Dとの出会い #1

この物語はフィクションです。


出会いはバーだった。店に入ったとたん、その女性が目に入った。店員とも気さくに話しているあたり、常連のようだ。女「いらしたのは初めてですか?まあ、ゆっくりしていってください。」店員でないのに店員のような口振りだ。


当時、僕は長く付き合っていた彼女と別れたばかりであった。というか、一方的に振られたのだ。


たまたま、居合わせた彼女にその話をした。彼女は聞いているのかいないのかわからないような相槌をうった。しばらくして、僕らは場所を変えた。


部屋に入るなりそっと抱きあった。同情なのだろうか、彼女も人肌を求めていたのだろうか。そっと交わす口付けから、耳から首筋へと責められる。思わず声がこぼれる。胸の突起に近づいたとき初めての快感だった。男は胸は感じないものだと思っていた。


いい声でなくねぇ


彼女の一言に僕の羞恥心に火がついた。


その後はむしゃぶるようにお互いを求めた。果てた後、たわいもない話をしたが、自分のことは話さない彼女に対して、この人ともう会うことはない予感がした。



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