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金言554:学生時代のインサイダー

大学や学生の内部情報をたくさん入手していた学友がいました。
この人とは新学期が始まる2週間ほど前に敷地内にある学生寮で知り合いました。入学式前にもかかわらず、この人は学内の動向や先輩たちのゴシップなどを教えてくれました。情報の真偽はともかく、なぜこの人は知っているのだろうと不思議に思いました。

4年間、この人の情報発信は続きました。そもそも噂話ですから、事実かどうかは問題になりません。当時流行っていた「養老乃瀧」や「村さ来」での酒肴には十分でした。少し関心がある話題について、誰から聞いたとか本当なのとかさらに聞き出そうとするとこの人は、するりと追及をかわします。噂話に限定し、あたりさわりのないレベルにとどめておくという手口でした。

なぜこの人に情報が集まったか不明ですが、振り返れば、公開する情報は「ミッションクリティカル」な領域には踏み込まない内容に限定していたようです。したがって聞く人は自己責任で意思決定しなければならないような局面を迎えることなく気軽に学内インサイダー情報を楽しむことができました。

昨今のトークショーで活躍するコメント屋さんたちの大先輩にあたります。

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