【小説】カラメルソース
あんなにたくさん食べたのに、なんだか物足りない……そう思って、開けた冷蔵庫の中には、一昨日買って忘れていたプリンが4つ、行儀よく並んでいた。
夕飯をすっかり片付けて、流行りのアニメ映画を1本観たところだ。
寝るにはまだ早く、かといって、出掛けるには遅すぎる。
「ね、結衣、プリン食べる?」
「食べる。」
問いかける徹の言葉に即座に反応して、結衣は短い返事をよこす。
スマホの画面を素早くタップしながら無表情なまま小さく笑い声をあげる結衣の、伸びきったキャミソール。ストラップがズレ