薬剤師が登録販売者試験をうけてみた3 ~ 最終回 ~

最終回として、試験対策みたいなものを書いてみたいと思います。プロの講師ではないので、参考程度にして頂ければ幸いです。

【対策1】 ラクはしない方がいい

 ラクに合格する方法があるなら苦労しません。市販の参考書の中にはそういった類の売り文句で釣っている本がありますが、その内容自体を否定する気はありませんが、それをやったからラクに受かるなんてことを考えるのはやめたほうがいいです。どんな参考書を使ってもある程度の苦労は確実にしないと合格はしません。

【対策2】 とにかく期限を決めて動く

 タイムリミットを設けないと基本的にダラけてきます。1日の勉強時間は何時間するのか?、1冊の参考書をいつまでに1周するのか?など期限を設けて達成していく・・・これを続けていくことで達成感を得られることができます。
 ただし、例えば・・・「1日1セクションを終わらせてそれを毎日続ける」などスケジュールを細かく設定しすぎると、それに追われて個人的にはくじける確率が結構高いように思います。なので、3か月で手引きを1冊終わらせるくらいの緩さでいいと思います。

【対策3】 早くから過去問にあたり、数をこなす

 テキストばかり読んでいても問題を解けるようにはなかなかなりません。ある程度テキストの内容が理解できたら、すぐに過去問をやって問題の傾向などをつかむといいと思います。私は4年分の全国の過去問やったので、全部で4800問解きました。一緒に受けた事務も3600問くらい解いたら、「こんなに解いたら誰でもわかるようになるよね」と言っていました。

【対策4】 丸暗記からいち早く脱却するべし

 これだけの情報量を効率よく頭に入れるには、丸暗記だけではかなり厳しいものがあります。薬剤師は、薬学部で生理学と薬理学を学びます。生理学というのは、正常な人体の機能を学びます。薬理学は薬がどういったメカニズムで効くのかを学びます。

 例えば、漢方でよくでてくる「マオウ」。有効成分はエフェドリンです。エフェドリンは①気管支を拡張する ②心拍数を上げる ③高血圧は✖など手引きにはいろいろ書いてありますが、これらをすべて別のこととして頭に入れている方、それは効率が悪いです。詳細なことは長くなるのでここでは書きませんが、これらは「β(ベータ)作用」というキーワードですべて説明がつきます。

 薬理学を学んだことがないような方には「そんなもん知らん!」となるでしょうが、それはそうです、薬学部で習うことなのですから。ですから薬学の基礎がない方にはなかなか難しい試験なのです。

 逆に言えば、ちょっと遠回りしてもこういった簡単な薬理学を勉強することは試験にかなり有利に働くということになるのです。今は一般の方にもわかりやすく薬理学を解説してくれている本がありますから、テキストだけではなく、そういった本を読んで勉強することは、3章の点数を大幅にアップさせるだけでなく、何より理論立てて考えているので忘れにくいです。また、この先登録販売者として販売従事登録してからも役に立つと思います。

 登録販売者試験を受ける方はドラッグストアの方が多いと思いますから、同じ職場に薬剤師がいれば、教えてもらうのもよいでしょう。

【対策5】ドラッグストアなどで働いて、試験内容を仕事の一環にする

 4章の薬事関係法規は特にそうですが、実際に働いてみないと何のことか想像しにくいものがたくさんあります。でも実際にドラッグストアなどで働いてみることで、実感のわくことが増えると思います。

 実際のOTCの商品に触れて、裏の成分を見ることで3章の理解も深まるように思います。

最後に・・・

 私は最初の登録販売者が生まれた時はドラッグストアに勤務していました。その時に一緒に働いている登録販売者に対して考えていたことや試験を受ける人に対して思っていたことを書いてみようと思います。

 これは、かなり手厳しいことを偉そうに書いているので、見たい方だけどうぞ。

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