[岩下壮一] 人々は人の子を

岩下壮一著『信仰の遺産』(岩波文庫 P.17)より始めの言葉。

-----その昔イエズス御在世の折、フィリッポのカイザリア地方に布教し給いし途(みち)すがら弟子達に質問し給うた御言葉、「人々は人の子を誰なりと云うか」(マテオ一六ノ三)ーこの御言葉がアルベルト・シュバイツェルの『イエスズ伝研究史』を繙(ひもと)きつつある私の胸にひしひしと迫ってくるのを覚えるのである。
この御質問は当時主に従いつつありし弟子達に向けて発せられたものであるが、主のすべての御言の如く、同時にすべての時代のすべての人に向けられたものであるのを感ずる。-----

この質問は、現代の私たちにも向けられています。
ナザレのイエスとは誰なのか。
特にこの「私」にとって、彼は何者であるのか。
人なのか、神なのか。

シモン・ペトロのように、
「汝は生ける神の子キリスト」
と言える人は、幸いな人だと思います。

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