金言320: Be a man and serve the world

若い頃から、所属した団体の行動目標や指針とする標語(校訓、社是など)で、共通していた言葉が「奉仕」でした。「人となれ、奉仕せよ」(Be a man and serve the world)というのが中学高校の校訓でした。その後、いろいろな組織や団体に属しましたが、いつも「奉仕と感謝」がキーワードでした。人生の節目で、この言葉に触れてまいりましたが、いつも同じということが気になりませんでした。ITバブルの頃、ベンチャーの起業に関する講演で「世のため、人のため」が成功のキーワードだと主張した講師がいました。この人のことはすぐ忘れましたが、この言葉は覚えています。

創業2年目に取引先の与信調査という名目で、信用調査会社の部長と名乗る人が来社しました。この人が、経営者として大事な心得を聞いてきたので、「世のため、人のため」と答えました。20分ほど話しているうちにこの人は、「詐欺」を仕掛けていると感じました。それに感づいた相手は、急に話を切り上げ、「心得」の正解を教えてやると乱暴にいいました。「納期厳守、品質重視」であり、精神論では、世の中は動かないという捨て台詞でした。こちらが疑いを持ったときに豹変した相手の態度をよく覚えています。

もし自分が投資をする立場であれば、投資先の経営者に直接会って話しを聞き、「この人になら万一だまされても後悔しない」ということを、自分の感覚で確認します。納期や品質の根底にある「心意気」に投資したいと思っています。他人に委託するのですから、リスクは他人ではなく自分が負います。餅は餅屋にといって、自分より儲け上手な人に資金を預けて、儲けようとするのですから、投資金額に見合う程度に相手を信用しなければいけません。そうでなければ、一天地六の丁半博打です。儲けるとは、信じる者と書きます。儲けたいなら信じることという意思が込められていると思います。

勝敗は別にして(勝ったときは祝杯をあげ、負けたときは次に期待して)感謝することが、いいと思います。そして、キーワードは世のため人のためです。

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