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eSports大会に使用するトーナメントサイトはどれがいいの?

最近ではネット上で誰でもコミュニティ大会を開催出来るようになってきました。が、初めて開催する人はどうやって開催すればいいのか、運営はどのように行えばいいのかなど多くの疑問があることだと思います。そこで今回は今後eSportsコミュニティ大会を開催したいと考える人向けに数種類のトーナメントサイトを比較していきます。

まず、今回のトーナメントサイト比較をしていく上で評価ポイントを下記の通り定めます。また、評価は全て5段階で行い、総合評価も併せて出していきます。

機能・デザイン面(トーナメントサイトとしての機能について)
サポート面(賞品や運営協力など)
運営面(当日の運営もサイトで行えるか)

1-1.terus

まず、この「terus」というサイトはシンプルかつ、使いやすいものです。eSports大会のみならずあらゆる大会のトーナメント表としても使うことが出来るという点で汎用性はかなり高いと思いますが今回はeSports大会に適しているかどうかですからね。
ただこのサイトのデメリットとしては①参加者全員の登録名と結果を運営が入力しなければならない②トーナメント表を1つの画像として公開するため、細かすぎると見づらい ③シングルエリミネーション以外の大会では使えないという点が挙げられます。①②を見れば分かる通り、このサイトは大規模大会には向いていません。①は運営が頑張れば済む問題ですが②は参加者も困る点なので配慮が必要です。また、③はあらゆるタイプの大会を開催する主催者にとっては不便であるといえます。
総合的にみると比較的規模の大きくない大会であり、シンプルな内容のものを開く際には使いやすくていいと思います。

機能・デザイン面:1
サポート面:1
運営面:1
総合評価:1

1-2.OPENREC ARENA

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次にこの「OPENREC ARENA」というサイトですが、これは配信プラットフォーム「OPENREC.」と連携して使うことの出来るサイトになっています。
ゲーム配信などをよくOPENREC.を使ってみる人にとっては参加しやすく、開催しやすいサイトだと思います。現在ではCall of DutyやShadowverse、ドラゴンクエストライバルズの大会が多く開催されています。
このサイトの機能での最大の特徴は参加者の情報として大会での実績がARENA RATEという数値に変換されて表示されることです。主催者としてはこれらの人を見て上位層をターゲットにした大会を開くことが出来れば有名プレイヤーに参加してもらうことが出来るかもしれません。
運営面としては大会形式はトーナメントのシングルイリミネーション、ダブルイリミネーション、そしてリーグ戦の3種類あります。他にもレート適応申請の有無や最大試合数の設定などかなり細かく大会について設定することが出来ます。
更に運営面でのポイントとしてOPENREC Messengerというアプリと併用することで参加者とのコミュニケーションやアナウンスなどに使えます。そのため、大会・運営・配信をOPENREC関連のサービスで固めることが出来ます。
これだけいい点を紹介しておいて言うのも申し訳ないですがこのサイトのデメリットは前述したとおり、OPENREC.利用者でなければならないことつまりOPENREC.をよく利用する人向けになってしまうことです。大会の様子を配信する際にこのプラットフォームを使用するならいいが、そうでない場合はかなり厄介になるので、大会をやるだけであればこのサイトである必要はないと思います。また、このサイトはリリースされてから中々アップデートが行われていないのでこれ以上の機能追加は見込めないものとして考えるのが妥当ですね。

機能・デザイン面:3
サポート面:1
運営面:3
総合評価:3

1-3.Lobi Tournament

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さて、次のサイト「Lobi Tournament」についてです。これは僕が愛用するサイトです。
最大の特徴はゲームタイトルによりますが認定大会支援というシステムがあること。これは優秀ではありますがあまり知られていないのが現状です。簡単に説明すると大会ページを作成し、開催前に申請しておくと大会規模に応じてギフトカードやグッズを賞品として提供してくれるというものです。大会を開催するにあたって集客のために賞品を豪華にすることがほぼ当たり前になってきているのでこのサポートはかなり有難いと思います。
その他の大会ページの機能は基本的にはOPENREC ARENAと変わりません。レートシステムがない代わりに大会形式でスイスドローを使うことが出来ます。ただし、リーグ戦は出来ないので使い合わせることで補うことが出来ます。他にも運営面では同サイト内に主催者から参加者に向けたアナウンスページがあるほか、対戦者同士が会話を行うチャット欄が各対戦カードに設置されているため、当日運営における運営側の労力を省いてくれます。
参加者としてのデメリットという点ではプレイヤー情報がOPENREC ARENAほど細かく表示されないということです。主催者がどういうプレイヤーが多いのかなどの調査をしづらいということですね。あまり大きく影響することではありませんが今後実装されてほしいとも思う機能ですね。また、このサイトは不定期ではありますがサービスの改善を行っていますのでリリース時よりもより使いやすくなっています。

