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年末年始顛末記
普段は潔癖症でも掃除好きでもないのだが、年末にはスイッチが入る。大掃除をしないことには年が越せない。
窓も畳も、拭けるところは全部拭きたくなる。
何らかの強迫観念である。
おせちは、お重を取り寄せたこともあったが、好評ではなくて手作りに戻った。
黒豆、きんとん、なます、酢ばす、数の子、しいたけ、筑前煮、これくらいは手をかける。
昔は、義母がおせち、私が大掃除の分担で回っていた。
義母が台所に立てなくなり、子供の手伝いもなくなると、私が年賀状も合わせて、全てを担当することになった。
体力があった頃は、昼間は掃除、夜はおせちと年賀状で頑張った。
でも、忙しくて、疲労がたまると、イライラして怒りっぽくなる。みじめな気持ちになる。
それが嫌で、いろいろと対策を立ててきた。
<早く掃除を始める>
窓が凍り付く前に始めて、クリスマスには終わるように。
おせちは28日ころからゆっくり作る。
<道具を充実させる>
今年から窓ふきロボットを使うようにした。ルンバちゃんもいる。
<家族をあてにしない>
大掃除にこだわるのは私だけ。自分がやりたいだけなのだから、手伝ってもらおうと思わない。
退職して時間ができた夫には、年賀状、餅つき、ローストビーフ作りを分担し、掃除は頼まない。
上記の対策のもと、欲張らない、無理しない、介護優先、をモットーに過ごした今回は、年越しまでは平穏だったのだが、2日にイライラが爆発してしまった。
夫が、年賀状を作っていない。
住所録のデータが開けないから、作り直すと言い出し、おまけに、元旦に届いた年賀状を行方知れずにしたのだ。
来た分だけを返すつもりでいたのに。
混沌とした夫の部屋に乗り込んで、年賀状を捜索しながら、情けないやら、悔しいやら。
私はひとりで大掃除とおせちをやり遂げたのに、どうしてこの人は自分の分担くらいちゃんとしてくれないのだろう。
結局私が見つけ出して、自分の分は自分で作りますと言い放ち、3日にやっと年賀状を出した。
孫の手前、表面上は平和を保ったが、腹立ちがおさまらなかった。
こうして書きながら思ったのは、私の年末年始のご機嫌は夫次第だということ。
夫が障子を張り替えてくれたので、部屋が明るく気持ちよかった。ローストビーフを美味しく作ってくれて、3が日までたっぷりいただけた。
夫に感謝もしつつ、自分が余裕のない状態なので、年賀状の件が許せなかった。
たかだか年が変わるだけなのだから、もう少し穏やかにいきましょう。
次こそは平和に年末年始を過ごせますように。