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ワクチンと水銀

こんにちは!
今日は、『ワクチンと水銀』についてまとめてみました。


ワクチンには、『水銀が入っているので危ない!有毒だ!』と主張する医師や薬剤師の方がいますが、下記のように、生物濃縮によって大型の魚類に蓄積されている水銀と、ワクチンの保存剤として使用されている水銀とは、種類が異なります。

大型の魚類に蓄積されている水銀:メチル水銀

侵入経路:主に大型魚類の摂取
半減期:60日(体内に吸収されてから60日で半分になる)
含有量:妊婦の1週間あたりの許容量:マグロ80g中に含まれるメチル水銀43μg
健康被害:水俣病などの神経障害、認知障害、発達障害、微細運動機能障害
(一般的な食生活における魚介類の摂取で問題になることはありません。)

*前回のブログもご参照ください。

ワクチンに使用されている水銀:エチル水銀(チメロサール)

侵入経路:皮下注射、筋肉注射
半減期:5日(体内に吸収されてから5日で半分になる)
含有量:インフルエンザワクチン1回分に含まれるエチル水銀:1μg
    (生研 HAワクチン0.5ml中)
健康被害:1990年代に自閉症や発達障害との関連を示唆されましたが、複数の論文の解析の結果(126万人の子供を対象)、否定的と判断されています。これについては、2004年6月に3つの日本の小児科学会が共同声明をだしています。
まとめ

・ワクチンに含まれている水銀は、分解が速い種類であり、極めて微量である。
・ワクチン接種と自閉症や発達障害との関連は否定的である。
・ワクチンに含まれる水銀を心配するよりも、大型魚類の摂取を控えた方が良い。


今は、水銀を含まないワクチン(チメロサールフリーのワクチン)も普及していますが、価格が高くインフルエンザワクチンで、税込約5,000円になります。2回接種すると10,000円にもなります・・確かに高いですね。

ちなみに、コロナワクチン(メッセンジャーRNAワクチン)には水銀は含まれていません。


*ホルマリン(ホルムアルデヒド)について

ホルムアルデヒドもワクチンの添加物として、極めて微量に含まれており、チメロサールと同様、ワクチン否定者から、槍玉に挙げられています。しかし、下記のように、ワクチンに含まれるホルムアルデヒドは極めて微量です。

ホルムアルデヒドが体内に入るとなると、ビックリすると思いますが、実はホルムアルデヒドは体の中で、自然に合成されている物質で、魚類や椎茸類などの農産物にも含まれています。椎茸とインフルエンザワクチンに含まれているホルムアルデヒドの含有量を下記に示します。

椎茸(5g中):50ppm 

インフルエンザワクチン1回分:13ppm以下 
(生研 HAワクチン0.5ml中)


新型コロナのワクチンも含めて、ワクチン接種の是非については、今回言及しませんが、感染症の権威である岩田健太郎Drの書籍『ワクチンは怖くない』がとても参考になります。

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ワクチンは、『健康者に対するものだから副作用はでてはならない!』といった特殊な存在でなければならないとの認識があります。上述した水銀やホルムアルデヒドの問題も含めて、これまで多くのワクチン接種をめぐって議論されていますが、岩田Drは、薬や手術などの医療行為と同列に扱うべきであると主張しています。

参考資料

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/11/dl/s1106-11m08.pdf
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000013nne-att/2r98520000013nz4.pdf
https://ja.wikipedia.org/wiki/チメロサール
https://ja.wikipedia.org/wiki/ホルムアルデヒド#食品
https://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc5_kagaku_osen_form_200214.pdf