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09/11 GⅢ紫苑S他+日曜重賞見解

GⅢ 紫苑S 中山芝2000m

開幕週+野芝のみでの開催となれば前が止まらないことを想定したいが昨年のこともあるし、このレース以前に行われる芝5レースはしっかり確認したい。
トライアルレースだけあり開幕週とはいえスローが濃厚で今回の逃げ候補はアビッグチア、メイサウザンアワー、アイリッシュムーンあたりになるんだろうけど騎手のキャラから行くとアビッグチアが逃げるだろう。
スタート直後急坂に入るためテンでハナ争いが激化する可能性は低くいずれもスローで逃げるタイプならラスト4-5ハロンの持続力勝負に。+さすがに昨年の緩々ラップの再現はない。

20年 61.8-47.9

19年 60.5-46.0

1着 パッシングスルー(父ルーラーシップ) 3-3 33.8(4位)

2着 フェアリーポルカ(父ルーラーシップ) 4-4 33.7(2位)

3着 カレンブーケドール(父ディープインパクト) 2-2 34.0(7位)


18年 60.1-46.0

1着 ノームコア(父ハービンジャー) 6-5 33.6(1位)

2着 マウレア(父ディープインパクト) 8-7 34.0(3位)

3着 ランドネ(父Blame) 1-1 34.8(10位)


17年 61.3-46.2

1着 ディアドラ(父ハービンジャー) 10-11 33.8(3位)

2着 カリビアンゴールド(父ステイゴールド) 6-5 34.0(4位)

3着 ポールヴァンドル(父ダイワメジャー) 12-11 33.7(1位)


16年 59.6-47.8 前後半フラット

1着 ビッシュ(父ディープインパクト) 6-2 35.3(1位)

2着 ヴィブロス(父ディープインパクト) 12-11 35.5(2位)

3着 フロンテアクイーン(父メイショウサムソン) 9-8 36.2(6位)

持続力が求められるレース質になることからトニービンの持続力や広いストライドを伝えやすいルーラーシップにB級ディープが好走しやすい。差し馬の場合はマイラーだったり、このレース以前に3-4角にかけて加速し上がり実績のあるタイプがベター。

またこのレースにはもう一つ別の顔がありそれは

『オークス出走馬がG1出走馬の格を見せつける』

ということ。
(かつクラシックトライアルレースorクラシックで着差1秒以内とも言える。)

このレースが重賞に昇格した2016年以降上記に該当するのが以下。
(3着馬と同タイムの馬まで)

20年
1着 マルターズディオサ オークス10着

4着 マジックキャッスル オークス5着

19年
2着 フェアリーポルカ オークス16着
3着 カレンブーケドール オークス2着

18年
2着 マウレア オークス5着
3着 ランドネ オークス11着
4着 パイオニアバイオ オークス7着

17年
1着 ディアドラ オークス4着
2着 カリビアンゴールド オークス11着

16年
1着 ビッシュ オークス3着
3着 フロンテアクイーン オークス6着

今年の出走馬でこれに該当するのは
スルーセブンシーズ、パープルレディー
ファインルージュ、ハギノピリナ
スライリーの5頭


注目馬

スルーセブンシーズ ドリームジャーニー×クロフネ
父ドリジャは猛烈なピッチで追い込んでくる馬だったが本馬は父と違い、父と母のちょうど間のような走り。
Vice Regent≒ノーザンテースト+ラトロアンヌクロスという配合で急坂小回り向きな脚質に出やすく中山ばかり使われてきたのも頷ける。
4角捲り気味に進出できる脚はまさにそれだが中山芝2000mは2戦してどちらも後半4ハロン49.5という流れでここでは差せるかどうか。


プレミアエンブレム ルーラーシップ×ダイワメジャー
Nureyev≒Sadler’s Wellsやノーザンテースト4×4など父母相似配合で完成が早く僅差で勝ちにこそ恵まれなかったもののノーザンテーストクロスを抱えておりまださらに奥がありそう。
相似配合ということもあり母メジャーエンブレムの先行力や前向きさが体現されていて開幕週+前残りとなれば格上挑戦でも期待。

ホウオウラスカーズ ディープインパクト×Shamardal
将来的にマイルが主戦場になるのは目に見えているものの、先行して早い脚を使えるのは魅力。
母ビーコンターンは名牝シンハリーズの半妹であり、シンハライトとは3/4同血にあたる。
高速馬場で開幕週になれば適性はこの中では1番あるのでは。
ディープ×Storm Catも改修後の中山芝レースと好相性。
馬券外に飛んだ2戦はいずれも直線で進路がなくスムーズに追い出せなかった。鞍上も追える和生Jに代わるのはいい。


