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吹奏楽コンクール課題曲個人的にヒトコト♫2020-Ⅱ 龍潭譚

吹奏楽指導者コースに在籍・コントラバスを学んでいる吉田が吹奏楽コンクール課題曲を弾いてみました企画です。

先に今回の内容とおことわりですが、
・コントラバスの視点で話す(コンバスのことしか基本書かないかも)
・楽譜は基本的にあげない(著作権的に)
・気が向いたら動画あげるかも

文章でばーっとコンバス的思ったことを書いていくので、ご質問や弓順でわからないことがあれば、オフレコでTwitterのDMなどで対応できます。

第2回は2020年度課題曲Ⅱ 佐藤信人作曲⦅龍潭譚⦆です。
斐伊川に流るるクシナダ姫の涙に雰囲気似ているなって思いました。
小説があるみたいで、皆さんも目を通してみましょう。古文の練習になるかも?

○全体的な感想
弓を必ずしも全部使わなくても良いというのが実感できる曲ですね。
いかに節約できるか。タイの途中で返すとしたら、いかにきれいに返せるか。
極め付けは(25)以降ですね。

○曲中解説
・9小節目
正直人によりますが、私は(up)から始めました。正直どっちでも良いです。
全弓ではなく半弓以下が良いでしょう。

コントラバスポジション早見表(Fシマンドル版(海外標準版))-1

・10小節〜
2小節つなげることが究極の理想です。なるべくできるよう研究しましょう。

・18小節目(4/4拍子)
1拍目を(up)始まりもありですが、私は(down)始まりの4拍目を(up)にしました。

・21小節目(2/4拍子)
返しても良いと思います。私なら返すかも。クレッシェンドですし。

・25小節目
(down)になるようにその2小節前はなんとかしましょう。

・29小節〜
この曲の難関なところですが、
①(down)(down)(up)(down)(up)
②(down)(up)(down)(up)(up)
の2択かなと。
ただ、48小節目で(down)(down)(up)(以下弓順)が良いかなと個人的に思います。
となると、①を採用した方が頭を使わなくて済むかなと。
②はエルガー作曲の⦅弦楽セレナーデ⦆より1楽章で用いられる弓順です。こちらもありかなと思います。
どちらもやってみてから決定してください。

・76小節〜
表拍は弦上に弓を置いて、裏拍は飛ばしてもらって構いません。
これはベートーヴェン作曲の⦅交響曲第5番⦆の冒頭でも同じことが言えます。

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・86小節〜
最初は(down)でタイの途中で(up)にしましょう。ただ、これには意味があって、ひとつは足りないのと、もう一つは次の3連符に間に合わせるためです。3連符頭は(up)です。
これはベートーヴェン作曲の⦅交響曲第7番⦆の3楽章でもいえます。

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91小節目~なのですが、タイの途中で返さないと空白が「大きく」空いてしまいます。なので、あえて手を加えています。

・98小節(sotto voce)
sotto voceは弓を多少浮かせて弾いてみてください。(ベタ弾きではないということ)かつ駒寄りではなく、指板寄りが好ましいと思います。

Tempo Ⅰとa tempoの違いは?
Tempo Ⅰ(Temupo primo)は一番最初のテンポで。
a tempoは、直前までrit.などして、その直前のrit.前のふつうに進んでいたテンポに戻るということです。

余談ですが、TempoⅡ(2つめのテンポで)などという表記もあります。

最後に、注意なのですが、この記事を鵜呑みにするのは良くないです。
というのも、特に弓順はセンスが問われてきます。私が2年前につけた弓は今の私からしたら「この弓順はありえない」と見返していて思います。
ベルリンフィルや有名なオーケストラがこの弓順だからこうしようも、いったん自分でやって無理がないか確かめてから採用しましょう。

次は課題曲Ⅲを取り上げます!

拙い文章ですがお読み頂きありがとうございます! 私の詳しくは https://t.co/c3ikR7p8Ht インスタ: https://www.instagram.com/cbyoshida/