバエフ大統領閣下も、「~スタンという国名は印象がよくない。モンゴルはスタンがつかないから人気がある」として、国名の変更を示唆したことさえありました。その後、国民的議論が巻き起ったものの、結局いまもその国はカザフスタン共和国のままです。妻は「なんか強そう