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【感想】運命の巻戻士【23年8月号】

月刊コロコロ8月号。
運命の巻戻士の話。

全く予想だにしない展開に、とにかく、人生でここまで心躍ること、なかなかないってくらいドキドキしました。
それは、アカバとレモンの記憶が戻って、その瞬間にみんなでマイ先生に立ち向かった瞬間にも思った筈で、もうそこがクライマックス、最高潮の場面だと思っていたのに、そこから更にこんなことになるだなんて……木村先生のネーム力が最強過ぎて、何をどう練ったらここまで細部までこだわり尽くした漫画が、このペースで生み出されるのかと……しかもこの画力で……感動です。

小さな違和感を描くのがすごくお上手だな、っていうのは、シライ編開始時から思っていて、というのも、クロノの笑顔が女生徒に褒められるシーン。あれも小さな違和感の一つだったんですが、あれって、『マイ先生が理想の学園生活を実現させた結果として、クロノの理想が最も出た部分』なんですよね、きっと。
ユキちゃんも『かおこわいよ』と言っていたし、読者から見ても、大抵は『こわい顔』という印象を受けるように描かれているように思います。効果音も『ぬぼ~』で、笑顔とは到底掛け離れているし。

で、今回の小さな違和感。
『しかも、腕はアタシの腕と接続して、"前回の記憶"を共有してるから、』
このセリフのシーン。
マイ先生は『発明品である腕と、自分の生体としての腕が接続されている』という主旨のことを言うんだけれど、画としては『脳と直結してる』んですよね。腕が動くのは脳からの指示があるからだから、言っている意味としては勿論正しいんだけど、『あたしの脳と直接繋がってる』『自分の腕のように動かせる』という言い回しも出来た筈ですし、より違和感なく読めるのはそちらだと思います。
が、敢えて『腕と腕が繋がってる』という言い回しにした。そして、結論としては、そこが次に起こり得る事態のキーだった。
そして、最終的に、スマホンに『おそらく腕の副作用です…!!』と、事態を説明させる。
もう、ストーリーにも見せ方にも、ただただ感動しました。

なんとなくですが。
マイ先生には、クロノたちに絆されてほしいな、と思っていました。
でも、マイ先生が抱いた負の感情が、巻戻士であるクロノたちによって解れるのは、非常に難しいことだとも思っていました。ちょっとやそっとでは、納得出来るような答えなんかない、そのくらい、マイ先生の両親への想いは強いのだろうと、あの数ページだけでも分かったから。
でも、この上ない答えを見せ付けられました。

とはいえ。
ぎりぎり助かったとは言っても、あの発明品と長時間接続していたことは本当なので、マイ先生は、自覚がないだけでかなり衰弱しているんだろうな~、と思うんですが、出来ればこのまま巻戻士本部側の保護を……受けて……くれると……嬉しいな~~……なんて思ってしまいます……。
衰弱したマイ先生を、ワンオクロックが連れっちゃったらわたし泣いちゃう……!! でもそれはそれで見たい。
もし連れ戻されなかったら、ワンオクロック、キバクのこと大好きじゃん、とか諸々考えちゃう。まぁでも、巻戻士に対抗する気持ちが落ち着いてしまった人物をわざわざ連れ戻すメリットもなさそうにも思う。

来月もタノシミ~、



全く関係ないんですが、何故かこれが描きたくなったので載せておきます。
(ギャグマンガ日和、ソードマスターヤマトのトレス)

クロックハンズ……、まだ二人目なのか……。
こんな最高潮の盛り上がりでまだ二人目なのか……すごい……。
順当に一人1冊だとして……、とか考えるだけで、ウキウキしちゃいますね。

また次回。