◎17.ホウオウラスカーズ
現状9.5倍で4番人気まで人気してきていてここまで来ると少し悩む。
とりあえず前走のタイムがかなり優秀。
3走前スイートピーSで7着に敗れており3勝全てマイルということで距離不安が囁かれているがそもそもスイートピーSはハナ争いが熾烈でテンが早かったところを無理せず、出たなりで後方追走からインに入れてロスなく回ってきたが、4角回ったところで馬なりで前を行く3頭を捉えすぎたことから追い出しに余裕を持ちすぎて追い出そうとしたときにオレンジフィズにラチ沿いを締められ、外に出そうとしたらエリザベスタワーに締められと手綱を引いて外が空くのを待たされる始末。
今回は外からプレミアエンブレムに連れて好位追走からスムーズに直線を迎えられそうで開幕週で馬場がいいなら距離の誤魔化しも効く。このレース自体もトライアルレースぽくスロー傾向。

〇スルーセブンシーズ

▲プレミアエンブレム

△オークス出走馬4頭


その他

中京2R
◎10.ファーストリッキー 泉谷J
半兄にダート3勝馬ゴールドラグーン。
コパノリッキー産駒は中央ダートでこれまで0-3-2-8/13で複勝率38.5%だが良ダートに限れば0-3-2-5/10で複勝率50%。
最終追い切りでOP馬で土曜中京メイン11Rに出走する△ドウドウキリシマと併せて馬なり1.6秒追走0.1秒先着。いくら相手が調教で動かないとは言え、2戦目で上昇の可能性は高い。
相手には同じくリッキー産駒で半姉にスイーツビュッフェのサイモンカーチスとダート戻りのシュガーコルト。


中京5R
◎9.デンドロビウム 菱田J
2代母ララアはサラス、セラピア、シャムロックヒルらOP馬を3頭輩出。
本馬はFappianoやSeattle Slewを継続クロスした形で父はDanzig系にあたるため直線長いコースの持続力力勝負がベストの可能性あり。


中京6R
◎1.エルモドーロ 川田J
ステイゴールドもフレンチデピュティとの相性が良くてそれはオルフェにもしっかり継承されていて改めて父が相性良い血は仔の代になっても同じなんだなぁと実感でき、もちろんオルフェ×フレンチは黄金ニックスでアルドーレやマルシュロレーヌらが該当。
このニックスはノーザンテーストやフレンチのダートパワーに振れやすくて芝<<<ダ。
デビューから2戦は芝を使われたが3戦目でダートに転向後は2着、2着、1着とまだ底を見せておらず鞍上にも川田を抑えていて先に挙げた2頭同様一気にOPまで駆け上がりたい。


中京10R
◎2.タイセイシリウス 岩田康J
エピファ産駒は中京コースと好相性でマイル以上はベタ買いプラスになるが芝2200mに限定すれば5-1-2-9/17で勝率29.4%複勝率47.1%とさらに成績UP。
エピファ×キンカメ×サンデーはデアリングタクトを輩出するなどニックスで本馬はそこにさらにNijinskyクロスとなると機動力とスタミナを活かし先行し、前が残る展開ということで非根幹+中京は合っていて2走前の一宮特別もその形。


日曜重賞見解

GⅡ セントウルS 中京芝1200m

昨年に引き続き中京芝1200mでの開催。天候が少し怪しいものの良馬場想定で予想する。

2020年 セントウルS 良 33.0-34.9 H
1着 ダノンスマッシュ(父ロードカナロア)
2着 メイショウグロッケ(父メイショウサムソン)
3着 ミスターメロディ(父Scat Daddy)

馬場を踏まえると高速決着で1着・3着はどちらも高速決着に強いStorm Cat保持。(ダノンスマッシュは母父もDanzig系。)
2着メイショウグロッケとタイセイアベニールは通ったコースの差で4角出口までに下る力で優位に立ったメイショウグロッケが2着入線。残り300m地点まで長い下りが続くため小倉や京都外回りで好走歴のあるタイプを狙うのはアリだと考える。
またダノンスマッシュはRoberto、ミスターメロディはDeputy Ministerというパワー血統を抱えどちらも高松宮記念を制しており血統がコース適性を示していた。
当レースはロングラン開催ではあるが一応開幕週ということもあり時計が出るようであれば昨年同様に高速巡行血統×パワー血統を重視したい。

余談にはなるが2019年以降中京芝1200m重賞の勝ち馬はいずれもStorm Cat保持馬。

21年
葵S レイハリア(父ロードカナロア)
高松宮記念 ダノンスマッシュ(父ロードカナロア)
シルクロードS シヴァージ(父First Samurai)

20年
セントウルS ダノンスマッシュ(父ロードカナロア)
高松宮記念 モズスーパーフレア(父Speightstown)

19年
CBC賞 レッドアンシェル(母父Storm Cat)
高松宮記念 ミスターメロディ(父Scat Daddy)


注目馬

カレンモエ ロードカナロア×クロフネ
父と母は安田厩舎で共に凌ぎを削ったライバルで12年高松宮記念は母カレンチャンが制し父ロードカナロアは3着、同年スプリンターズSでは父カナロアが制し母カレンチャンが2着。カレンチャンは同年で引退となったが翌13年には父カナロアがレコード勝ち。ロードカナロア産駒については何度も触れているが父の母であるレディブラッサムの柔らかさを受け継いでしまうため、本馬は母父にクロフネを持ってくることでWar Relic≒Eight Thirty≒Good Exampleのダートパワー血統で締めているわけである。またNijinsky 7×5に母母父トニービンと長い直線での持続力・パワー・スタミナ勝負も問題なし。スタートセンスよく先行力もあり、いかにも安定した優等生パワースプリンターなだけにメンバーレベルが上がるとはいえ大敗は考えられないが人気し過ぎ。

