上の森 シハ|Uenomori Shiha 2019年11月11日 07:29 二歳年上の朝子が泊まりに来た。「呼びに行ってちょうだい」夕飯の準備へ取り掛かる母に頼まれ、僕は早歩きで婆さんの部屋に向かい、障子の扉をそっと開ける。朝子は畳の上で寝転がり、英語だらけの本を熱心に読んでいた。振り向いた朝子の目は、僕を睨みつけているように見える。(短文) 12 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート