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天皇賞春 2020

舞台は京都外回り3200mで春天のみ行われるコースになっている。
3200mという長距離で行われるがいわゆるステイヤーレースとは異なるためスタミナ型で消耗戦に強い典型的なステイヤータイプは相性が悪い。
前半のペースに違いはあれど2周目でペースが一気に緩み3コーナーからの再加速→ラスト4F持続力勝負という傾向。
過去5年で例外と言えるのは2015年の春天くらいでそれでもそこまで傾向がズレたようには感じない。
昨年は過去5年で最も緩んではいるが再加速→ラスト4F持続力勝負という残り800mのレースという傾向は外していない。
3200mという距離もあって12秒台前半から11秒台後半で淀みなく流れるという展開はまずないだろう。
基礎スピードがあって追走が楽にでき前につけることができるタイプか捲れるタイプ。かつ高いレベルのギアチェンジ+スピード持続力を持つ馬が有利。
中距離重賞で好走実績があるなどスピードの裏付けがあれば尚いいだろう。
好走血統としては昔から豊富なスタミナと底力を伝えるトニービンとスピード能力の高くコースの利を活かせるプリンスリーギフトが凌ぎを削ってきた。
他にはボールドルーラーなどスピードの持続力に長けた米国血統つまりはナスルーラ系ということになる。
今回出走馬でプリンスリーギフトを内包しているのはエタリオウ、シルヴァンシャー、スティッフェリオ、フィエールマン、ミライヘノツバサ、メロディーレーン、ユーキャンスマイル。
トニービン内包はキセキ、ダンビュライト、ミッキースワローとなる。
また過去5年で馬券内15頭全てがサンデー系ということにも注目したい。(ディープ系3頭、Tサンデー系9頭、Dサンデー系1頭、Lサンデー系2頭)

今回は各馬の好走レースのラップ分析をしてみた。本レースがラスト4Fの持続力勝負になるということもあってそこに注目したい。
少しわかりづらいかもしれないが800m以降に注目するため各馬の好走レースのラップをずらしている。
(2000m戦なら400m通過以降、2400m戦なら800m通過以降という形)
重賞もしくは京都コースで好走または注目したレース)※ハッピーグリンは該当レースなし

ラップ分析

予想

・サンデー系+ナスルーラ系
・4F持続力勝負での実績
・京都外回りで行われる中長距離重賞実績
・芝中距離重賞実績
上記の4点を重視して印を打ちたい

◎フィエールマン
凱旋門賞帰りのディープ産駒。大型馬。大外など不安材料の多さも目立つがなによりラップ適性ではここではNo.1でいいと思う。
血統面でも母父はニジンスキーからくる底力とスタミナ・パワーを引き継いでいて、母の母父にはプリンスリーギフト。それでいて父ディープなのでスローからの直線勝負には打ってつけでこのコースはベストな条件が揃っている。
ディープ産駒は凱旋門賞で惨敗してその後狂ったように走らなくなるということをよく見かけるがマカヒキ、キズナ、サトノダイヤモンドは米国やアルゼンチン血脈から完成が早く古馬になってからの成長力はあまりないタイプだしハープスターは3歳牝馬クラシックで好走していて凱旋門賞から帰国後は古馬混合の重賞しかやってないのでそもそも凱旋門賞が影響したとは思えないし、帰国後の検査等もあり急仕上げ感があった。
フィエールマン自体も菊花賞や春天とは全く違うラップになった有馬でアーモンドアイを終始マークして4コーナーで並びかけてアーモンドアイには勝っているわけだから凱旋門賞から帰国してピークが過ぎたというのは少し安易な気がする。
この牝系は体質の弱さも抱えていて十分に出走間隔を取った方がよく、今回はデビュー以来最長の休み明けでリフレッシュは十分。
この馬が勝った菊花賞、春天ともに過去一緩んでいて今回はそこまで緩まないかもしれないがあの有馬のハイペースにも対応できる馬が最も適性のあるレースで大きく崩れるとは思えなかった。

