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◆カタリナ・プロジェクトアーカイブ【種族編】◆

どうも、カティアです。間もなく私も活動開始から3年。いい機会ですので、WorldTypeに蓄積していた初期設定資料をベースに加筆修正しながら公開したいと思います。今回は種族編です。

◆人間

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所謂人間。LegacyOceanReportの舞台はほぼ全て電子空間であり、人々は様々な電脳デバイスでダイブする。デバイスは1万円を切る安価なゴーグルから神経接続端子、異常データ対応型の重装スーツまで多岐にわたる。

アバターは様々なメーカーからリリースされており、カスタマイズは基本的にメーカーサービス上で行われる。もちろん自力で制作する者もいるが、比較的少数派である。

バーチャル空間での生活が長い一部のユーザーは味覚や触覚などの感覚を認識するようになる。これに関しては疑似感覚だと思われていたが…。

◆スケープゴート

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詳細不明、現状都市伝説の域を出ない。完全に人間と互角の知性をもった人型電子生物。姿はVRダイブで使われるアバターと全く同じフォーマットを使用しているため区別出来ない。
ただしIDコードを持たないためコミュニティなどに入ることは出来ず、電脳都市を人知れず徘徊していると噂される。敵対的な行動は確認されていないものの、人間と相違無い知性体はそれ自体が脅威であり警戒対象である。
一方、通常の人間より遥かに高いVR適性を持つことから用心棒や斥候としてバーチャルギルドから庇護されているとも言われるが、根拠はない。
IDを偽造した個体についての不確定情報もあるが、ここまでくると人間と識別困難であり敵対ギルドを陥れるためのデマではないかと考えるのが一般的である。

以上がWorldTypeに書かれていた初期設定です。今回はこの先へ。

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自我を獲得したアバター。何を隠そうこの私だ。ブレードランナーのレプリカント、デトロイトの変異体、ニンジャスレイヤーのウキヨなどに相当する枠と言えるかもしれない。

メガロチェインのシステムの核である概念粒子「スターダスト」の凝縮体「パルサーセル」が肉体となるアバター、精神の基礎となる記憶ログと融合することで動き出したもの。もちろんそう都合よく揃うのは極めて稀で、大半はゾンビのように人知れず動作不良じみて動いては壊れ、散っていく。

アバターの適性は基本的に「人の心の器」である事が求められ、人型から大きく外れたアバターデータが対象となることは稀である。もちろん例外はあり、また記憶ログとしてかなり特殊なデータが刷り込まれた例もある。

電脳都市のどこかに潜伏している状態は良くないと見た管理者たちによって、管理区域兼自治区を作る試みもなされた。一方、電子戦闘敵性が高いものを探査部隊やスクランブル要員に採用する計画もあったが…。

◆アーティファクト

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LegacyOceanReportなどでは「概念生命」などと表記されてきた存在。いわゆる神格や霊体の電子的化身である。

ネットワーク上に存在する概念全体を自らの実存体の担保としており、よりメジャーな存在程大きな力を持つが、その一方で概念の揺らぎが安定性に大きく影響する弱点を抱えている。そのため実際に出現するのは名もなき神、忘れられた霊体、あるいは自我を持つと思われていない存在が大半を占める。

電子空間の依代となるアバターには自らの出自と無関係な姿を選ぶことが多い。これは、関連性の高すぎる姿を選ぶことで自らの概念にダイレクトにダメージが及ぶことを防ぐためである。

◆マーシャリアン

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メガロチェイン下層部、アナザーオーシャンの一角に王国を築く知的生命体。外観は一見人間と全く同じだが、体を液体状に崩壊させてサメの姿に再構築させることが出来る特殊能力を持つ。また、全く眠ることなく活動し続けることが出来る。

サメの姿でも人間としての知性は保たれたままで、また陸上を跳ね回って動くなど通常のサメには不可能な動きも可能とする。ただし変身できるサメの種類は、個々人によって固定されている。

急進派のフレイミー家と穏健派のオケアノス家の二つの王家によって何百年にもわたる治世が続いており、その歴史の始まりははっきりしない。ただ、彼らは元々は全く違う空間の住人で、数百年前に王国ごと転移してきたと伝えられている。これに関してはメガロチェインの基礎となった文明観測システムの構築と時期が重なっており、関連が疑われる。

名称はアナザーオーシャン航行中のアヌビス隊によって、二つの王家からなる政治体制を紋章になぞらえて命名された。