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高額な福祉車両を買う前に考えること

現在自分の愛車はスバルレガシィ。しかし、前車は親のお下がりの日産ノートでした。しかも、助手席スライドと、バックドアに車椅子乗降装置の付いたアンシャンテという福祉車両でした。最近は一定の需要があるとのことですが、元ユーザーとして、福祉車両を買う前に考えなければならないことをここに記しておこうと思います。


福祉車両を買った経緯

祖父が2011に脳梗塞で車椅子生活になったからである。2012年の12月、完全回復に向け、車に乗れるようになろうとこれまで乗っていたダイハツムーヴを替えることにした。車種にこだわりはなく、大手中古車店のラウムが候補に挙がったが、ペットの匂いが酷いとの理由でキャンセル。最終的に地元の中古車屋で検索してもらい香川県で販売されていた日産ノートとトヨタヴィッツが候補になった。ノートには車椅子乗降装置がついていた。そのためその場でノートを契約した。当時E12系に切り替わりの値崩れのタイミングなのに車両価格は日産車としては高額の120万円。2008年製造で走行距離は8000キロ、ワンオーナ車で整備は全て神奈川日産で行われ、翌年1月に納車した。

納車初期の写真 

1、まず高額で納期も長い

福祉車両はまず高額だ。少なくともベース車に+10万円はかかると思った方がよい。ちなみに中学教師は娘が身体障害だったが、高額なのを理由に断念していた。但し、福祉車両の場合、免税や補助金もあるので事前に役所やディーラー等で確認しておいた方がいいだろう。トヨタの場合、一般ディーラーよりもトヨタハートフルプラザに確認した方が詳しいだろう。

 問題は納期だ。日産車の場合、工場出荷後にオーテックという日産関連会社に車両が持ち込まれる。そこでようやく福祉車両として改造が施されるのだ。

そのため、納車は長くなる。持ち込み登録の場合は尚更。最近が落ち着いてはいるが、半導体不足で納車が長くなっているので福祉車両が必要になった場合はより長いスパンでのプランが必要である。尚、前車のノートのように中古車の場合は納車は大体2,3週間と新車よりは納車が短くなる。但し、流通台数は少ないので希望の車両や装備がないことも考慮することが必要だろう(改造することも可能のようだが)。

2,その装備は本当に必要か?を考える

福祉車両には当然助手席が回転したり、車いすごと乗車できたりできる。しかし、ここで考えないといけないことがある。その装備、本当に必要なのか?なのだ。便利な装備でも使う時に何度もレバーを引いたり、ボタンをおすのにはかなりの使い勝手が悪いことこの上ないから。自分のノートの場合、助手席回転シートは最初の2,3回使った位で、希望していた車いす乗降装置に至ってはなんと1回も使わなかったのだ。
障害のある子どもを毎日特別支援学校に車で送り迎える必要があるなどとかなり具体的なプランがあるなら良いと思う。しかし、一年に4,5回程度しか使わないのなら、タクシー等を使った方がよい可能性もある。

操作が少ない方が使いやすいこともある。写真の車両は助手席が回転するだけのシンプルな仕様

3、乗り潰すのか、それとも下取りにだすかも考えることも必要

残念ながら福祉車両の買取価格はそれほど期待できない。自分のノートの前オーナーも買取価格の低さに驚いたようだ。新車時から最低10万はプラスで掛かると考えると、買取はせずそのまま乗り潰すか、もしくはあえて買取金額が上がるタイミングを狙う方法がある。ノートは2022年12月に売却したが、オイル交換もしていなかったし、外装も当初よりもボロボロだったが、約8万円と14年落ちにしては高額で売却できた。実は2022年は日産系のエンジンの触媒が高値で売れたタイミングと半導体不足の中古車バブルで高値だった。また、乗り潰しで乗るなら敢えて型落ちの福祉車両を安くで買う方法はある。

まとめ 福祉車両の購入はより慎重に!

福祉車両は高額な上に買取価格もあまり期待できない。またその装備が実際のシーンで役に立つかは未確定だ。そのため、長いスパンでの使用やもしくは、購入を見送りバリアフリーなタクシー等を使った方が良いこともある。いずれにしろ、自分だけで決めず、福祉車両を日常的に使っている医療関係者やみんカラ等を使って参考にすることがお勧め。



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