【今日のバッハのカンタータは?】2024/5/26(日) 三位一体の主日
WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年5月26日の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加をしている以外はほぼ直訳です。原文の著者Michealの許可を得て翻訳や画像引用をしています。
五旬節(ペンテコステ, Pentecoste)後の初めての日曜日,もしくは三位一体の主日
2024 年 5 月 26 日 - 今日は三位一体の主日(トリニタティス),聖霊降臨(Pentecost)後最初の日曜日で,聖なる三位一体を祝う典礼日だ。復活節(イースター)期間を聖霊降臨祭で終わる最初の典礼日でもある。典礼年において,これから待降節(アドヴェント)までの残りの全ての日曜日には、今日のトリニタティスから順に番号が振られている。
トリニタティスはバッハにとって特別な日だ。この日のあたりにバッハはライプツィヒに到着し,次の主日(日曜日)のための最初のカンタータを作った。これが,ライプツィヒでの丸3年にわたるカンタータサイクルがこの典礼日付近で始まり,終わる理由だ。
最初のカンタータ「おお、聖霊と水による洗礼よ」《O heilges Geist- und Wasserbad》BWV165は、ワイマール時代の作品かもしれないが、ライプツィヒでの最初の1年の終わりにこのカンタータを演奏、または作曲した可能性も高い。
「こよなく待ち焦がれた喜びの祝い」《Höchsterwünschtes Freudenfest》BWV 194は、1723年11月2日、シュテルムタール(Störmthal)の教会とオルガンの奉献式のために作曲された(このカンタータは、11月2日に改めてご紹介する)。しかし、バッハがこのカンタータを典礼日に再利用するつもりで書いたことは確かで、実際に次のトリニタティス(1724年)に演奏を行った。
「そは頑なにしてひるむものなり」《Es ist ein trotzig und verzagt Ding》BWV 176は、クリスティアン・マリアーネ・フォン・ツィーグラー(Christiane Mariane von Ziegler, 1695-1760)の詩に基づく9曲のカンタータの最後を飾る作品で、ライプツィヒでの第二カンタータサイクルの終わりになる1725年に作曲された。
1724年から1725年にかけての第二カンタータサイクルにおけるバッハの元々の意図は、1年分な完全なコラールカンタータ集,即ち,典礼歌集のコラールに基づくカンタータ集を作ることだった。しかし、この年(第二サイクル中)の3月に作詞を担当していたアンドレアス・シュトゥーベルの死により、このサイクルは突然の中断となった。後年、彼はこのサイクルを完成させ、1727年の「わが神なる主はたたえられん」《Gelobet sei der Herr, mein Gott》BWV 129が、その後期のコラール・カンタータの最初の作品となった。
Music for today
O heilges Geist- und Wasserbad, BWV 165
(first performance 16 June 1715?, Weimar period)Höchsterwünschtes Freudenfest, BWV 194
(first performance 2 November 1723, Leipzig period)Es ist ein trotzig und verzagt Ding, BWV 176
(first performance 27 May 1725, Leipzig period)Gelobet sei der Herr, mein Gott, BWV 129
(first performance 8 June 1727, Leipzig period)
Playlist
WBC41-First Sunday after Pentecost or Trinitatis
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