見出し画像

イッツ・ミー

スーパーマリオブラザーズ・ムービー!
世界に誇る我らが任天堂と、ミニオンズなどを手掛ける歴史ある3DCGアニメーションの制作会社、イルミネーションスタジオが手を組んだ、世界待望のスーパーマリオの映画がついに公開された。



すっかりゲームはご無沙汰になってしまったが、任天堂のゲームは昔からお世話になっているし、映画の前評判が異様に高かったのでこれを逃す手はない!と思ってチケットの予約が始まると同時に席を確保した。

公開日の最初の回を観に行った感想です。


フオオオオオオオオオ!!
め〜〜〜ちゃくちゃ楽しかった!!!!!



原作由来のゲームらしさも、意外な展開も、キャラクターの掘り下げも全部、ぜんぶスーパーマリオというフランチャイズの愛であふれてる!

子ども向けのアニメ映画としても超一流だ。
友情と勇気の冒険物語に老若男女問わず夢中になれるはず!

こんなに原作のイメージを大事にしたまま超一線級のエンタメに仕上がったゲーム原作映画があっただろうか。いや、ない。

マリオのゲームを一度でも遊んだことのある人なら間違いなく楽しめるものになってます。全員観て!!


※※※ここからネタバレ感想です 鑑賞後に読んでください※※※









・冒頭
映画館に洋画を観に来て冒頭に『Nintendo』のロゴを見ることになるとは…
この時点で続編や他のIPを活用した映画を作る気満々って感じがする。楽しみで仕方がない。


・マリオとルイージ
冒頭からかなり度肝を抜かれた。
ブルックリン!?マリオってNY在住だったんだ。ていうか人間だったんだ。
キノコ王国出身の人型の生き物だと思っていた。
「スーパーマリオブラザーズ」をマリオとルイージ兄弟の配管工としての肩書にするとはニクイ演出だ。これなら彼らが自身のことをそう名乗ることに何の違和感もない。
そしてまさかのご家族総出のご出演。

ルイージに関してはやや臆病で気が弱いという原作イメージがすでにあるのに対して、マリオの正確に関してはほとんど描写されることが無かったと思う。ゲームの主人公は、操作するプレイヤーが自身を投影できるように性格を設定されていないことが多い。マリオもその代表格だと思う。

勇敢で運動神経バツグン、そして仕事に熱心なのはイメージ通りだが、こんなにも弟思いのいい兄貴だとは思っていなかった。めちゃめちゃいい人じゃん…

さらに意外なことに、どうやらマリオとルイージは人生順風満帆とはいい難いらしい。仕事はうまくいっていないし、家族仲もちょっと微妙。人並みのコンプレックスを抱えた人間味のある人物として描かれている。

ゲームでは全く語られなかったマリオのキャラクターがものすごい勢いで深掘りされ、一気に「映画の主人公」になっていった。すごく感情移入しやすく、好感度爆上がりだ。

「諦めが悪い」性格なのも、何度自機を失っても立ち上がり、『コンティニュー』することができるゲームの主人公らしいキャラクターで感動した。

弟のためならずっと大きな相手にも立ち向かい、一切の危険を厭わない兄。
臆病な性格にも関わらず、強大な敵に負けず、身を挺して兄を守る弟。
二人の力が合わさった瞬間をスーパースター取得の瞬間に合わせてくる演出があまりにも完璧。
彼らこそが『スーパースター』、二人一緒なら『無敵』!
二人が虹色に輝き始めてからはもうボロボロ泣いてしまった。

タイトル通り、『スーパーマリオブラザーズ』の物語になっていた。完璧なタイトル回収だった。


・ピーチ
原作と比べて一番キャラクター性に変更があったキャラクターだ。
しとやかでラブリー、いわゆるお姫様のアイコンだった彼女が、
今作では泣く子も黙る肉体派プリンセス。そして一国を治める女王然とした勇ましい女性として活躍していた。
しかもいつもマリオに助けられていた彼女が、今回はむしろマリオを指導し助ける立場にある。

私は強え女がめちゃくちゃ大好きなのでもう最高である。
ゲームでは割と無抵抗で攫われっぱなしだった彼女が、ハルバードをぶん回し、クッパにメンチを切り氷漬けにして飛び蹴りをかます姿を拝む日が来ようとは…

あまり勇敢で聡明な部分以外を掘り下げられることはなかったので、確実に作られるであろう続編に期待したい。
女性キャラクターが今作ほぼ彼女だけだったので、いずれデイジーとかキャサリンとかの活躍も見れるといいなあ…

・クッパ
想像の10倍残虐、そしてあざとい
正しくクッパ大魔王をやっていた。

最近のクッパの活躍の仕方を鑑みると、第三勢力が現れてマリオたちと共闘する展開もかなりあると思っていただけに最初から最後までラスボスだったのが逆に以外だった。

最終局面まで面識が全くないマリオを、(妙に優秀な)クッパ軍の諜報部隊を通じて一方的に因縁の相手にする流れも原作の関係を汲みつつ物語として見事だと思った。

そんでなんですかあのピアノは。任天堂がクッパファンを殺しにかかってきている。
なんだろう…大王として教養があることの演出なのかな…その割にものすごく一方的に求婚を申し出て拒まれたらキレる暴君ぷりもあって、そこはちょっとよくわからなかったかもしれない。
愛するピーチの眼の前で捕虜を焼き殺そうとするのはだいぶ思想がヤバい方向に行ってないか?と思っちゃった。


ファンなら誰しもが知っているアイテムや展開に一挙一動ワクワクが止まらない!
まさかブロックを叩いたら出てくるキノコを食べたら身体が大きくなってダメージを受けたら縮む、なんていう原作完全再現ネタを大真面目に映像化してくるとは完全に想定外だった。
マリオカートのパーツ選びなんかも「そこ拾うんだ!」と思ってクスクス笑ってしまった。
2Dのステージを再現したパルクールアクションが鮮やかすぎて脳裏から離れそうにない。

私はマリオのゲームに関しては「サンシャイン」とか「ギャラクシー」などの3Dアクションマリオ以外をほとんどやっていないので、拾えていないネタもたくさんあったと思う。
その程度の履修率の私でもこんなに楽しかったのだから、ゲームをずっと追っているファンが観たらどうなっちゃうんだろう。


本当に素晴らしいムービーをありがとう、任天堂、そしてイルミネーション。
こんなヤベーものを見せられてしまったらあらゆる任天堂IPの映画化に期待が高まってしまう。
「マリオブラザーズ2」は確実に作られるとして、やっぱり時点はゼルダの伝説かしら。
のちのちでいいのでどうかメトロイドを…私が死ぬ前にメトロイドの映画を出してください…後生なんで…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?