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【遊戯王OCG】2024年7月からふだ統計~遊戯王大会結果分析~

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「閉ザサレシ新幹線ノ半島(サロス=エレス・ナガサキケン)」よりこんにちわ。C.Bです。
毎月300~400の大会情報をXの「#からふだ」から拾って、その集計ならび報告を行っています。

7月の遊戯王は初旬にリミットレギュレーション変更による変化、下旬には『RAGE OF THE ABYSS』発売による変化と非常に大きな変化が見られました。
【天盃】【スネークアイ】などは特に使用率の変化が見られ、非常に面白いデータが取れております。

そんな7月
・どのようなデッキが優勝していたのか。
・各地方で多いデッキは何なのか。
・どんなサイドデッキが流行しているのか。
・優勝シェア50%以内のデッキはサイドデッキをしているのか。

環境を数字で語っていきます!


7月優勝統計

7月に報告のあったデッキ数は433でした。
さっそく見ていきましょう!

優勝シェア3位【ユベル】

【ユベル】の「デモンスミス」採用率は95%(38デッキ中36デッキ)の圧倒的な採用率でした。
「七精の解門」で安定性を持たせ、「破械」を足すことで展開力をかさ増しする構成を基本とし、そこに「デモンスミス」を合わせることで安定性と展開力の両方を強化するデッキが6月から引き続き使われておりました。

7月に入ってからの変化としては「紅涙の魔ラクリモーサ」が採用されるようになり、「デモンスミス」の展開力の高さに拍車がかかりました。
7月のリミットレギュレーション変更により特に規制を受けていなかったため、前期から引き続き【ユベル】はフルパワーを発揮できるカードプールとなっております。

優勝シェア1位の【天盃】は【ユベル】にとっては有利対面のため、環境的には追い風のように思います。
8月のシェアがどうなるか楽しみです。

優勝シェア2位【スネークアイ】

7月の【スネークアイ】の「デモンスミス」採用率は96%(50デッキ中52デッキ)やはりこちらも圧倒的な採用率でした。

【スネークアイ】としては「デモンスミス」を入れた構築が前期から流行しておりましたが、【ユベル】と同様「紅涙の魔ラクリモーサ」が新たに採用される変化が見られました。
また、「アザミナ」を採用する
ことで「背信聖徒シルヴィア」による手札誘発除けや妨害のかさ増しができるようになりより先攻展開が強力になった上、「飢渇聖徒エリュシクトーン」により後攻捲りも行えるようになりました。

7月中は【スネークアイ】間で構築にブレがあり、「魔を刻むデモンスミス」を何枚入れるか、「アザミナ」を入れるかどうかなどでまだまだ調整が進められている様子。
デッキの型も流動的であり、【スネークアイ】が見えただけではデッキの着地点が読めない恐ろしさのあるデッキです。

優勝シェア1位【天盃】

「盃満ちる燦幻荘」の制限規制も何のその。
見事【天盃】が優勝シェア1位となりました。
リミットレギュレーション変更直後は優勝報告が激減したのですが、7月中旬からは一気に数を取り戻しました。

構築に見られた大きな変化は「マルチャミー・フワロス」「霊王の波動」の採用による手札誘発の傾向の変化でしょう。
他にも「デモンスミス」を重く見た「ディメンション・アトラクター」「深淵の獣」「D.D.クロウ」「ドロバ」の採用も多くなった印象です。

まだまだ止まらないテンパイの掛け声。
8月の卓もアツくなりそうです。

7月優勝デッキの各週推移位

優勝推移位PICK UP

リミットレギュレーション変更により規制の入った【天盃】【スネークアイ】は7月1週目→7月2週目と優勝報告が減少する推移となっておりました。
特に【天盃】に関しては優勝報告が27→7へ大幅減少しており、リミットレギュレーション変更の影響の大きさが伺えます。

そのタイミングで優勝報告が増加したのが【粛声】でした。
YCSJ TOKYO2024でも結果を残した有力デッキであり「増G」受けの良さ、手札誘発への耐性が高く、安定性も高いため激変する環境の中でも盤石の強さを発揮できます。

