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外部交渉を見据えて専門知識を磨く

昨日はサプライヤーの方と、本日は特注製作の検討をしている方と秩父木工所にてお話をしました。サプライヤーのほうは営業の方で、年齢は40歳である私と同じくらい、十数年間おなじ会社で勤務をされており、業界の知識も豊富な方でした。商品の紹介もさることながら、最近思考する機会の多い「化粧板を使った木工品と無垢材を使った木工品の利点は何か」というテーマについて意見をいただくことが出来たので、大変有難い機会でした。

今日は、お子様用の特注机を検討されている秩父の方と打ち合わせを行い、どのような机をお望みか聞き取りをいたしました。熟練の方に同席していただき、木の品種による違い等々細かなところまでご説明できました。私は無垢材について不得手なところがあり、工程や仕上がりまで見据えた説明をしていただけて感謝のかぎりです。

業界内の方と話をする場合でも外の方と話をする場合でも、専門知識は信用を得るために必要です。私が材料化学分野にいた時は、大学で得た基礎的な化学知識が他社のエンジニアの方との意思疎通の場に必要でした。「どこまで専門的な話ができるか」という判断で、生産性の高い会話に持ち込むことができるし、商談を見据えて切り込んだ話ができるかという決め手にもなりました。今の木工において、専門性の深さが活きる機会は限定的ですが、品質において木工知識は必須です。仕入れにおける過剰品質または品質不足が及ぼす財務面、製造面の悪影響は大きく、供給先の方と適正価格に落ち着かせる為にも、木工の品質をわきまえた人間が交渉の場に立ちます。これが商品開発や生産性改善になると知識の幅は格段に広くなります。デザインや理科、機械と電気は代表的な例ですね。

一般のお客様と打ち合わせをするときは信用を得られることが肝心です。専門業者とは違う興味の対象、説明を補助するサンプルの用意など備えておくものが幾つか挙げられます。本日の私の場合、各部品における各材料の見積、机のサンプル画像、図面用ソフト等に必要なノートPCと説明用サブディスプレイの用意です。このあたりは私の領域と心得ているので、打ち合わせの効率化と信用の為の演出として効果的でした。お客様の目線から伺える信用の度合いから察するに、準備相応の結果をいただけました。今後のためにも、製品の構造や強度の理解、工程の把握を積む必要があると感じました。

知識といっても非常に幅広いものですから、得るにしても対象の選定が必要です。今日の考察にて、どの会談で相手はどんな興味を持つのか絞ることができました。人生は短いと思いませんが、仕事の機会は頻繁に訪れるし、そのピッチは大変短い。次は存分に知識を発揮できるよう磨いておきたいところです。

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