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【NBA】2019 #KKFantasy ドラフト分析(1)

こんにちは。すでに9月に入り、下旬に至ってNBA新シーズンの開幕まで1ヶ月を切る頃合いとなってきました。それはつまり、ファンタジーゲームの開幕まで1ヶ月を切ったことを意味します。

昨季のKaeru Kingdom Fantasy(以下、#KKFantasy )は、FOREVER 23の優勝で幕を閉じ、当リーグ開始以来3チーム目の優勝者が現れました。年々、各チームの競争力が高まってきた中でFOREVER 23は圧倒的な数の暴力により、抜群の成績を収めることに成功しました。その優勝の秘訣については、拙稿【NBA】2018 #KKFantasy Review (6)にて分析を試み、やはりドラフトでの成功が重要であることを指摘しました。今回は新シーズン開幕に向けてドラフト日が迫る中で#KKFantasy 参加者のチーム作りに資するべく、改めて過去のドラフト指名を振り返り、その分析を行ってみようと思います。

なお、今季ドラフト概要は以下のとおりです。

#KKFantasy ライブドラフト

開催日:2018年9月22日(土曜日)22:00
指名順:ドラフト30分前に自動で決定
指名ローテーション:奇数巡(昇順)→偶数巡(降順)
持ち時間:1分30秒
指名回数:1チーム10回(PG・SG・SF・PF・C・Util+BN4枠)

※なお、#KKFantasy で勝敗を争う15カテゴリは以下のとおりです。

Minutes Played (MIN), Field Goals Made (FGM), Field Goal Percentage (FG%), Free Throws Made (FTM), Free Throw Percentage (FT%), 3-point Shots Made (3PTM), 3-point Percentage (3PT%), Points Scored (PTS), Total Rebounds (REB), Assists (AST), Steals (ST), Blocked Shots (BLK), Turnovers (TO), Personal Fouls (PF), Technical Fouls (TECH)

1.過去のドラフト指名分析


先ず、#KKFantasy 開設以来の過去4シーズンのドラフト1巡目指名選手を以下の表でおさらいしてみましょう。なお、表中の赤セル、赤文字は、前年に続いて1巡目指名を受けた選手を示しています。2015年のドラフト結果は #KKFantasy 以前のコミッショナーが参加していた別リーグでの結果を受けて選手名が強調されています。

この表から窺えるように、カリーの人気は年々高まり、2年連続でドラ1指名を受けています。またRussは年間平均トリプルダブルと持ち前のタフさがファンタジー上での評価を上げているようです。概ね、1巡目指名の常連はカリーを筆頭に11名前後存在し、数名の新規参入がありながら推移しているようです。

次に、上掲表を受けて4シーズン連続で1巡目指名を受ける選手の順位変動をグラフで確認しましょう。

このように、カリー、ヒゲ、眉毛、KD、レブロンといったおなじみのスタッツモンスターが名を連ねていますが、リラードもまた1巡目下位指名ながら、このリストに現れているのが目を引きます。これら6名は高い得点力を有するという点で共通していますが、さらに以下の2つの特徴が見られるかと思います。

①3PT200本以上を期待できるシュート力(カリー、ヒゲ、リラード、KD)②オールラウンドさ(PTS+REB+AST、またはBLK)

まさに現代バスケットの特徴がドラフト指名にも反映され、毎シーズン各チームがこぞって獲得してきたわけですが、当リーグのドラフト順位はランダムで決定されるため、上記6名の誰かを獲得できるポジションに位置できるかどうかは運次第という所もあります。ただ、カリー、ヒゲ、眉毛、KD、レブロンは順当にリストから消える可能性があるものの、過去の事例を鑑みれば1巡目下位でもリラードという1巡目の常連を獲得することはできるようです。ちなみに、まさにこのリラードを擁して優勝を決めたのが昨季のFOREVER 23でした。

また、仮に上位5名が確定しているとすれば、ドラフト5位以降となった場合の指名戦略を練っておくことが重要かもしれません。下位指名スタートとなった場合でも指名戦略が揺るがないためにはPre-Draft Player Rankingsを予め設定しておく必要があります。下位指名スタートに陥った場合を想定したランキングを構築しておけば、僅かな指名時間の中でもプランが破綻することはないでしょう。

2.2018年ドラフトの分析

ここまで通年での傾向を見てきましたが、直近である昨季のドラフト結果について以下焦点を絞って論じたいと思います。昨季の各チームのドラフト結果について個別に論じることは割愛しますが、昨季のドラフト結果については2017-18 #KKFantasy チーム分析にまとめてありますので、興味のある方は参照してください。

