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ボリンジャーバンドとは?見方・使い方や計算式、設定方法、トレード手法を初心者にわかりやすく解説

ボリンジャーバンドとは相場分析において人気のテクニカル指標です。
バンドの幅の変化や中心線の傾き、ローソク足とバンドの位置関係などから、簡単にトレンドを察知できるので、多くのトレーダーが使用しています。

ボリンジャーバンドの特徴は逆張り・順張りどちらの手法にも対応でき、尚且つ、環境認識にも使える点です。
そのため、ボリンジャーバンドを極めれば、他のテクニカル指標を使わずとも、精度の高い分析ができるようになります。

この記事では、ボリンジャーバンドの見方や使い方、MT4/MT5での設定、中心線を使ったトレード手法をご紹介します。
最後まで読めば、ボリンジャーバンドの基本的な使い方から応用まで幅広い知識がつき、トレードの幅が広がりますよ。


ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドとは、アメリカの投資家「ジョン・ボリンジャー氏」が開発したテクニカル指標です。
バンドの幅の変化や中心線(移動平均線)の傾き、ローソク足とバンドの位置関係などから、視覚的にわかりやすく分析ができるので、初心者から上級者まで人気があります

価格変動幅(ボラティリティ)を示す標準偏差が利用されており、逆張り・順張りどちらにも対応できるのがボリンジャーバンドの大きな特徴です。

なお、標準偏差は±1σ、±2σ、±3σから設定でき、バンドの中に収まる確率は下記の通りです。

  • ±1σに収まる確率:68.26%

  • ±2σに収まる確率:95.44%

  • ±3σに収まる確率:99.74%

短期的な取引では上記の確率を使った逆張りが有効ですが、中長期のトレンドを狙う取引では、トレンドの強さに応じた順張りが有効です。

標準偏差(±1〜±3σ)の計算式

ボリンジャーバンドのバンドについて理解するためには、まず標準偏差を理解する必要があります。
そもそも標準偏差とは、データの特徴を要約する基本統計量の一つで、「データが平均値の周辺でどれほどばらついているか」を示したものです。

標準偏差の計算式は下記の通りです。

標準偏差=√(計測期間 × 価格の2乗の合計 ー 価格の合計の2乗)÷ 計測期間 ×(計測期間 – 1)

計算式がかなり複雑ですが、簡単にいうとローソク足の終値が平均値からどれくらい散らばっているかを示しています。
中心線から離れた終値が多ければ標準偏差は大きくなり、中心線から近い終値が多ければ標準偏差は小さくなります。

ボリンジャーバンドの上下のバンドは、中心線(移動平均線)に標準偏差を加減したものです。
各バンドは下記の計算式で求められます。

ボリンジャーバンドの見方と使い方

ここでは、ボリンジャーバンドの見方と使い方をご紹介します。
まず、ボリンジャーバンドを利用する上で知っておくべき見方・使い方は下記の4つです。

  1. スクイーズ

  2. エクスパンション

  3. バンドを抵抗線とした逆張り

  4. ボラティリティ・ブレイクアウトを使った順張り

1つずつ詳しく見ていきましょう。

スクイーズ・エクスパンション

スクイーズとは、ボリンジャーバンドが狭まった状態で、エクスパンションとは、ボリンジャーバンドが広がっていく状態です。

基本的にスクイーズとエクスパンションはセットで考えることが多く、スクイーズが形成されてからエクスパンションが発生します。

スクイーズは、上昇と下降どちらに動くか迷っている状態で、次のトレンドまで力を溜めています。
エクスパンションはトレンドの入口になるため、順張りのチャンスです。

バンドウォーク

バンドウォークとは、バンドに沿ってレートが動いていく状態です。

押し目を形成せずにローソク足がバンドに追従していく、強いトレンド発生時によく現れます。
FX取引においては、バンドウォークにうまく乗れたら順張りで大きな利益を狙えるので、人気の使い方の1つです。

しかし、必ずしもバンドに沿ってレートが動いていくとは限らず、だましの可能性も高いので注意が必要です。

バンドを抵抗線とした逆張り

統計学的には、正規分布において標準偏差をとった場合、±1σに収まる確率は約68%、±2σに収まる確率は約95%です。
この考え方を利用し、バンドを抵抗線とした逆張りも人気な使い方です。

