旅行貯金のススメ
旅先での思い出を残す手段と言えば、まずもって第一の選択肢は写真を撮ることでしょう。SNSに共有することも気軽です。
しかし、今回の記事では、旅行貯金というものをご紹介したいと思います。
この記事は約5分で読めます、2,474文字。
旅行貯金とは?
全国約24,000の郵便局/ゆうちょ銀行の窓口を巡り、貯金をし、通帳にスタンプを押してもらうことです。御朱印集めに近いと言うことができるでしょう。
旅人の間ではかなり以前から有名な趣味で、移動の際に、何時何処にいたのかを示していくものとして用いられることが多かったようです。最近では、郵便局を回ることそのものを目標とする人も多く「郵便局巡り」などとも言われているようです。
始め方
旅行貯金の始め方は簡単です。まずはお近くの郵便局の貯金窓口、もしくはゆうちょ銀行に営業時間内に出向き、ゆうちょ銀行の口座を開設してください。
そして、無事通帳をゲットしたら通帳を持って窓口に行き、入金をしましょう。その際に必ず「局名印(局名のハンコ)をお願いします」などと窓口氏に依頼してください。JRにおける途中下車印のようなもので、省略されがちではあるものの押印しなければいけないハンコなので、拒否されることはありません。
後は、その通帳を持って別の郵便局へ赴き窓口で入金すれば、大体の窓口氏は察して、何も言わなくてもハンコを押してくれるようになります。
既にゆうちょ銀行の口座を持っている場合
既にゆうちょ銀行の口座を持っている方もいらっしゃることでしょう。その場合、その口座の通帳で旅行貯金を始めることも可能ですが、旅行貯金専用の口座をもう1個用意することを個人的にお勧めします。記録が見やすくなるからです。
昨今ではテロ防止の観点から、一金融機関につき一人一口座が原則となっています。しかし、ゆうちょ銀行の場合、一般に利用されている「総合口座(通常貯金)」というものとは別に「通常貯蓄貯金」というものが存在し、そちらで口座開設を申請すれば普通に2口座目がゲットできます。
一応、通常貯金との違いとして残金が10万円を超えた場合に利子が通常よりも高くつくことになっているのですが、この超低金利時代、利率は一緒なのであまり気にする必要はありません。
入金額について
これは完全に個人の自由だと思います。100円ずつの方もいらっしゃいますし、局数に応じて入金額を1円ずつ上げていく方もいらっしゃいます。筆者は前者のパターン(まぁ10円ずつなんですが)です、入金ばかりで一切引き出していないので残高から訪問済み局数が簡単に分かって便利です。
メリット
この旅行貯金、他の旅行系趣味と比較してメリットがいくつかあります。
お金がかからない
例えば、御朱印集めの場合、御朱印そのものに対する初穂料がかかりますし、せめてもの礼儀として参拝する際のお賽銭も必要です。しかし、旅行貯金の場合、文字通り貯金であるため、いったん入金する必要があるものの、後で引き出すことが可能です。
(ただ、郵便局に行くまでの交通費が大概結構かかるのですが)
ほぼ“達成”が不可能
2023年末時点で営業している郵便局の数は23,585局あります。これを全て回るのはほぼ不可能と言って良いでしょう。しかも、郵便局は定期的に、移転したり改称したり新局がオープンしたりします。これらも含めると飽きが無いと言える趣味でしょう。
デザインが様々
郵便局によってはデザインや意匠を凝らしたハンコを用意しているところもあります(通称“タカラ印”)。複数種類ある郵便局も時たまあります。他にはテッシュなどの粗品を頂けることもあります。通帳の磁気保護ケースを頂いたこともあって、これはかなり重宝しています。
ただこれらはあくまで局員さんのサービスによるものなので過度に期待しすぎない方が良いでしょう。
デメリット
もちろんデメリットもあります。デメリットと言うよりは、注意すべき点と言うべきかもしれません。
平日の9時から16時まで
一番はこれです。こっちが勝手に趣味化しているだけで、相手は銀行業です。土休日に窓口は空いていません。夕方も16時までです。こればっかりは仕方ないことです。
一部、商業施設内にあるなどして開局時間が10時の場合、17時まで貯金を取り扱っている郵便局もあります。後述の郵便局アプリなどを活用すると良いでしょう。
硬貨はATMだと手数料がかかる
最近のゆうちょ銀行はATMでの硬貨の取り扱いに手数料がかかります。局名印を押してもらう場合、窓口へ赴く必要があるので関係ありませんが、引き出しの際などは注意が必要です。
あると便利なモノ
ネットが無かった先人たちは苦労したらしいですが、幸いなことに今はネットがあります。スマホ一つで近くの郵便局やその営業時間などを簡単に調べられます。以下に、あると便利なツールを貼っておきます。
1.郵便局アプリ
最近リリースされたアプリです。近隣の郵便局/ATM/ポストを検索でき、その営業時間を調べられます。ゆうパックの送り状を作成する機能や、封筒などの切手の値段を調べる機能も付いています。
2.日本郵便WEBサイト
基本、さっきの郵便局アプリと同じです。こっちだと駅から検索する機能とかもあります。また、開局や移転等の情報も定期的に更新されていますので、そういう方面に興味がある方は定期的にチェックしておくと良いでしょう。
3.Googleマップ
王道ですが、これも便利。筆者は、訪問済みリストを作って地図上で表示させることによって情報の可視化に成功しました。
4. ティッシュ
スタンプの滲み防止に挟んで使っています。JRのきっぷよりはインクがのりやすいのでましです。必須、とまではいかないけどあると便利な代物です。
まとめ
というわけで、郵便局を巡る趣味、旅行貯金のご紹介でした。街歩きの一つの動機になると思いますし、費用もかかりませんので、旅行が趣味の方は特にオススメです。
記事中の写真は全て筆者が撮影。
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