ここでは昨季のドラフト結果から窺えるポジションごとの選手層について着目してみます。以下の表は、昨季のドラフト結果からラウンドごとに指名された選手が該当するポジションを抽出したものです。ポジションの該当は単一、兼任に関わらず抽出し、たとえばカリー(PG・SG)なら、PGとSGそれぞれカウントされています。

この表最下段のポジションごとの合計該当数から窺えるのは、人材の豊富さ、或いは人気度からいって、

SG(65)>PF(61)>SF(59)>PG(52)>C(50)

となっていることがわかります。この傾向は、1巡目、2巡目あたりでは各ポジションで該当数に差はありませんが、それ以降の指名巡でその差が次第に表れているようです。PGやCは、各ラウンド別での最多該当数は7が最高で、特にラウンドが下るにつれてCは枯渇しているように見えます。

一方、SGやSFなどウィング系のドラフト指名の多さ、特に下位でも該当数が増える点からは、ウィング系を後回しにし、CやPGでの有能な人材確保が優先されているような印象も受けます。実際、PGにはASTという得意分野があり、CにはBLKという専売特許があります。これらのスタッツの稼ぎ頭の確保という点でいうと、多くのASTやBLKを稼いでくれて、尚且つ指名するに値する選手は少ないので優先して指名が行われ、結果ウィング系が後回しになっているという想定もできます。つまり、先ほど提示した

SG(65)>PF(61)>SF(59)>PG(52)>C(50)

この順序は、C側から見ると稀少であるため優先すべきポジションの順序であることを窺い知ることができます。そして、これは特にスタッツモンスターがすべてはけてしまう2巡目以降の有能な人材確保において重要な指標となるでしょう。

次に、チームごとの選手層の厚みを見てみましょう。

上掲表は、昨季のドラフト結果から各チームの指名した選手に基づくポジションごとの該当数、そしてそのチーム別の平均値と合計を出したものです。以下、選手層の厚みを仮にDepth値として定量的に見たいと思います。なお、赤セル、赤文字は各最大値、緑セル、緑文字は各最小値です。

先述したCの全体的な枯渇を裏付けるように、各チームのCの欄は最大4か最小3かの2つだけで差がほとんどなく、概して選手層の薄いポジションのようです。

また各チームのポジションごとのDepth値を見た時にat_sushiはPGとSG、NoBAusaはPGとCにおいて2つの最大値を有することが窺えます。特にNoBAusaがこれまで見たように全体的に稀少であるPGとCに指名を集中させている点は興味深いものがあります。2巡目まででゴベーアとドラを獲得し、以降5巡目まで3連続でPGに該当する選手を確保しており、結果的に稀少なポジションにおいて厚みを持たせることに成功しています。NoBAusaはこのドラフト指名が功を奏してか、当リーグ初参戦でPO進出を成し遂げました。

無論、ドラフト以後は選手の入れ替えもありましたが、この表のDepth値と大小と結果的にPOに進出したチームを関連付けると、やはりドラフト時の選手層の厚みの重要さが見えてきます。

それは、チーム別平均Depth値でリーグの平均3.59を超え、合計Depth値でリーグの平均17.94を超えるチームの中から6チームがPO進出を決めることができたという点です。選手層の厚みが結果を保証する訳ではないものの、自軍のDepth値が平均以下か否かは選手層の充実度を計る上で無視できない指標であると言えます。またドラフト時に十分なDepth値が得られなかった場合でも、その後の補強を進める上でも参考になるでしょう。

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以上、新シーズンのドラフトを迎えるに当たって参考になりそうなデータについての分析でした。1では過去の事例から1巡目指名の常連選手を確認し、尚且つ常連選手に手が届かない下位指名となった際の対策を推奨しました。2ではドラフトによって築かれる選手層に着目し、指名すべきポジションの優先度、またDepth値という指標を用いて満たすべき選手層の水準を提示しました。これらの分析が各チームのドラフト戦略と相俟って充実した選手層を持つチームの構築に資すれば幸いです。それでは、ドラフト当日をお楽しみに。

最後に、以後のファンタジー関連の記事はnoteにて継続して投稿してまいります。記事によっては有料設定にて投稿し、コーヒー代程度のお志を賜りたいと思いますので、よろしくお願いします。


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