具体的には、価格が+2σのバンドに到達したときに売り、逆に価格が-2σのバンドに到達したときに買いという戦略です。
これは、理論的に価格のほとんどが±2σの範囲に収まるはずであり、±2σを大きく突き抜けるということは「異常な価格」であるため、いずれ修正され中心線に戻るという考えです。

特にボリンジャーバンドが拡大していない局面においては、この分析方法が有効な場合が多いです。

ボラティリティ・ブレイクアウトを使った順張り

ボラティリティ・ブレイクアウトは、バンドが収縮して横ばいの状態を続けた後、価格変動に伴いバンド幅が拡大し始めたときに、ブレイクした方向にポジションを取る方法です。
小さいレンジでエネルギーを溜めた相場が、ボラティリティの高まりに伴い、バンドを突破したときにブレイクした方向にトレンドが発生する可能性が高いという考えを利用します。

トレンド相場は全体の3割程度しか発生しないと言われているため、この使い方は1日に何回もチャンスがあるわけではありません。
しかし、トレンド発生の初動を狙えるので、少ないチャンスをものにすれば、1回のチャンスで大きな利益が狙える使い方でもあります。

先ほど紹介した「バンドを抵抗線とした逆張り」よりも利用者は少ないですが、開発者であるボリンジャー氏は、この使い方を推奨しています。

MT4/MT5でボリンジャーバンドの表示・設定方法

それでは実際にMT4/MT5でボリンジャーバンドの表示・設定方法をご紹介します。
ボリンジャーバンドはMT4/MT5でデフォルトで搭載されているインジケーターなので、外部からダウンロードする必要はありません。

具体的な表示・設定方法の手順は下記の通りです。

  1. MT4/MT5を起動し挿入タブをクリック

  2. トレンド系のインジケーターから「Bollinger Bands」を選択

  3. ボリンジャーバンドの詳細設定

順を追って詳しく解説します。

MT4/MT5を起動し挿入タブをクリック

まずMT4/MT5を起動し、ツールバーから挿入タブをクリックします。

トレンド系のインジケーターから「Bollinger Bands」を選択

次に「インジケーター」→「トレンド系」→「Bollinger Bands」の順にクリックします。

「OK」をクリックすればボリンジャーバンドの表示が完了です。
なお、デフォルトでは期間が20、偏差2.0となります。

期間や偏差、線の色などを変更したい場合は、詳細設定を行う必要があります。

ボリンジャーバンドの詳細設定

設定を変更したい場合は「パラメータ」タブから、詳細設定を行います。
今回は、期間を「10」、偏差を「3.0」、線の色を黄色に変更します。

※線の色や太さは、「スタイル」タブから変更可能です。
全ての設定が済み、「OK」をクリックすればボリンジャーバンドの表示が完了です。


なお、筆者がオススメしているFX会社「BigBoss」と「XM」はどちらもMT4/MT5を採用しています!

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ボリンジャーバンドを利用したトレード手法

ここではボリンジャーバンドを利用したトレード手法をご紹介します。
繰り返しになりますが、ボリンジャーバンドは逆張り・順張りどちらにも対応できることから、トレード手法も豊富です。
今回紹介するトレード手法は下記の3つです。

  1. バンドウォークを使った順張り手法

  2. 統計学に基づいた逆張り手法

  3. 移動平均線とボリンジャーバンドを組み合わせた手法

それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。

バンドウォークを使った順張り手法

まずは順張り手法をご紹介します。
順張りは、ボリンジャーバンドがエクスパンションを起こし、バンドウォークをする場面を狙う手法です。

  • エクスパンション
    ボリンジャーバンドの幅広がっていく状態

  • バンドウォーク
    バンドに沿ってレートが動いていく状態

上図のように、ボリンジャーバンドの幅が広がり(エクスパンション)、+2σに到達したら買いエントリー(-2σに到達したら売りエントリー)を行います。

レンジ相場からブレイクアウトをして、トレンドに転換するタイミングを狙います。
トレンドの発生は全体の3割と言われ、チャンスは多くないですが、上手くトレンドに乗ることができれば、1度に大きな利益が狙える手法です。

統計学に基づいた逆張り手法

続いて逆張り手法をご紹介します。
逆張りは、バンド内に収まる確率を用いて、バンドに到達した場面を狙う手法です。
ボリンジャーバンドで逆張りを狙うときは、レンジ相場で、バンドがほぼ平行に推移していることが理想です。

