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ものづくりはチームワーク

一人でコツコツと極めていくクリエーションもいいが、チームで取り組むものづくりの醍醐味もまたいいものだ。特に想定外の化学反応があった時などは、たまらない。そこで大切なのは、人と人との関係づくり。それぞれの役割を持ったメンバーが、それぞれの能力を発揮しながら、無限に広がる可能性と方向性をまとめていく。まとめるうえで欠かせないのは、柔軟かつ変幻自在な思考力。それらを動かす上では、「変化を楽しむ事ができるかどうか」がかなり重要なカギになると感じる。
 
人間はそもそも変化に弱い。安心、安定を好む

そこで、あえて一歩踏み出す。壊してみる。そうすると、変形することで見えてくる新たな景色があるはずだ。それが斬新であればあるほど、戸惑いとともに心揺さぶられていく。新しさが生まれ、解き放たれていく瞬間だ。また、同じ趣向や個性を持った仲間が集まったチームよりも、同じ志を持っていても、それぞれが違った個性、趣向を持つ集団の方が、より大きな変化の爆発が起こり得る。良くも悪くも、この爆発こそ、オリジナル事象のスタートに繋がるのではないかと思う。
 
さらに重要なのは、メンバーそれぞれが新しい事象を作り上げていくなかで、時にはそのすべてを捨てる勇気が持てるかどうか。積み重ねることで生まれたアイデアでも、目的や志に沿っていないと感じた時には思い切って0ベースに戻す。しかしそれは、スタートに戻るということではない。東洋思想の「無」に通じる、もっとも新しい世界が生まれる地点なんだろうと思う。この瞬間を生み出す事は難しいが、チーム全員で冷静に受け止めながら、高揚感を持って発想できる「関係づくり」が欠かせない。いいチームを生み出す。そのうえで全てを実行に移すことはなかなか厳しい。
 
だから私には、いつも心に留めている吉田松陰の教えがある。
 
自分の価値観で人を責めない。
一つの失敗で全て否定しない。
長所を見て短所を見ない。
心を見て結果を見ない。
そうすれば人は必ず集まってくる。

 
先人の知恵の素晴らしさの中にある「自分の価値観で人を責めない」「心を見て結果を見
ない」という域にまで、冷静になっていけるよう、これからも努力を重ねていきたい。
 
そして感謝は口にする。「ありがとう」を大きな声で言うことの大切さを理解する。心から感謝することから、関係が深まっていくことを、今さらながら痛感している。

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