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吹奏楽コンクール課題曲個人的にヒトコト♫2020-Ⅲ 僕らのインベンション

吹奏楽指導者コースに在籍・コントラバスを学んでいる吉田が吹奏楽コンクール課題曲を弾いてみました企画です。

先に今回の内容とおことわりですが、
・コントラバスの視点で話す(コンバスのことしか基本書かないかも)
・楽譜は基本的にあげない(著作権的に)
・気が向いたら動画あげるかも

文章でばーっとコンバス的思ったことを書いていくので、ご質問や弓順でわからないことがあれば、オフレコでTwitterのDMなどで対応できます。

第3回は2020年度課題曲Ⅲ 宮川彬良作曲⦅僕らのインベンション⦆です。
この曲は課題曲の中でいちばんやりごたえあると思いますよ笑。その分難しいですが。
宮川さんといえば、NHK教育のクインテットの印象なのですが、中高生はまだ見てた世代‥?

○全体的な感想
難しいです。コンバスのことをよくわかっていないと最初からいらぬ時間をつぶすのと、2と3のリズムの取り方など、苦しい夏の先に成長させられると思います。
今回は私が普段やっている取り方をこちらで共有できたらと思います。
この曲に関しては、コンバスに限らず効率的な練習をしましょう。従来の練習法では全くと言って良いほど時間が足りないでしょう。正直10年ほど課題曲を見てきて、ここまで難しいのはなかなかです笑

○曲中解説
「/」は今回は小節線という意味です。
・1小節〜
参考動画であるように、ワンポジションで取りましょう。ここを練習するのは時間の無駄です。

・11小節〜
弓順ですが、私なら(down)(up)(up)/(down)(up)(down)/(up)(up)(down)にしましたが‥というのも、アクセントでdownになるようにしてみました。

・21小節〜
2/3/2/3/2/3〜と進んでいきますね。(この意味わかりますか?6/8拍子と3/4拍子が1小節ごとに入れ替わっているという意味です)
取り方は、取りやすい方でやっていただければ良いですが、
タタタ タタタ/タタ タタ タタ
と、「タ」で取るのも良いですが、こんがらがるという方は是非ことばをいれてください!
6文字‥3+3のことばにしたいので「アンモナイト」で良いですか?笑
3文字は「トマト」ということにしましょう。
「アンモナイト/トーマートー」と取るのはいかがでしょうか?
ひとつの方法として取り入れてみてください!

・26小節など
(down)(up)(up)で。次の小節の頭を(down)にするためです。(基本的には小節頭は(down)にします。マーチは特に)

・45小節
46小節頭が(down)になるようにしてほしいです。そこから逆算してほしいのですが、
①(down)(up)(down)(up)
②(up)(down)(up)(up)
の2択かなと感じています。
ここでポイントになるのは、アクセント3つありますが、どのアクセントが重要なのか?
私は最初のアクセントが重要と考えていて(2つ目は1つ目の延長線上で、3つ目は次へのきっかけになる。つまりは3拍子のような)私は①で弾いていたのですが、(up)でもしっかりめに弾いています。やりやすい方で弾いてみてください。

・60小節
ここで拍がわからなくなるという方は、とにかくタイの中身「いちにいさんしいご」と数えましょう。コンバスは数えるのが仕事です!
数える練習として、今は便利な世の中で、例えばyoutubeでは再生スピードが変えられます。ゆっくりから慣れていけば良いのではないでしょうか。
だいたいできない理由として、曲に慣れていないからです。とにかく慣れましょう。ゆっくりコツコツと習得するのです。

・61小節〜
sfz(sforzando)はこの曲に関しては全て(down)で。

ところでfp(forte piano)とsfz(sforzando)の違いは?
fpは弾きはじめがfなだけです!そしてすぐにpにします。
sfzはfに「強烈な」アクセントが付いた形です。
よくやりやすい間違えというか、技術的な問題として、fpにアクセントがついてしまう場合がありますが、まず頭で整理してください!いつものfが一瞬で終わるだけです。
ということを意識してみるとより上達するかも。

64小節〜(5/8拍子)
問題の 5/8拍子です笑
こちらもことばを入れてみましょう。
5文字‥「ウクライナ」はどうでしょう。
3+2のところは「トマトカキ」とか変えたほうが取りやすいかも。

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106小節〜
同じことがずっと続いていますね。落ちないために(迷子になることオケでは「落ちる」といいます)対策しましょう。
例えば、キリのいい「114」「126」に周りが何をやり始めているか。
「106」〜「114」〜「126」って8小節ずつですね。8回数えるなど。
でも今何回だっけ?と1ズレはよくあります笑
そこで覚えて欲しいのは、だいたい小節は「偶数」で構成されていることです。
これを知っているかどうかでだいぶ楽になりました笑

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・153小節〜
課題曲Ⅰでも解説したのですが

付点四分音符と八分音符の組み合わせです。弦楽器的に、物理的に比率(弓の配分)を考えて弾くことができるとより良いでしょう。
例えばこれを付点四分音符:八分音符=1:1でべったり弾いたらどうなるでしょうか?きれいに弾けないのと、管楽器とニュアンスが揃わなくなります。なので、付点四分音符(=八部音符3つ分)を3分割してみて、この中の1分割分と、2拍目裏の八分音符が同じ長さになるとeven(等しく・きれいに)弾けるのではないでしょうか。

弓の配分 Ⅰ-1

ここも全て返していると弓の配分的に不都合が出ます。
なので私はどうしたかというと
(down)(down)(up)/(down)(up)(up)〜としました。

この音は開放弦でも弾けますが、できれば押さえて弾いて欲しいところです。音程が悪くなるなら開放でも良いかも。

最後に、注意なのですが、この記事を鵜呑みにするのは良くないです。
というのも、特に弓順はセンスが問われてきます。私が2年前につけた弓は今の私からしたら「この弓順はありえない」と見返していて思います。
ベルリンフィルや有名なオーケストラがこの弓順だからこうしようも、いったん自分でやって無理がないか確かめてから採用しましょう。

次回は課題曲Ⅳを取り上げます!

拙い文章ですがお読み頂きありがとうございます! 私の詳しくは https://t.co/c3ikR7p8Ht インスタ: https://www.instagram.com/cbyoshida/