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「頑張って」という言葉について。

「“頑張って”と言われるのがつらい」

そんな会話が耳に入ってきた。

言った本人はもう既に十分頑張っていていっぱいいっぱいなんだなぁと察した。


私も似たような心情になった経験がある。

昔、当時の彼氏から「頑張って」とメッセージが来た時。

応援されたい気持ちなんて一切ない。
これから応援される何かをするなんて連絡をしたわけでもなく受信したメッセージ。

今なら挨拶程度の言葉だったと理解できるけど

当時の私は
頑張ってって何?あなたに言われなくても頑張るし頑張ってるんだけど?
「頑張ってって言われるの嫌」
などと突っかかってしまった。

(この場を借りてその元カレには謝りたいと思う。
あの時は理不尽に怒ってごめん。
言い訳になるけど、あの時は若くて未熟だったんだ。
ついでに、散々振り回した挙句一方的に別れを告げてほんとごめん。)

なんで「頑張って」って言われるのが嫌だったんだろう?

理由のひとつは、投げやりに感じるから。
自分は何の手伝いや寄り添いもしないけど、とりあえず何か言っておこうという無責任なニュアンスを感じる。
【私は何もしないけど、そっちで上手くやっといてね】みたいな。

そのほかの理由として、
相手から見て自分はまだ頑張れてない・頑張ってないと見られている・言われてるようで辛くなるから。
頑張ってこれなんだよ、これ以上頑張れと?と言いたくなっちゃう。

「頑張れ」と応援されて素直に受け止められる人は健康なんだ。
「頑張れ」と応援されて辛くなってしまう人はきっと身体か精神が疲れちゃっている。
かつての私のように。

だから私は簡単に「頑張れ」とは言えない。

じゃあ何と声をかければいい?

私は何と声をかけられたかったんだろう?

答えは見つからない。

もしかしたら“それ”は言葉ではなく、
態度や行動なのかもしれない。


そんなことを考えていたらスピーカーから

頑張れ 頑張ろう

としきりに歌う声が聴こえた。

私はその歌を聴いて少し怒り、少し辛くなった。

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