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【日記】久しぶりに同人誌即売会に参加した【九月】

noteで読書の感想記録を(ほぼ)毎月つけている。
しかし、今月は本が読めなかった。
即売会のための原稿作成に追われてしまったからだ。
そこで、と言っては何だが今回は即売会に参加した日記を書く。

今回はサークル参加をした。
スマホゲームの二次創作。オンリーイベント。
同人イベント自体、二、三年ぶりの参加だった。

かつて別ジャンルにいて、そこでも二回サークル参加をしているので慣れていなくはない。まあ何とかなるだろと申し込んだ。

限界原稿の製作日記

今回はコピー本で参加した。
なぜなら時間がなかったからだ。

本文38頁の漫画で、当初は印刷所に発注してオフセット印刷をするつもりだった。
友人に表紙のデザインもしてもらった。

しかしネームが難航。
締め切り二週間くらい前になって、やっとぼんやりしたネームができた。

余談だが、今回の漫画のテーマが「タイトルをつけて物語にすることは決めつける暴力だ。だから、タイトルをつけること、起承転結に構成されることを拒否する」というものだった。
描きたいキャラクターが現在進行形で苦しんでいる人物だったのでこうなった。
だから……と言っては何だが、一定のオチがあるネームになって「違うなあ」となり、「そもそもなんで描こうと思ったんだよ」と机の前でグルグル考え続けてしまった。
悩みの答えは出なかった。
物語にする暴力を受け入れて、それでも物語にしたいという強い覚悟で描けばいいのか。
それとも、考え粘った先に、言葉や絵にしても暴力にならない境地があるのかどうか。

ネームができてからも迷い続けていたので、ペン入れを終えたのがイベント当日の深夜だった。
結局ネームの通りにはならず、最後の3頁くらいはその場で考えた。

私の漫画は文字が多い。
ペン入れ後の原稿用紙を急いでスキャンして、クリスタで白黒処理をする。
そのあと文字入力を始めたが、一時間以上かかってしまった。
最初の10頁だけはトーンを貼っていたものの、これ以上のトーン作業は無理だった。

イベント前日、私がまだペン入れをしている時間に、売り子を頼んでいた前ジャンルからのフォロワーが「やりましょうか」と親切に言ってくれていた。
ありがたくお願いし、ペン入れが終わっていたデータをお送りし、11頁ほどトーンを貼ってもらった。
11頁トーンを貼るのがどれだけ大変か知っているので本当に感謝の気持ちでいっぱいである。
(交流のあるフォロワーのことをフォロワーと呼ぶのは好きじゃないけど、今回やっと呼べるようになったな……という話もあるが割愛。)

漫画は許せる程度には完成し、三時間くらい眠った。

原稿を印刷して本の形にしなければならない。
起床して、開会まであと六時間。
当日の朝、家のコピー機で小冊子印刷をしようと思っていたが、トラブル。
PDFの印刷画面に小冊子印刷を選択するボタンがあったから油断していたが、片面コピーしかできなかった。

小冊子印刷とは、紙を何枚か重ねて半分に折り、真ん中でホチキス止めすると本になるというものだ。
だから、ページの配置が独特で、1ページの隣に最終頁が印刷されていたりする。
ページの配置を変更し、さらにすぐさま両面印刷ができるのは、コンビニのコピー機と印刷所しかないらしい。
家での印刷は無理だった。

急いで電車に乗り込む。
心配すぎて途中駅のセブンイレブンで少し印刷した。

無事に印刷できた時は死ぬほど安心した。
コンビニのコピーはトーンのモアレが嫌だなあと思っていたが、全然たいしたことはなかった。
ガッピーガッピーと稼働しているコピー機に改めて感謝をした。速すぎ。

なんとか会場にたどり着いて、イベント開始十分前にフォロワーに手伝ってもらいホチキス止め作業開始。
事前にカラー印刷しておいた表紙をその場で折り、漫画の描かれたA4用紙を10枚まとめて半分に折り、合体させてホチキス止めする。

30部刷って持って行ったが作業は普通に間に合わなかった。
お客さんが来てくれてからもちょいちょい折ったりホチキスしたりをしていた。

バタバタしすぎでろくな準備ができなかった。
本が完成したのはよかったが、反省する点が多すぎるサークル参加でした。
ご迷惑おかけしました……。

漫画についての反省というか、次にやりたいことはフルアナログ原稿だ。
私は不器用で、原稿に下書きする際に消しゴムのカスを巻き込んで汚す……などのことをよくやってしまう。
だからクリスタでデジタル原稿を作れればいいなと思っていたのだが、デジタルはもっと向いていなかった。自分がどこにどんな線を引いているのか理解ができない。
今回ベタまでアナログで作業して、自分はアナログの方が向いてるなあとつくづく感じた。またやるときはトーンからホワイトまでフルで作りたい。

