オレは使えない男だと自ら宣言する人々

アマチュアのライブあるある。
「あまり練習してないんですけど・・・・・・」

アマチュアだろうが、プロだろうが関係ない。そこにお客さんが1人でも存在する以上、絶対に言ってはいけないと思います。わざわざ時間を割いて見に来てくれた人に失礼ですよ。

・それを言ったところで演奏の質は上がらない
・お客さんの耳に届く音楽も変わらない
・それをフォローもしてくれない
・時間の無駄
・人としての品位を下げる

先日とあるブッキングイベントを見てきたんですけど、みんな言いますよ。
「練習してないんですけど」
そして言うのは毎回決まって同じ人。言わない人は絶対に言わないです。

日本人はほんと変なとこ真面目。言わなくていいことをわざわざ自分から言う。それが社会で評価されてきたから、いつまでも同じことを繰り返すのかな?

■50点の演奏は50点の演奏にしかならない
プロじゃないから練習してなくてもいいんですよ。仕事もあるだろうし、忙しいのもわかってる。上手くなくてもいい、下手でも全然かまわない。アマチュアが頑張る姿を見たい。そういう人々が集うイベントですから。

練習をしていない罪悪感があるからそんなことを言うのか。罪悪感があるなら時間を作って練習してるはずだし、してないならその分本番で頑張ればいい。ただそれだけのこと。

どちらにしろ50点の演奏しか届けることができないなら、最高の50点を届ければいいじゃないですか。言い訳なんかしないで堂々と50点の演奏をすればいい。その姿勢が美しいし、50点の演奏を51点、52点にする。お客さんはそれを見に来ているんですよ。

練習してないよ〜
ステージ上でも言い訳するよ〜
時間浪費するよ〜
ベストは尽くさないよ〜

いったいあなたは何をするために人前に出てきたのですか?

練習してないです宣言。
これ、自らをアマチュア以下に貶める危険な言葉です。
僕なら10点減点しますね。せっかくの50点の演奏も40点。
少なくともプロを目指しているなら、お客さんをたくさん集めたいなら口が裂けても言ってはいけません。

そういう人と一緒に演奏したいとは思わないし、仕事とかも依頼しようとは思わない。絶対に手抜きするのが確定じゃないですか。
言っても損しかしないですよ。「僕は不真面目です」宣言なんですから。

■実は誰も練習していない
アマチュアでも上手くなる人はどんどん上手くなりますよ。見ていて気持ちいいくらい上達していく。そういう人たちは共通して余計なこと言わないし、自分が上達することが快楽になっていると思います。

上達する
気持ちいい
さらに練習する
さらに上達する
気持ちいい
余計なこと言ってる暇はない
さらに練習する
練習するのが当たり前になる

「練習?してないよ。僕はギターを触っているだけ」
最終的にはそうなります。

本当に練習している人は、聞いても練習していないって言う。
本当に練習していない人は、聞いてもいないのに練習していないって言う。

その真実を見極めるのが我々観客の仕事です。
いい演奏を届けるために練習しているのは誰なのか。
お客さんを本気で楽しませようとしているのは誰なのか。

アマチュアのライブによく行く人。
どんなバンド・アーティストが伸びるかを見極める方法は一つだけ。
練習してないって言わない人です。
今度注意してMCを聞いてみてください。

ありがとうございます。有意義なことに使います。