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週刊プロフ

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中央アジアの炊き込みご飯「プロフ」を愛する人たちが、毎週プロフについてアツく語るマガジンです。
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#グリシェンカフェ

また逢ふ日には、みんなでポロを!

 「あなたは、ポロ、食べたいですか?」  ひょんなことで知り合ったタタール人女性。彼女は、北京市内に暮らす大学生でした。  1996年夏、彼女の故郷であるグルジャ(中国語でイーニン)を訪問、彼女の家に泊めてもらったことがあります。ウルムチから北へ約700キロ、カザフスタン国境に近いその街には、ウイグル、カザフ、タタール、ロシア、漢、シベなど、たくさんの民族が暮らしていました。  彼女の家は閑静な住宅街にあり、ポプラ並木に囲まれた家々は美しい装飾で彩られていました。父親はタター

最初に油!次に入れるものは?

 「いい?たっぷり油を入れたら最初に玉ネギを炒めるのよ。色が変わるまでしっかりとね!」 そう教えてくれたのは、ウルムチの北部アルタイ地方出身の主婦でした。  「玉ネギ?そんなものは入れません。トルファンは葡萄の産地!入れるのは羊肉と人参、そして干し葡萄だけです!」 と、豪語するのはトルファン出身の男性留学生。  こんにちは。「グリシェンカフェ」のグリシェンです。  今回はポロ(プロフ)の作り方&食材にまつわるお話です。ポロを作る際、最初にたっぷりの油を入れるのは、皆さんも

ポロを食べるときはスプーン?右手?それとも、、、

プロフ、ウイグル語では「ポロPolo」と言います。カシュガル方言では「ポラァ」と聞こえることも。 あ、こんにちは。「グリシェンカフェ」のグリシェンです。マルコ・ポーロに恋したことからウイグルにハマり、27年の間に幾度となくウイグル・シルクロード各地へ出かけています。今回から計4回、「週刊プロフ」に連載しますのでよろしくお付き合いください。 マルコ・ポーロに憧れ、彼のたどった道を、逆ルートで東から西へ旅しようと心に決めた15歳の夢。今と違いネットなど無い時代、テレビや雑誌、