上図のように、ボリンジャーバンドがほぼ平行に推移しているレンジ相場で、+2σに到達したら売りエントリー(-2σに到達したら買いエントリー)を行います。
レンジ相場を狙うので、順張り手法よりもトレードするチャンスが多いです。

レンジ相場の中であれば、この手法が機能しますが、エクスパンションをすると、順張り目線になり、この逆張り手法は機能しなくなるので注意しましょう。

移動平均線とボリンジャーバンドを組み合わせた手法

3つ目は、移動平均線とボリンジャーバンドを組み合わせた手法をご紹介します。
どちらもトレンド系のテクニカル指標なので、トレンドの向きを察知し、その方向へ順張りを狙います。

この手法を使う上で、移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスの知識は必須です。
ゴールデンクロスとは、移動平均線の短期線が長期線を下から上に抜けることで、上昇トレンドへの転換を示唆する買いサインです。
一方、デッドクロスとは、移動平均線の短期線が長期線を上から下に抜けることで、下降トレンドへの転換を示唆する売りサインです。

なお、ボリンジャーバンドの期間は20で偏差は±1σ、移動平均線の期間は5にします。

上図のように、ボリンジャーバンドの中心線が上向きで、移動平均線がボリンジャーバンドの+1σを上抜けしたときに買いエントリーを行います。

一方、上図のように、ボリンジャーバンドの中心線が下向きで、移動平均線がボリンジャーバンドの-1σを下抜けしたときに売りエントリーを行います。

ボリンジャーバンド利用時の注意点

ボリンジャーバンド利用時の注意点は以下の2つです。

  1. バンド内に収まる確率はトレード勝率ではない

  2. 相場の急変に対応できない

1つずつ詳しく見ていきましょう。

バンド内に収まる確率はトレード勝率ではない

バンド内に収まる確率はトレード勝率ではありません。
ボリンジャーバンドの特徴として、±2σ内に収まる確率が95.4%、±3σ内に収まる確率が99.7%と説明しました。

この確率を勘違いして、「±3σにタッチした時に逆張りをすれば99.7%の確率で勝てる」と考える方もいるかもしれません。
しかし、バンドはチャートの動きに合わせてリアルタイムで拡大と収束を繰り返すため、そのまま勝率に繋がるわけではないのです。

バンド内に収まる確率はあくまで1つの指標であり、それだけを根拠にトレードするのは危険です。

相場の急変に対応できない

ボリンジャーバンドは、相場の急変に対応できないので注意が必要です。
経済指標や要人発言など、テクニカル指標を無視するような急激な上昇や下落では、±3σを簡単に突き抜けていく場合があります。

長期的に見れば±3σ内に収まることが多いですが、難平をしてしまうと、短期間に大きな損失を抱える恐れもあります。

テクニカルを無視するような相場の急変は、ボリンジャーバンドに限らず、どのインジケーターでも対応できないので、資金管理には気をつけましょう。

ボリンジャーバンドについて勉強できる本

ボリンジャーバンドは人気なインジケーターということもあり、たくさんの書籍が出版されています。
今回は、その中でもおすすめの本を2冊ご紹介します。

  1. ボリンジャーバンド入門 -相対性原理が解き明かすマーケットの仕組み

  2. ボリンジャーバンドを使いこなせばFXはカンタンに稼げる!

1冊ずつ詳しく見ていきましょう。

ボリンジャーバンド入門 相対性原理が解き明かすマーケットの仕組み

まず、ボリンジャーバンドを勉強する上で絶対に外せない本が「ボリンジャーバンド入門」です。
この本は、ボリンジャーバンド開発者である「John Bollinger(ジョン・ボリンジャー)氏」による解説書です。

この書籍が発売されたのは、20年以上も前の2001年です。
かなり高価な書籍にはなりますが、ボリンジャーバンドの概念を深く理解したい方には、必ず読んでおきたい1冊です。

ボリンジャーバンドを使いこなせばFXはカンタンに稼げる!

続いて紹介する本は、「ボリンジャーバンドを使いこなせばFXはカンタンに稼げる!」です。
この本はシリーズになっており、合計3冊出版されています。6人のFXトレーダーがボリンジャーバンドを使った具体的なトレード手法を合計18つ紹介しています。

ボリンジャーバンドは使い方が豊富なだけに、自分に合った手法を見つけるのが大変です。
この本では、具体的なトレード手法がたくさん紹介されているので、自分に合った手法を探している人におすすめの1冊です。

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