機能・デザイン面:5
サポート面:4
運営面:5
総合評価:5

1-4.PLAYERSGEAR

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4つ目に紹介するのは「PLAYERSGEAR」です。これは
その理由としては大会運営の申請さえすれば①大会形式の種類が豊富であり、②Twitterにて拡散協力をしてくれるからです。②は主催者にとっては有難いですよね。①をもう少し説明すると先に説明したOPENREC ARENA、Lobi Tournamentを足したような量です。使えるのはトーナメントのシングルイリミネーション、ダブルイリミネーション、リーグ戦、バトルロワイヤルです。Lobi Tournamentにあったスイスドローが無い代わりにバトルロワイヤルが増えました。これでスイスドローが追加されれば大会形式の点では無敵と言えるかもしれません。
ただ、1つデメリットを出すとすればカードゲームなどには必須である最大試合数が設定出来ないということです。要するにBO1、BO3などの設定が出来ないということです。現在このサイトを利用しているオーガナイザーはPUBGの大会が多いです。恐らくこれは最大試合数が設定出来ないからだと思います。日本でカードゲームといえばShadowverseやHearthStoneなどがあげられると思いますが、このゲームはコミュニティ大会も活発に開催されているのでこのユーザーを取り込めるかどうかで大きく変わるんじゃないかなと思います。
この点以外はほぼ完璧だと思うので今後の更新・実装に期待ですね。

機能・デザイン面:4
サポート面:4
運営面:1
総合評価:4

1-5.Challonge

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次は「Challonge」というサイトです。これは海外ではかなり使われていますが日本ではいまいち普及していないものです。
しかし、最近ではShadowverseのプロチームG×G主催の大会で使用されるなど注目されつつもあるサイトです。
注目すべき点は大会形式の多さと詳細設定の細かさですね。海外で普及している理由が分かるというほど機能面が充実しています。また、このサイトでは有料大会も開催することが出来ます。公式大会などでは有料大会の開催を必要とする場合があると思うのでその点使えるかもしれません。ただコミュニティ大会という視点で見るとあまりその事例は多くないので必要のない機能ともいえるかもしれません。
このサイトはterus同様、eSports大会以外にもスポーツ大会などにも使えるので汎用性は高いです。

機能・デザイン面:4
サポート面:1
運営面:2
総合評価:3

1-6.GameTector

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次は「GameTector」というサイトです。おそらく今紹介してきた中で一番最近のサイトになると思います。
このサイトの特徴は「ウイニングイレブン」の大会にかなり注力しているということです。他にも対応ゲームタイトルは「Shadowverse」「クラッシュ・ロワイヤル」とあるのですがウイイレがメインになっており、他タイトルではあまり普及していません。そのため、ウイイレ大会を開きたいという人はこのサイトを利用することで多くの参加者を集めることが出来ると思います。また、このサイトではGameTector主催のオンラインイベントを行っており、かなり自発的な運営なのでその点では期待できそうです。
一人の主催者として意見を言うならばウイイレ大会用トーナメントサイトとしての「GameTector」ではなく、マルチタイトル用トーナメントサイトとしての「GameTector」として頑張っていただきたいなと思います。
ただ、サイト内機能として当日運営に別ツールをほぼ必要としない点や大会主催初心者でも扱いやすいという点は評価に値すると思うので上記希望を達成できればかなり使いやすいものになると思ってます。

機能・デザイン面:3
サポート面:5
運営面:4
総合評価:4

1-7.PLAYHERA

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次に最近β版がリリースされたばかりの「PLAYHERA」をご紹介します。こちらは日本国内最大級のeSportsイベントであるRAGEを運営するCyberZとRIZeSTからリリースされているアプリになります。
機能面から紹介しますとこれは今まで一番機能が多いです。細かい設定はもちろん、公式大会などにも使えそうな機能まであります。多すぎてわからない人のために説明動画も運営からもらえるので基本的には大丈夫でしょう。
2020年年明けには正式版がリリース予定とのことですのでそれまでに使い慣れておくのも手かもしれません。アプリ一つ入れてしまえば大会関係の作業は済んでしまうので便利ですね。
ただ、運営面では別ツールを必要としますのでそこが改良されれば更によくなること間違いなしです。

機能・デザイン面:5
サポート面:3
運営面:2
総合評価:4

2.別で運営用のツールを用意するべきか

これはトーナメントサイト選びに直結する問題です。出来れば参加者のことも考えて必要なツールは少なくしたいですよね。特にスマホでの参加が多い日本では尚更です。
この項目ではトーナメントサイトとは別で運営のためにツールを用意するべきなのかということを含めて比較していきます。
まず今回紹介した中で運営用ツールを用意しなければならないのはterus、OPENREC ARENA、PLAYERSGEAR、Challonge、PLAYHERAです。要するにLobi TournamentとGameTector以外は別で用意しなければなりません。この記事で5段階評価をLobi Tournamentだけ5にしたのはこれが理由です。Lobi Tournamentでは大会の概要の欄、参加者一覧の欄、トーナメントの欄、アナウンスの欄があります。このアナウンスの欄で運営から参加者に向けて指示を出すことが出来ます。また、各対戦カードに参加者が運営を呼ぶことも出来ます。これらの機能があるのでLobi Tournamentを使う人はこのサイト1つで大会運営の全てが完結します。また、GameTectorでも大会チャットという機能が存在するため、別のコミュニケーションツールを用意する必要はありません。
さて、他のサイトですがもし使い合わせるということでしたらコミュニケーションソフト/アプリ「Discord」をお勧めします。既に知っている方も多いとは思いますが、このソフト/アプリではサーバーの中に目的や用途に合わせたチャンネルを作ることが出来るので大会運営に適しています。"ゲーマー向け"と書いてあるだけはあるので是非使ってみてください!

今回はトーナメントサイトの機能面に着目して、比較してみました。コミュニティ大会を開催したいけど全然わからないという方は理解することができたでしょうか?少しでもお役に立てていれば幸いです。
今後もeSports大会に関する情報を発信していければと思うのでまたご覧ください。

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