ぶどうとワインの成分(2)

こんにちは。こんばんは。

今回はワインの成分についてです。

ワインに含まれる成分は、

 <1> ぶどうに由来するもの

<2> 発酵過程で生成したもの

<3> 熟成過程で 生成したもの

のいずれかになります。これらの成分は数百種以上が確認されており、その複雑な組み合わせにより、ワインのさまざまな個性が生まれます。

一般的なワインの構成成分比率は、

水分75〜90%、 アルコール9〜15%、 エキス分2

となります。

発酵によって生成されるアルコールは、エタノール、高級アルコール、極微量のメタノール。そのほとんど(99.9%以上)がエタノールです。

エタノールは、酵母の代謝活動によって、グルコース(ぶどう糖)やフルクトース(果糖)などの糖類から生成されます。 高級アルコールは、炭素数が3個以上持つアルコールを「高級」と分類します。少量の場合には風味の複雑さに寄与するといわれます。メタノールは、大量に摂取すると人体に有害とされるものの、ワインにおいては健康を害するほどの量は含まれていません。ぶどうに含まれるペクチンから生成されます。

エキス分はワインの個性を決める重要なファクターで、主に、有機酸、フェノール化合物、糖類、窒素成分、無機成分となります。ぶどうに含まれる有機酸は、酒石酸が最も多く、それに次ぐリンゴ酸でほとんどを占めます。

酒石酸はぶどう以外の果物にはほとんど含まれていません。発酵直後のワインでは酒石酸が飽和状態にあるため、温度が下がると酒石酸塩(「ワインの宝石」と愉えられる)が析出します。一般的には瓶詰め前に冷却し、 酒石酸塩が析出しないようにします。
リンゴ酸はその名の通り、鋭い酸味を持ちます。ほぼ全ての赤ワインや、一部の白ワインも、乳酸菌によりまろやかな酸味を持つ乳酸に転化されます。
フェノール化合物は、ワインの色、苦味、渋味、収斂性、熟成などに関与します。代表的なものは、タンニン、アントシアニン類、カテキンなどです。
糖類は、辛口で0.02%〜0.2%、甘口では9%に及ぶものもあります。
窒素成分は、アミノ酸やタンパク質など。
無機成分(ミネラル)は、全体で1.5〜3.0 g/l程度で、カリウムが3/4を占める。他にはカルシウム、鉄、銅、マグネシウム、硫黄など。


わずか2%のエキス分が、ワインに様々な香りや味わいの個性を与えています。

ワインが、この世の飲み物で一番多くの物質から構成されていると言われており、たとえ同じ銘柄でも、いつ飲むかによって味わいは変わっていきます。それゆえに、楽しく、また、選ぶのが難しい飲み物と言えます。美味しいワインは信頼のおけるところから購入しましょう。

それでは、良いワインライフを🍷

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