【今日のバッハのカンタータは?】2024/6/16(日)トリニタティスⅠII
WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年6月16日の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加をしている以外はほぼ直訳です。原文の著者Michealの許可を得て翻訳や画像引用をしています。
トリニタティスIIIまたは三位一体の日の後の第3主日
2024年6月16日 - トリニタティスIII, すなわち三位一体の日の後の第3主日だ。バッハはこの主日のために2つのカンタータを作曲した。
1曲目の「私の心は憂いに満ち」《Ich hatte viel Bekümmernis》BWV 21は、最も多く演奏されたバッハのカンタータのひとつだ。バッハ自身も何度も演奏していたので、良い作品だと考えていたようだ。もともとは1714年にワイマールで作られていた曲で、部分的には1713年に書いた葬送カンタータに基づいている。バッハはこのカンタータを "per ogni tempore (for all times)"、つまり様々な機会のためのカンタータと分類しており、トリニタティスIIIの日だけでなく、様々な機会に演奏した。
バッハは1720年にヤコブ教会のオルガニストに応募するためにハンブルクを訪れた際にも、このカンタータを演奏した。このカンタータのタイトル(「私の心は憂いに満ち」)通りの事が起きるとは思もしなかったことだろう。。。ケーテンに戻ってから、留守中に妻のマリア・バルバラ・バッハが他界したとバッハは知らされた。この素晴らしいカンタータについてはEduard Van Hengelによる素晴らしいウェブサイトがある(オランダ語の記事だ) https://www.eduardvanhengel.nl/werken/BWV_21 。
「ああ主よ、哀れなる罪人なるわれを」《Ach Herr, mich armen Sünder》 BWV 135は、ライプツィヒでの2年目のカンタータ・サイクル、すなわちコラール・カンタータ・サイクルの冒頭を飾る4つのカンタータの最後の作品だ。ライプツィヒの1年目のカンタータ・サイクルの作品には、ワイマールで既に作曲していたカンタータを含んでいるが、この2年目のカンタータ・サイクルは、より野心的なもので、日曜日毎に、そして他の典礼的祝日毎にも、プロテスタントの賛美歌を基にした新しいカンタータを作曲した。BWV135には、羊飼いと迷える羊のたとえ話に着想を得たキュリアクス・シュネーガス(1597)の賛美歌が使われている。
Music for today
Ich hatte viel Bekümmernis, BWV 21
(first performance 17 June 1714, Weimar period)Ach Herr, mich armen Sünder, BWV 135
(first performance 25 June 1724, Leipzig period)
Extra information
オランダ・バッハ協会のウェブサイトにBWV21の詳細と演奏が掲載されている:
https://www.bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-21/
Playlist
WBC44-Trinitatis III or 3rd Sunday after Trinitatis
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