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「のどごし生」の首位奪還プロジェクトを勝手にご提案


背景

■会社概要

キリンホールディングス株式会社は1907年(明治40年)創業、従業員数は約30,000人の4大ビールメーカーのうちの一つとなる会社です。
事業内容は主に飲料(ビール、清涼飲料水)、食品、医薬品、バイオテクノロジーなどを扱っており、中でも新ジャンル・発泡酒の売り上げは競合を比較ても首位に立っていた。

■のどごし生の特徴

のどごし生は2005年に製造を開始し、本年(2024年)で20周年を迎えます。「お店で飲むビールのように、すっきりと飲めて、しっかりと美味い」をコンセプトとしており、20年目にしてその特徴をよりブラッシュアップしています。
他社の発泡酒と比較しても、その飲みごたえ、キレの良さ差別化のポイントとなっており、「理屈抜きで、スカッと元気が出るビール」としての地位を確立していると思われます。

20周年のどごし生の味と時間の関係(参照

課題

発泡酒売り上げ首位からの陥落

それまで維持し続けていた発泡酒売り上げ首位の座を2018年にサントリーの金麦に奪われることとなった。
金麦は春夏秋冬で味やラベル、PRに変化をつけ、季節性のある訴求をしたことが売り上げ増進に寄与したと考えられる。

発泡酒の売り上げ推移(参照

キリンとしては「本麒麟」を新たに市場に投下し、2つのブランドにより占有率を高める方針であったが、金麦の伸び率はそれを上回っており、のどごし生の首位奪還は喫緊の課題となっている。

突破のポイント

普段飲みビールとしての「普段」を再定義して、新たな訴求方法を打ち出す。

発泡酒はいわゆる普段飲み用のビールとして生活に溶け込むジャンルとも言える。しかし、若者のビール離れや健康意識の増進など、ビールを取り巻く環境が代わり、それに伴い「普段」のあり方も変わったと言える。

これまでは「お店で飲むビールが家でも飲めたらな〜」が普段から抱く願望であったため、お店のビールというコンセプトにニーズがあった。
ではそのニーズは現在も健在のままか?と言われると、状況は変わってきている。
人々は「普段」何を求めており、その解決のために発泡酒が提供できる価値は何なのか、それを追求することが突破の鍵となる。

ご提案

〜若者インフルエンサーを対象とした定性調査〜
ヘコんだ後に飲みたくなるビールの追求とその調査過程の発信

■提案の中核となる考え方

若者はいつ元気が欲しいと感じるのかを知る
「理屈抜きで、スカッと元気が出るビール」という提供価値はストレスフルな現代の若者にとっても、その訴求方法次第では大きな共感が得られる。
では現代の若者は何が原因で気分が沈むのか、何をすることで気持ちを立て直しているのかを知った上で、その解決策としてビールが介入できないかを検討することで、日常におけるビールの新たなポジションを探る。

調査の様子を発信することでリアルな訴求を
調査対象者にインフルエンサーを起用することで、その斬新な調査自体をコンテンツとして発信してもらえるようにする。

■提案概要

若者インフルエンサーに模擬の共同生活をしてもらい、感情がへこんだ瞬間、高まった瞬間を発信してもらう。
仕掛けとして、日常生活にある感情が変動する要因になるツール(映画、ご飯、トークテーマ)も配置しておく。
そのツールの一つとして、のどごし生も配置しておき感情にどのような変化があるのかを観察する。
その間の調査員による行動観察、および実施後のインタビューによる定性調査を実施して、発信との整合性、本人も気づいていなかったインサイトの抽出を行う。

■期待できる効果

  • 若者にとっての提供価値を定性調査を通じて見出す

  • インフルエンサーの日常において、気分を上げる役割をのどごし生が担っている様子の発信

実施方法

インフルエンサーとのコネクション、リサーチャーのアサイン、調査結果の統合、コンセプトの再定義などが必要となります。
実施に課題があるようでしたら、お気軽にご相談ください。



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