【今日のバッハのカンタータは?】2024/2/4(日) 六旬節
WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年2月4日 の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加と関連動画の紹介をしている以外は,ほぼ直訳です。
六旬節
2024年2月4日 - 今日は六旬節(Sexagesima)、灰の水曜日(訳註)前の第二日曜日、イースターまで60日を切った。四旬節(Lent)の始まりまであと一歩。そして、四旬節前(pre-Lent, 訳註2)は熱を帯びている。プロテスタントの17世紀ドイツでは今ほどでもないとは思うが。。。今日は3つのカンタータをお届けしよう。ワイマール時代の初期のものと、ライプツィヒ時代のものだ。
訳註): 灰の水曜日(Ash Wednesday)は復活祭(日曜日)の46日前の水曜日。教会から離れた人が戻る際の反省の公的儀式の1つに灰を使用していたことが起源らしい。
訳註2) pre-Lentは,Lent(四旬節)の三週間前である七旬節(Septuagesima)から四旬節までの期間。pre-Lentの最後の3日は謝肉祭(Carnival)にあたる。
「天より雨と雪降るがごとく」《Gleichwie der Regen und Schnee vom Himmel fällt》BWV 18は、おそらく1713年に作曲されたワイマール最初期のカンタータで、若きバッハがヴィヴァルディの作品を通じて知った新しいイタリア音楽の様式要素を試している。このカンタータは、10年以上後にライプツィヒで再演された。この時、バッハは楽器編成を多少変えている。ほとんどの録音ではこの後期の設定が使われているが、プレイリストにあるラ・プティット・バンドによる演奏では、オリジナルのワイマール設定が使われている。この点は,私がシギスヴァルト・クイケンに確認した。
「軽佻浮薄なる霊の者ども」《Leichtgesinnte Flattergeister》BWV 181はライプツィヒでの1年目のカンタータ・サイクルにおける、非常に短いカンタータだ。おそらく、「天より雨と雪降るがごとく」《Gleichwie der Regen und Schnee vom Himmel fällt》BWV 18(ライプツィヒ版)と共に、説教の前後に1曲ずつ演奏されたのだろう。
「主よ、みことばもて我らを守りたまえ」《Erhalt uns, Herr, bei deinem Wort》BWV 126は、その1年後のコラール・カンタータ・サイクルにある。この曲は、マルティン・ルターが1536年に書いた賛美歌をユストゥス・ヨナスが(メロディを変えて)拡大したものを作っていて、その後に別のルターの賛美歌の一部が続き、最後にさらに別のルターの賛美歌が続く。つまり、4つの出典と3つの旋律に基づく賛美歌だ。
Music for today
Gleichwie der Regen und Schnee vom Himmel fällt, BWV 18
(first performance 19 February 1713?, Weimar period)Leichtgesinnte Flattergeister, BWV 181
(first performance 13 February 1724, Leipzig period)Erhalt uns, Herr, bei deinem Wort, BWV 126
(first performance 4 February 1725, Leipzig period)
追加情報
オランダ・バッハ協会のウェブサイトに、BWV18についての詳しい情報と演奏が掲載されています:
今日の絵画
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