即売会にサークル参加したいけど不安だ……って人へ

私は知名度のある人間じゃなく、絵も上手くない普通のオタクだ。
このジャンルのこのキャラクターのフォロワーはゼロに近かったと思うし、絵とか描いてもリツイートゼロは普通のことだ。(そもそも目立ちたくなくて、検索にひっかかる言葉を入れていないというのもあるかもしれないが、入れても似たようなもんだと思う。)
私と同じような立ち位置の人はそこそこいると思う。
そういう人でもサークル参加できるんだろうか……と思っている人に、私の考えを書いておこうと思う。

どんな人でも本(やグッズなど創作物)さえ作れればサークル参加はできると思う。

自分が初めてサークル参加したとき一番不安だったのが、買ってくれる人がいるのか、自分のスペースに来てくれる人がいるのかということだ。

普遍的な答えはないから、今回の私の経験をデータとして書いておく。

今回売れた部数は40部ちょいだと思う。
最初に30部刷って、近くのコンビニで追加で15部刷って3部余った。

イベントは3時間くらいあるけれど、本がよく売れるのは最初の1時間くらい。
最初の30部は1時間くらいで売り切れた。売り切れてからコンビニに走ったのが良くなかった。
コピー本を追加で刷る場合は売り切れる前に行動した方がいい。手に取ってもらえる機会をどんどん逃してしまう。
追加で15部刷って、残り二時間で10部くらい売れたのかな。
表紙のデータを忘れてしまい印刷できず、表紙がなくなってしまったのは残念だった。

告知ツイートは10リツイートくらいだったし、参加表明ツイートもリツイートは5くらいだったと思う。

そんなんでも誰も来てくれないってことはなかった。嬉しい。
もちろんこれは、同じゲームが好きな人だけが集まるオンリーイベントに限っての話だと思う。ジャンルや盛り上がり度の違いもあるだろう。

今回、値段は200円にした。
1冊のコピー代と同じ。

余談だが、私は中学生の頃に行ったボカロCDの即売会で「1円だよ!」と売り込んでいた恋竹林さんの歌ってみたCDを購入し、試しに聞いてみるか……と家に帰って聴いたらメチャクチャよくて衝撃を受け、それ以来「安くて良いっていいな……」という考えを持っている。
だから、以前出した本もちょっと安めにしている。

収録曲の「bad」。

値段が高すぎると売れないんじゃないか……と心配になるかもしれないけど、値段と売れる数は関係ないと思う。
欲しければ買うし、興味がなければ買わないんじゃないかな。
あんまり法外な値段はよろしくないと思うけど、自信がないから赤字確定で値段を下げる必要はないと思う。
自分の考えや信条に従って値段をつけるのが一番。

印刷って大変なんだな

ちなみにオススメの印刷所は丸正インキ。
オフセット印刷がマジで安い。キレイだし表紙の加工や遊び紙もある。
今回、丸正インキの締め切りが間に合わなくて他の印刷所を調べたけど、締め切りが遅いのもあってか値段がすごくて諦めた。

丸正インキに限らず、印刷所は最高ということが今回身に染みて分かった。

私は自宅で面付け(小冊子印刷用に並べ替える)、印刷、裁断(フチなし印刷ができないため余白をカットしようと思っていた)、製本(二つ折りとホチキス)をしようと思っていた。
しかし、面付けはマジでめんどくさく、漫画の巨大データを編集するのだけで時間がかかって焦る。
印刷では表紙を30枚くらい印刷しただけでカラーインクを全て交換する羽目になった。失敗すると無駄にした感がすごい。
裁断は表紙のみ行ったのだが、表紙イラストが真っ直ぐに印刷されているとは限らず、裁断機に紙を真っ直ぐ置いても斜めに切れてしまうなど、一筋縄ではいかない。
製本は、落丁がないか確かめたりホチキスが上手くとまらなかったりして面倒くさい。

こんなに大変な作業を印刷所(というか丸正インキ)はなんと、A5なら2万ちょい、B5なら3万ちょいでやってくれるのだ。(本文38頁漫画80部の場合。)
それに、印刷した本は会場宛てに発送もしてくれる。重くない!!

少部数だとしても、印刷所はできるなら利用した方が楽だな~と思った。
いつもありがとうございます。

以上、今月の日記でした。
当サークルに来てくださった方、イベントの主催の方々、本当にありがとうございました。

また来月。





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