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TRADITIONAL FOLK SONGS OF JAPAN - PART TWO: WEST JAPAN (西日本)
(LP FOLKWAYS FE4534C/D 1961)

レア度:☆☆
内容 :★★★★★

長野のキラー"須原ばねそ"などの採譜によって民謡ディグでも名を馳せ、現代の民レコ好きにはテイチクの10"+ブック・シリーズ『日本民謡集』の監修でも知られる音楽評論家、服部竜太郎コレクションによる61年日本民謡集。

元々『Part One: East Japan』とセットでのボックス仕様だったものですが、こちらはバラ売りでも頒布された廉価盤のその2。ベタな東北モノに紛れて北関東ビートの大定番"Dance-Song At Nikko"や埼玉が誇るプロト・パンク結晶"Bon Song Of Chichibu"等が光る東日本編も捨てがたいけれど、僕らの思ういわゆる「民謡臭さ」、Smells Like Great-grandfather Spirit(霊)ではやはりこの西日本編の方が圧倒しています。

史上もっともワイルドによろめくアコーディオン入りローファイ・ポップ"Dekansho Song"に、岡山が誇るプリミティヴ・インダストリアル最高峰 北木島の"Songs Of The Stonemason"や、日本最古の温泉ヒップホップ 鳥取県岩井温泉の"The Song Of Bathing In The Hot Spring"、鳥取のハウリン・ウルフこと浜沢長三郎が吠える"The Song Of The Shellfishgatherer"、出雲産の脱臼アヴァン・ポップ"Songs Of Yasugi"に、重たいボトムが夜さ来いと誘う"Songs Of Tosa"、ガールズ・ガレージの傑作ミドル・チューン"Ohara Songs Of Kagoshima"など、他ではなかなか聞けないレア・トラックのオンパレード。

これを当時手にしたはずの 言葉もわからず前提知識もない外国人リスナー諸氏は、やはり今の僕のように既知の別ジャンルを側らに想起しながら聴いて楽しんでいたのでしょうか。

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