見出し画像

clusterワールド制作記録:倉須田市虎鮫叢祠

あけましておめでとうございます、カティアです。

今年も昨年に引き続き、お正月ワールドを用意致しました。

◆相容れないピース

画像1

今年の干支は虎、そもそも虎自体水に入れる動物なのでそのまま通してもいいのですが、ここは一捻りしてイタチザメ(Tiger Shark)をモチーフに。

しかしここで問題が。集まったのはかみ合わない要素ばかり。
・海上の小さな祠(鮫要素)
・岩や林に囲まれた社(虎要素)
・神社として機能するワールド
突き合わせるのは真っ向から合わないコンセプトと実用性。

画像2

一般的に海上の社は岩を囲むように橋を架けるか、森で覆われた小島ですが…ここは神社の基本構造に立ち返り、「塀や柱を使って境内を定義する」方式を採用、全体を塀で囲まれた四角形の島を海上に突き出た山に見立てた構造になっています。

境内を抜けると視界が広げ、そこには日の出と大鳥居が。広場は元々、小さな神社でお焚き上げをしている場面をイメージしたものでした。もろに日光が当たる場所になったので焚火は不採用となりましたが…。

◆叢祠 -Swarming Shrines-

画像3

叢祠(そうし)とは本来は草むらにある祠。ですが、今回は叢(群がる)祠と読み替えています。気づいた方はいらっしゃるでしょうか、この社の本体は参道にぽつぽつと建っていた祠の方なのです。

そもそもサメの神使なんて実際にいるのか調べていたところ、三重県には七本鮫という竜宮から参詣に訪れるサメの伝説が。そこで、サメの群れと対応する祠をこのワールド名に当て嵌めました。サメの数が足りない?そんなはずはない🦈

ちなみにこの祠、コライダーが無い上に内側にテクスチャが無いので、中に潜むことが可能。ただし、境内での悪戯は程々に…。

◆境内の設備

画像4

…というバックグラウンドを立てましたが、来場者の殆どは新年の神社としてくるはずなので相応の設備を整えねば。まずは甘酒。紙コップのイメージが強いですが、持ち歩くことを想定してタンブラーに。

画像5

そしてたい焼きと…倉須田焼き。ここではそう呼ぶ、いいね?🐯

例によって甘味の再現は難しいので、以前から目をつけていた和菓子アセットに外注。食べかけモデルもあるので、使うたびに食べるギミックを仕込みました。

画像6

バーチャル神社に何が必要か考えた時、これが要るだろうと急遽おみくじの自販機を設置。くじを拾うのはスマホユーザーに厳しそうだしUIに表示するのもカメラで撮れないので、昨年同様おみくじの上にPOPする方式を採用しました。連射防止のため、10秒のインターバルを設けています。

今回の拝殿。先ほども述べた通り祠の方が本体ですが、参拝のために用意しました。内部にはスクリーンやアイテムがあり、集合場所としても機能します。

画像7

それでは、よき新年を!🎍

◆BGM

イタチザメ、そして竜宮のイメージから沖縄音階を選択。それでいて沖縄ぽさをあまり感じさせない、朝もやの中を思わせるBGMを目指しました。

◆2022新年衣装

画像8

昨年の新年衣装は着物だったので、今年は巫女風。胸元の勾玉はUVスクロールで定期的に発光します。

画像9

肩の後ろに張り付いているのは擬人式神、和紙などで作った形代に霊力を込めたもので…まあ私も似たようなものです。おまけギミックで金色の刀を帯びていて、Angry表情の際には抜刀します。