その後、7月3週目からは【天盃】【スネークアイ】の両者が構築の見直しと、規制後も充分な強さを持つことが知られたことによる使用者増加で優勝数が回復した様子です。
最終的には6月末と同等の優勝数が両デッキから報告されるようになりました。

優勝数TOP5推移

上記に加え【ユベル】【R-ACE】を足したグラフがこちらです。
【ユベル】【R-ACE】はリミットレギュレーション変更の影響をほぼ受けておらず6月末から7月末まで安定した優勝数を記録しております。

【R-ACE】に関してはむしろ5→8と増加する結果となりました。
【天盃】の「盃満ちる燦幻荘」が制限になったことにより、メインフェイズ中の【天盃】への妨害が通りやすくなったため【R-ACE】が立ち回りやすくなったのでしょう。

リミットレギュレーション変更を経ても優勝推移1位な【天盃】、今期も【天盃】を中心として大会環境が動いていくことになるでしょう。

優勝数TOP5推移

全体の優勝推移を棒グラフにまとめると上記の通りです。
リミットレギュレーション変更後の7月2週目は様々なデッキを試している時期であり優勝が偏る様子はありませんでした。
偏り始めたのは3週目からであり、このタイミングで各デュエリストがどのデッキを使用していくのか、方針を決めた様子が伺えます。
【天盃】【スネークアイ】へ優勝傾向が偏るのはこのグラフを見る限り8月も続きそうです。

#からふだ で見る日本地図

北海道、東北、関東地方

7月は関東では【天盃】の激減が非常に顕著でした。
優勝数が-20となっており、多くの方が別デッキに流れていったことが分かります。
増加しているのは【ユベル】【キマイラ】、どちらもリミットレギュレーション変更の影響を受けておらず「デモンスミス」と相性の良いデッキです。
「デモンスミス」という今期の環境を動かす中心的パワーカードをどう扱うか、どう活かしていくかを考えてデッキ選択している様子です。

このまま「デモンスミス」を使う流れが続く場合、8月の関東では【スネークアイ】【ユベル】【センチュリオン】【キマイラ】の増加が起こるのではいでしょうか。

関西では【天盃】の数は変動しておらず、むしろ微増している様子です。
それと同時に【R-ACE】の数が同じく増加していることが分かります。

【天盃】はテーマ内で攻撃力3000を超える手段が「盃満ちる燦幻荘」を破壊するのみであり、「盃満ちる燦幻荘」が制限になったことで攻撃力3000を超えることとメインフェイズに耐性を得ることが難しくなっております。
モンスターに対する豊富な妨害と攻守3000を準備することが得意な【R-ACE】にとっては今回のリミットレギュレーション変更は大きな追い風となったようです。

8月の関西は【天盃】を環境の中心として、それに対抗する【ユベル】【R-ACE】が増加する可能性が考えられます。

九州では【天盃】の減少が大きく、【スネークアイ】【ユベル】に優勝数を追い抜かれている構図となっております。
他にも九州では【メメント】が優勝数4位にあがってきており、これは他の地方には見られない特徴です。
【スネークアイ】【ユベル】【メメント】などの展開力に長けているデッキが多く優勝しており、「増G」のバリューが高い環境のためか5位には【粛声】が入り込んでおり、メタゲームが回っている様子が伺えます。

九州の8月は大きくは動かず、【スネークアイ】【ユベル】【天盃】の3つ巴が争う構図になる予想です。

流行しているサイドデッキ

採用率5%以上のカード

採用率5%以上のサイドデッキ採用カードはこのようになりました。

手札誘発としては有効なシーンが限られるが、一部の相手には効果的な「ニビル」「ドロバ」「深淵の獣」の採用率が高かったです。
「デモンスミス」が増加する現環境を考えると「ドロバ」はまだまだ増える可能性が考えられます。

「マルチャミー・フワロス」が大きく増加していますが、8月はメインデッキに入れられることでサイドデッキからは減少するか、使用感を見てやはりサイドデッキ用とするか意見が分かれそうです。
個人的には8月まではサイドデッキの採用率が上昇し続け、9月ごろに安定しそうだなと考えております。
だいたい採用率20%程度に落ち着くのではないでしょうか。

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