金言248:落書き
1)世界遺産の落書き
世界に誇る日本の文化遺産が落書きに汚染され、落書きを消すなどの修復は困難だとときどき報道されます。落書きは、犬や猫があちこちにマーキングをするようなもので、当の落書きするヒトも悪いことをしているという自覚がなさそうです。
2)商店街のシャッターや民家の塀への落書き
観光地の落書きと異なり、街中の落書きには名前を書かないようです。ひところは、路上アートもどきの落書きが流行りました。JR山の手線の車中からは、ところにより、派手な落書き(アートというのかもしれません)を見ることができました。
3)公園の落書き
練馬区の光が丘公園近くに住んでいたことがありますが、その当時、この公園は、年々落書きがひどくなり、それにつれて治安も悪くなりました。税金を使って、落書きを消していましたが、落書き少年少女との「いたちごっこ」が続いていました。落書きの内容から、暴走族風の集団が落書きに参加していたようです。公園管理費削減により、公園施設は清潔感がなくなり、治安も悪くなりました。落書きの増加は、治安の悪化に比例していました。
4)暴走族の変質
近頃の暴走族は、大集団で制服を着用して体育会風の組織的な行動をしなくなったそうです。服装は、普通のカジュアルな若者と変わりなく、暴走行為も少人数で気が向いたときに行うようです。上下関係のはっきりした体育会系の部活動ではなく、趣味のサークル活動になり、暴走するにあたって仲間内でのしばりをなるべく少なくしてサークル活動を楽しんでいるように思われます。
5)監視カメラとスマホカメラ
防犯対策として、町中の要所に監視カメラが増えました。その結果、深夜、人気のな
いところでも、住宅街でも犯罪防止効果が高まっているようです。
例として、西東京市の某市民公園は、いまだに、落書きがまったくありません。管理事務所は昼間だけですが、要所に監視カメラが設置され、緊急時の連絡ボタンも設置されています。公衆トイレは、19時にシャッターが下ろされます。施設内にはゴミ箱がありません。
公園内には、スケートボード用に特設の無料施設があり、見るからに、落書きしそうなスケボー小僧たちがたくさん遊んでいますが、トラブルはなさそうです。管理が徹底しているからではなく、それぞれが1~3人程度の小グループで利用しているので、好きな時に好きなことをして、飽きたら場所を替えるといった行動パターンのようで、限られた範囲内で、関心のあること以外には触らないためトラブルが発生しないのでしょう。
一方、落書きについては、落書きをすると、監視カメラに記録されるし、目撃者にはスマホで動画を撮られ、SNSに晒されます。警察にメールで通報されるという抑制効果もあります。
6)落書き件数減少傾向
落書き小僧たちの仲間意識が希薄化し、マーキングする意欲が減ったこと、監視カメラなどの抑止力、さらには、個人情報の落書きにより摘発される危険性、SNSへの投稿などの相乗効果により、落書き件数は今後さらに減少するといいのですが、外来種の川魚や虫と同じように卵がどんどん孵化していきます。
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