移動平均乖離率とは?計算方法や使い方、MT4/MT5で表示するインジケーターを紹介
移動平均乖離率とは、現在チャートが移動平均線からどれだけ離れているか(乖離しているか)を数値化したものです。
どれだけ相場が上下に振れた状態でも、いずれ移動平均線に価格が戻るという特性を利用して、逆張りで使われる指標です。
移動平均乖離率は人気な指標ではありますが、どのような計算式で成り立っているか、具体的にどのようにトレードに活かしていくかわからない方も多いでしょう。
この記事では移動平均乖離率の計算方法や使い方、MT4/MT5で表示するインジケーター、FXトレード手法をご紹介します。
この記事を読めば、移動平均乖離率の計算式や正しい使い方が理解でき、FX取引で利益を出す可能性を高められます。
移動平均乖離率を利用するときの注意点も併せて解説しますので、参考にしてください。
移動平均乖離率とは?
移動平均乖離率とは、現在チャートが移動平均線からどれだけ離れているか(乖離しているか)を割合で数値化したものです。
現在価格が移動平均線と同じであれば乖離率は0%となり、移動平均線よりも上であれば、乖離率はプラス(上方乖離)、下であれば乖離率はマイナス(下方乖離)となります。
FXのチャートは、相場が大きく上下に振れた状態でも「いずれ移動平均線に価格が戻る傾向がある(平均回帰)」という特性があります。
つまり、移動平均線と現在チャートが永遠に離れ続けることはないということです。
いずれ、移動平均線付近に価格が戻るとなれば、上方乖離の場面では下落、下方乖離の場面では上昇するのが期待できます。
移動平均乖離率の計算方法
移動平均線乖離率を利用するなら、計算式をしっかり理解しておきましょう。
移動平均乖離率の計算式は下記の通りです。
移動平均乖離率 = (終値 – 移動平均値)÷ 移動平均値 × 100
価格が移動平均線から大きく上に離れる(乖離する)と乖離率もプラスに変動し、売りサインとなります。
一方、価格が移動平均線から大きく下に離れる(乖離する)と乖離率もマイナスに変動し、買いサインとなります。
移動平均乖離率の計算方法について理解したところで、次は基本的な見方・使い方を見ていきましょう。
移動平均乖離率の見方・使い方
移動平均乖離率は、移動平均線から価格がどれくらい乖離しているかを示すテクニカル指標です。
どれだけ乖離しても「いずれ移動平均線に価格が戻る傾向がある」という特性を活かして、乖離率が大きくなった場面で逆張りを狙うのが一般的です。
ここでは、移動平均乖離率の基本的な見方・使い方をご紹介します。
上方乖離で売りシグナル
下方乖離で買いシグナル
以上、2つの基本的な見方・使い方について詳しく見ていきましょう。
上方乖離で売りシグナル
現在チャートが移動平均線よりも上に乖離する「上方乖離」の場面は、売りシグナルです。
チャートはいずれ移動平均線に戻るという性質があるため、上に乖離した場合は、今後チャートが下がることが考えられます。
そのタイミングを狙って逆張りをするのが移動平均乖離率の使い方です。
とはいえ、乖離率はあくまで1つの指標にすぎないため、必ず反発するとは限りません。
大きなトレンドが発生した場合、反発せずにトレンドが継続することがあるため、損切りラインを決めておくことが大切です。
下方乖離で買いシグナル
売りシグナルとは反対に、現在チャートが移動平均線よりも下に乖離する「下方乖離」の場面は、買いシグナルです。
乖離率がマイナスのときは、チャートが反発して上がっていくことが予想できます。
移動平均線よりもチャートが下にあり、乖離率が高い場合は買いシグナルと言えるでしょう。
しかし、売りシグナル同様に、必ず反発するとは限らずだましの可能性もあります。
移動平均乖離率を使用した逆張り手法は短期的な判断が大切なので、その日のうちに利益確定、もしくは損切り注文をしましょう。
移動平均乖離率をMT4/MT5で表示・設定する方法
それでは、移動平均乖離率をMT4/MT5で表示・設定する方法をご紹介します。
具体的な表示・設定方法の手順は下記の通りです。
移動平均乖離率をダウンロード
移動平均乖離率をインストール
インストールした移動平均乖離率をMT4/MT5に挿入
移動平均線乖離率は、MT4/MT5にデフォルトで搭載されていません。
そのため、移動平均乖離率のインジケーターファイルを外部サイトからダウンロードする必要があります。
ダウンロード方法も併せて解説しますので、参考にしてください。
移動平均乖離率をダウンロード
まずは、移動平均乖離率をダウンロードしていきます。
Google等で「移動平均乖離率 ダウンロード」などと検索すると、移動平均乖離率をダウンロードできるサイトが出てきます。
そこから、移動平均乖離率をダウンロードしてください。
ここでは、「MT4・MT5インジケーター倉庫」にある「MTF_DFMA」というインジケーターをダウンロードして使用していきます。
MT4に挿入するなら「.ex4」または「.mq4」、MT5に挿入するなら「.ex5」または「.mq5」というファイルです。
なお、「zipファイル」など圧縮された状態でダウンロードされた場合は、解凍しておきます。
移動平均乖離率をインストール
移動平均乖離率のダウンロードが完了したら、続いてMT4/MT5にインストールします。
まずは、MT4/MT5を起動してください。
今回は、MT4での挿入方法をご紹介しますが、MT5での挿入方法も基本的に同じです。
1.「ファイル」→「データフォルダを開く」→「MQL4」の順にクリック
2.「MQL4」→「Indicators」フォルダに移動平均乖離率ファイルを移動
これで、移動平均乖離率のインストールが完了です。
インストールした移動平均乖離率を有効化するために、MT4/MT5を再起動してください。
インストールした移動平均乖離率をMT4/MT5に挿入
インストールが完了したら、実際にMT4/MT5チャートに移動平均乖離率を表示していきます。
1.ツールバーから「挿入」タブをクリック
2.「インジケーター」→「カスタム」から「MTF_DFMA」を選択して挿入
インジケーターの設定画面が表示されるので「OK」をクリックすれば、移動平均乖離率の表示が完了です。
なお、筆者がオススメしているFX会社「XM」と「BigBoss」はどちらもMT4/MT5を採用しています!
