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僕たちがライブに行く理由——櫻坂46/2nd TOUR 2022 "As You Know?"@名古屋Day1

大阪会場はアリーナから、今回の名古屋Day1はスタンドから参戦。
アリーナだとよくわからなかったが、スタンドから俯瞰すると、ペンライトの光が邪魔になるのがよくわかる。ステージほぼ真横の席だったので、正面からでは気づかなかった舞台転換やメンバーの入れ替わりの様子も見え、曲ごとにここまで動かすかって新たな発見だった。方向性は違うかもだけど、無観客ならではの演出で魅せた「KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU!」「欅坂46 THE LAST LIVE」を有観客で再現しようとしたといえばよいか。配信ライブでは、場所移動によって楽曲の世界観をつくりあげていたが、本ツアーでは細かくセットやフォーメーションを変更することで舞台を構成していた。その上でアリーナも舞台の一部と見なして展開するシーンが多々あり、ペンライト制限に踏み切ったのだろう。演出陣は、アリーナ全体をステージにしたかったかもしれない。

ペンライトを封印された中にはノリ方がわからない人も少なくなかったように思う。
ペンライトの役割って何だろう。ファンからメンバーへのラブコールだったりエールだったりと考えると、ファンからメンバーへの一方通行のシグナルと考えればよいか。一方、タオルやうちわ・サインボードの類はメンバーとファンとのコミュニケーションを期待するツールともいえる。ペンライトを封印されたとき、逆に私たちはメンバーたちからの一方通行のシグナルを受け取る側になる。そのライブが成功か否かは、演者側により多くのウエイトがかかっている。どれだけ“残酷な観客達”を惹きつけ、魅せることができるか。というか、それが通常のライブなのだが……。欅坂・櫻坂のこれまでのキャリアを網羅してないけど、期せずして彼女たちはこれまでと違ったプレッシャーがかかることになった。ペンライトのない空間は、前述の配信ライブの緊張感と重なるところが多かったのではないか。
いくつかのインタビューで、田村などが「正直まだ東京ドームは…」というような発言をしていたが、ライブを重ねるごとにペンライトを介さない関係性・一体感が高まってきたように見える。自信とともに「私たちが東京ドームに連れていく」という意識の変化が生まれてきているのではと期待したい。私たちは、彼女たちを信じて、ただ音楽に身を委ねて、没頭すればいい。『流れ弾』のブレイクの静寂は、今回のハイライトだったと思う。

さて、名古屋の印象は、大沼・幸阪・増本の新二期トリオが大阪で観たときより、グッといい感じになってた。Buddiesとのコミュニケーションも含め、本当にライブを楽しんでいる様子が伝わってくる。ツアー当初はポテンシャルを発揮しきれてない感があった井上・守屋も別人のよう。東京ドームに向けて、ツアー折り返しでようやく足並みが揃ってきた感じ。
配信や映像では、なかなかスポットが当たらないけど、こういう映らない部分にこそ、グループの状態が見えてくると思う。負傷した上村がツアーに帯同してるのもグループがいい状態であるからこそだ。

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