◯エタリオウ
ここは少し逆らってみる。
中距離重賞で連対経験のない馬はスピードの裏付けがないことから苦戦傾向にあるが、この馬はまず好走血統であるプリンスリーギフトを内包していて母系でもスピードを補えていてTサンデー系。なにより前目のポジションも取れるようになったことが大きい。
母系からも末脚特化のほうが向いてそうで今回前目につけれることができれば末脚特化になることは間違いないわけで、さらにこれだけG1に出てくる馬が未勝利勝ちの1勝しかないというのは驚きだがこの馬は去年の天皇賞春以降適性が向くレースを走っていない。
過去5年で6番人気以下で馬券になった馬は全て前走470kg以下だがこのデータにもしっかり該当している。川田がレーヴミストラルしなければガラリ一変あり。

▲メロディーレーン
父はTサンデー系オルフェーヴル。オルフェーヴル産駒は距離が伸びるほどよく、この馬は気性ムラが少ない。母系サドラーはラッキーライラックと同じだし父系にステゴ・マックイーン、牝系にモンジュー・ミルリーフとスタミナ型がびっしり。
それでいてプリンスリーギフトを内包しているから血統傾向からも外れてなく、菊花賞くらい走れれば3着くらいは。
もちろん前走470kg以下もクリア。

☆ユーキャンスマイル
キンカメ産駒は長距離が不得手であり、本レースとの相性も悪い。キンカメは母系を強く主張するタイプで母父ダンスインザダークも春天との相性はよくない。
ポジションも後方からになるので去年の再現になる可能性が高い。
それでもこの馬は過去のキンカメ産駒とは違う印象で菊花賞、ダイヤモンドS、阪神大賞典とペースの違う長距離重賞実績があるのも後押し。
右回りだとモタれる癖があるので前走のようにインに潜り込めれば。
そういう癖馬だから乗り替わりはマイナス。

△キセキ
キセキにはゲートをしっかり出てハナを切って欲しい。
乗り替わりがプラスに働けば。それでも1着は厳しいか。
血統的にも父ルーラーシップでトニービンを内包していて大阪杯2着の実績もあるが大型馬なのが気がかり。
武豊が菊花賞馬に乗れば過去4戦4勝。キセキもまた菊花賞馬である。

△ダンビュライト
間違いなく京都巧者で牝系からもマリアライトやリアファル、ブラックスピネルといった京都重賞で好走する血統を出している。
ただし平均ペースを先行してしぶとくというタイプなので一瞬のギアチェンジで早い上がりを求められるのは厳しい。
ルーラーシップ産駒は上がりのかかったほうがいいタイプが多く本馬もそういったタイプ。
それでも去年の京都大賞典くらい走れば3着争いは。去勢後初出走だから買い時は次回以降かも。

消 スティッフェリオ
  ミライヘノツバサ
  メイショウテンゲン

上記の3頭は典型的なスタミナレース、消耗戦に強いタイプで今回はラップ適性が合わないため消し。

消 シルヴァンシャー
  トーセンカンビーナ
  モズベッロ

上記の3頭はラップ適性は向くがポジションが後方になりそうなこと。末脚が若干足りないことから消し。(パフォーマンスを上げてこれば馬券内届く可能性はあります。)

注 ミッキースワロー
トーセンホマレボシ×ジャングルポケットでサンデー系×トニービンな訳だがトーセンホマレボシはLサンデー系だと思っていて小回り持続力適性に優れるタイプかなと。
ラップ適性自体はハイペースの消耗戦から中盤緩んでの上がり勝負まで万能。
ただし、Lサンデー系らしく非主流なレースのほうが向くと思うしこの厩舎は輸送が苦手。
パドック次第。

買い目は少し考えます!!
皆さんよい週末を😁

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