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移動平均乖離率を用いたトレード手法
ここでは、移動平均乖離率を用いたFXトレード手法をご紹介します。
移動平均乖離率は、価格のアップダウンが激しい相場で向いているインジケーターです。
そのため、上昇トレンドや下降トレンド、もしくは乱高下が激しいレンジ相場発生時に有効なトレード手法になります。
乖離率が±3%で逆張り
RSIなど他のインジケーターと組み合わせる
それでは、トレード手法について詳しく見ていきましょう。
乖離率が±3%で逆張り
ここまで説明した通り、移動平均乖離率では基本的に逆張りを狙います。
具体的には、乖離率が±3%に到達した時に逆張りを仕掛けていきます。
例えば、上昇トレンドにて価格が上昇して、+3%の上方乖離が発生した時点で売りエントリーを行います。
一方、下降トレンドにて価格が下落して、-3%の下方乖離が発生した時点で買いエントリーを行います。
±3%で逆張りを狙うのが一般的ですが、必ずしも±3%で反発するとは限りません。
移動平均乖離率が反発するゾーンは、使用する移動平均線の期間や通貨ペア、時間足によって異なります。
RSIで言う「30%以下で売られすぎ、70%以上で買われすぎ」のように、明確に反発しやすいタイミングが決まっているわけではありません。
そのため、過去のチャートを見ながらどのくらいで反発しやすいのか、傾向を見ながら臨機応変に対応していくことが大切です。
RSIなど他のインジケーターを組み合わせる
移動平均乖離率だけでなく、他のインジケーターと組み合わせて利用しましょう。
なぜなら、移動平均乖離率だけではだましが発生する可能性が高いからです。
移動平均乖離率だけだと、どのくらい乖離した時にエントリーを行うのかが曖昧になってしまいます。
RSIなどのオシレーター系のインジケーターと組み合わせれば、エントリータイミングが明確になるのでおすすめです。
RSIはオシレーター系を代表するインジケーターで、逆張りの指標として人気があります。
RSIが30%以下で買いシグナル、70%以上で売りシグナルと使い方もシンプルなので、移動平均乖離率との組み合わせにおすすめです。
移動平均乖離率を利用するときの注意点
ここでは移動平均乖離率を利用するときの注意点をご紹介します。
主な注意点は以下の2つです。
ボラティリティが低い時は取引を避ける
損切りラインを明確にする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ボラティリティが低い時は取引を避ける
移動平均乖離率を利用した取引では、相場のボラティリティが低い時は注意が必要です。
なぜなら、現在チャートと移動平均線が横ばいの状態では、移動平均乖離率も横ばいになるため、移動平均乖離率が有効になるほどの乖離が発生しないからです。
移動平均乖離率を利用した逆張りが有効になるには、移動平均線から価格が上下に離れている必要があります。
相場のボラティリティが低い時にこじつけで取引すると損失が拡大するリスクがあるので、危険です。
ボラティリティが低い時は取引を避けるようにしましょう。
損切りラインを明確にする
移動平均乖離率を利用した取引では、損切りラインを明確にしておきましょう。
前述した通り、移動平均乖離率を使った取引は逆張りでの取引になるため、強いトレンドが発生した場合では、損失が膨らむスピードが早い可能性があります。
急な相場変動にも焦らず対応できるように、事前に損切りラインを決めて徹底することが大切です。
どうしてもチャートの前から離れるときは、逆指値注文を出しておくのがベストです。
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