ピクシーナイト モーリス×キングヘイロー
Tom Fool的なスピードとキングヘイローの機動力で走るタイプでHaloクロスということで馬場は軽いほうがいいものの軽すぎると、、、ゲートセンス良く、テンの速さはメンバー随一。うるさい面は見せているものの前走も掛かりながら直線は余力あり。レコード決着でファストフォースに迫った能力は本物か。はたまた前走は展開が向いたのか。


メイショウチタン ロードカナロア×マイネルラヴ
前走レコードタイムのHペースを先行したのが吉と出れば。1400先行実績はあるのでレース傾向は向くだけにこの人気なら狙う。


◎カレンモエ

〇ピクシーナイト

あとは土曜のバイアスを見て。





GⅢ 京成杯AH 中山芝1600m

こちらも開幕週中山開催。
このレースといえば天才・横山典が19年にトロワゼトワルに騎乗し前半1000mで3度10秒台を刻む超Hペースでぶっ飛ばし、レコードタイムで勝利に導いた後のインタビューで馬場考えたら早くもない普通のペースと言い放った伝説の重賞。その横山典は過去10年で6度このレースで騎乗し、4-0-0-2/6という成績を残している。

20年
1着 トロワゼトワル(父ロードカナロア)
2着 スマイルカナ(Danzig)

19年
1着 トロワゼトワル(父ロードカナロア)
2着 ディメンシオン(Sadler's Wells) 
3着 ジャンダルム(母ビリーヴ)(Sadler's Wells+Danzig)

18年
1着 ミッキーグローリー(母メリッサ)
2着 ワントゥワン(母ワンカラット)(Fairy King)
3着 ロジクライ(Danzig) 

17年
3着 ダノンリバティ(Fairy King)

16年
1着 ロードクエスト(Danzig) 
2着 カフェブリリアント(Danzig)

上記に該当するのは父か母がスプリント重賞を勝利していたり、DanzigやFairy Kingなど豪州サイアー血統を持つ馬。
昨年こそシャタリングが遅れた関係で時計が掛かったが、秋開催の中山芝は野芝100%の高速馬場。
高速ラップでレースが推移することもありスプリント的な血統を持つタイプが好走。

また毎年、Val de Loirを持つ馬が好走。
名牝バレークイーンの母父にあたり、この血を保持する馬は中山マイル適性がかなり高い。

今年も中山マイル芝OP以上で
GⅡ ニュージランドT
2着 タイムトゥヘヴン

GⅢ ダービー卿CT
2着 カテドラル

OP アネモネS
1着 アナザーリリック
2着 ジネストラ

東風S
好走馬なし

GⅢ フェアリーS
2着 ホウオウイクセル

OP ニューイヤーS
3着 ミラアイトーン

OP ジュニアC
1着 ヴァイルネビュラ


さらにディープインパクト産駒も好走馬を毎年輩出

20年
2着 スマイルカナ

19年
2着 ディメンシオン

18年
1着 ミッキーグローリー
2着 ワントゥワン

17年
2着 ガリバルディ

16年
3着 ダノンリバティ


注目馬

スマイルカナ ディープインパクト×Distorted Humor
今年ディープインパクト産駒で出走するのは本馬とコントラチェックの2頭。
連対経験はすべて54㎏以下。55kg以上となると桜花賞3着のみで0-0-1-3/4ではあるものの昨年このレースでトロワの2着で同条件のターコイズSも制している。
春のダービー卿は14着惨敗も休み明け-10kgと仕上げに失敗。前走Vマイルは適性外。プラス体重+パドックでの復調が感じられれば。

コントラチェック ディープインパクト×Halling
父にディープインパクト、母父Hallingの牝系にVal de Loirと特注血統をどちらも持つ。
その血統通りにこのコースで2勝2着1回と適性高い。
さらに好走血統のFairy Kingも保持しているが斤量54㎏以下なら5-1-1-1/8に対して55kg以上となると0-0-0-7/7と斤量敏感傾向。
前走は前残りの雪崩れ込みレースで4角4番手以下から馬券内好走歴がない本馬なので今回距離延長で先手を奪えるメンバーなら適性の差で上回れるか。

アカノニジュウイチ ブラックタイド×Roy
父ブラックタイドはディープインパクトの全兄。
逃げた織姫賞以外は上がり1位6回、上がり2位2回と上がり実績は最上位。
1200からの距離延長となるため距離不安はあるものの、このレースにおいて上がり1位の馬は過去5年で2-1-0-2。
天才・横山典がどういう騎乗をするかを楽しむレース。息子2人の授業参観なんてレースも最近あったからどうなのか、、、笑

予想は土曜のバイアス確認後

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