簡単に美しいポートフォリオを作成できるWebサービス「RESUME」をつくった
だれでも簡単に美しいWebポートフォリオを作成できるサービスRESUME(レジュメ)をつくった。
コンセプトは次の3つだ。
1. ストーリーまで語るポートフォリオ
2. 全ての人のためのポートフォリオ
3. スキルや経験を美しく表現するポートフォリオ
1. ストーリーまで語るポートフォリオ
ポートフォリオではできる限り自分の有能っぷりをアピールしたい。
多くのポートフォリオは、成果物の画像や動画などのビジュアルがメインで、プロジェクトの背景やストーリーは詳しく書かれていない。
しかし、そのプロジェクトを実施したストーリーや創意工夫こそ、自分の有能さを表すと思うのだ。
Xという大きな課題があって、それを限られた予算でクリアするために数ある選択肢の中からYという方法を選んだ
とか
クライアントのブランドコンセプトにXがあり、その価値感をもっと多くの若者に認知してもらうためにYという表現を選んだ
とか、そういう話を眠らせておくのはもったいない。
プロジェクトのビジュアルは、物理的なデータをきちんと保管しておけば残る。その背景にあるストーリーや狙い、ものごとを達成するための過程や創意工夫こそ、記憶が色褪せないうちに残しておくべきだ。
RESUMEでは「Medium」や「note」のようなエディターで、スタイリングを行いながら成果物の記録を残すことができる。社内で効率化を実現した方法、勉強会で使ったスライド、ボツになった企画書…、小さな成果や工夫も、惜しみなく書き残す。その積み重ねが強力なポートフォリオを作るのではないか。
もちろん画像や動画をメインにしても良い。しかし、必ずしも見栄えが良いものでなくても気軽に残すことができるのがRESUMEの特徴だ。
2. すべての人のためのポートフォリオ
研究者や、マーケター、管理職がポートフォリオを作ったという話はあまり聞かない。そもそも自分の成果をWeb上に置いておけるプラットフォームがほとんどないのだ。
しかし、ポートフォリオはクリエイターだけのものではない。仕事をしている人なら誰にでも残しておくべきストーリーがある。
研究者なら、書いた論文や学会での発表などの実績を一覧で誰もが見れるようにストックしておくべきだ。
マーケターなら、どんな思考回路やフレームワークの産物としてヒットを生み出したかを残しておくべきだ。
管理職なら、いかにしてチームをまとめ、プロジェクトを成し遂げたかを残しておくべきだ。「あきらかに納期に無理のある炎上案件を、優先順位を整理して、期限までに達成することを絞り込み、クライアントの合意を得た」というストーリーはエキサイティングで、あなたの有能さを伝えるに違いない。
※ RESUMEでは、画像がなくてもWork(成果物)を違和感なく投稿することができる。
公にできない話には鍵をかけよう
あらゆる成果を残そうとすると、どうしても公開できない内容が出てくるかもしれない。そこでRESUMEでは鍵付き公開機能をつけた(合言葉を知っている人だけがアクセスをすることができる)。公にできない内容も忘れないうちに書き残しておけば、いざ転職するときに役に立つ。
3. スキルや経験を美しく表現するポートフォリオ
Twitterで優秀そうな人を見つけても、その人が具体的に何ができるのか分からないことがある。どんなキャリアを歩んできて、どの分野で経験を積んでいるのか、分からないことがある。
せっかくポートフォリオを作るなら、めいっぱい自分のスキルや経験を表現しよう。それが好条件の仕事や転職につながるかもしれない。
RESUMEでは美しくスキルや経験、執筆歴などをまとめたカバーページを簡単に作ることができる。これらのフォーマットが気に入らなければ、エディタを使って自由に文章で表現することもできる。
なぜRESUMEを作ったか
1. 堅苦しい履歴書の代わりになるものを
ソフトウェアエンジニアの採用の世界では、個人のGitHubの提出を求めることがある。GitHub上のソースコードを見れば、その人がどんなスキルセットを持ち、どんな技術に関心があるのか等をある程度知ることができるためだ。僕はそれが合理的だと思った。少なくとも、紙の履歴書やバイアスのかかりまくった面接より、よっぽど高い精度でその人のスキルを判断できる。
ソースコードという明確なアウトプットがない世界では、このような仕組みが定着するのは難しい。しかし、少なくとも、紙の履歴書より多くのことを判断ができる、より柔軟なポートフォリオのフォーマットが存在するべきだ。堅苦しい履歴書を送るのではなく、その人の魅力がいっぱい詰まったレジュメを送る。そんな世界を想像してRESUMEを作った。
2. 僕が欲しかったから
何より僕が欲しかったからだ。僕の本業はデザインとWeb開発だが、業務の効率化や仕組みづくりも好きだ。スタートアップで働いていると、さまざまな点を改善したくなる。実際に僕はさまざまな改善や仕組みづくりに着手した。
「Xという問題があって、Yという状況だったから、Zという方法で解決した」
このような小さな仕事の成果を忘れないうちに、どこかに残しておきたかった。見れば明らかな制作物だけでなく、日々の仕事の小さな創意工夫を積み重ねたかった。それがいつか自分の自身になり、自分の武器になるはずだと考えた。
だから、僕はRESUMEを作った。
僕のポートフォリオはこちらです。
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