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PS5とゲーミングPC―TIE×GALLERIAコラボを参考に―


1.はじめに

 PS5も入手が容易になって、PS5とゲーミングPCのどっちを買おうか迷っている人も多いのではないかと思う。そこで、両者について書いてみる。
 PCといっても構成は無限に存在するので、最近発売されたTIE×GALLERIAコラボPCと比較するかたちで、見てみよう。

2.スペック比較

 まずは、PS5とPCのスペックを比較してみよう。
 PS5は特別仕様のCPU・GPUを使っているが、おおよそのスペックは判明しているので、それを踏まえて比べよう。CPUとGPUの末尾にある括弧内の数字は、ベンチマークスコア(PC自由帳参照)。

PS5(約6万円)
 CPU:Ryzen 7 3700X相当(22,711)
 GPU:GeForce RTX 2070 Super相当(10,204)
 メモリ:16GB(GDDR6)


Gianモデル(約14万円)
 CPU:Core i5-14400F(26,290)
 GPU:GeForce RTX 3050 6GB(4,869)
 メモリ:16GB(DDR5)


J0hnモデル(約22万円)
 CPU:Core i7-14700F(45,811)
 GPU:GeForce RTX 4060 Ti 8GB(13,473)
 メモリ:16GB(DDR5)


PRiZEモデル(約27万円)
 CPU:Core i7-14700F(45,811)
 GPU:GeForce RTX 4070 12GB(17,944)
 メモリ:32GB(DDR4)


Ruモデル(約58万円)
 CPU:Core i9-14900KF(61,001)
 GPU:GeForce RTX 4090 24GB(36,340)
 メモリ:32GB(DDR5)


 となる。
 このスペック比較を見ても、PS5がすごく優秀なことが分かる。PS5は、発売当初としてもゲーミングPCであればミドルスペック相当だったので、今となってはスペックは余り高くない。しかし、そうはいってもこのスペックを6万円に抑えるというのはやはりすごい。とはいえ、あくまで「ミドルスペック相当のPCとしては安い」というだけの話なので、やはりゲームによってはスペック不足が否めない。

 ApexやOverwatch程度の軽いゲームであれば、PS5でも問題ないが、タルコフなどの非常に重いゲームはPS5のスペックでは不可能に近い。現時点でタルコフのPS5版はないが、将来的にもPS5版の実装は無理だろう。Starfieldなどのゲームも、PS5で遊ぶこと自体はできるようになるかもしれないが、4Kで遊ぶのは無理だ。
 というように、重いゲームはそもそもPS5では無理、RPG系のゲームも高画質で遊ぶのは厳しいので、そういうゲームをやりたかったらPCを買うしかない。

3.PS5とPCのメリット・デメリット

(1)PS5のメリット

  1. 専売タイトルがある(FF16などは現時点でもPS5専売)

  2. 動作保証がある(PS5でうまく遊べないソフトはPS5では発売されない)

  3. 「うまく動作しない」「対処できない」という事態が起きづらい

  4. 配信などもやりやすい

  5. チート使用者がほとんどいない

 やはりPS5のメリットは気軽に遊べること。PCだと、うまく動作しなかったとしても「自分で考えて対応して下さい」になってしまうし、うまく動作しないことは結構起きる。
 これに対し、PS5は、売られてるゲームが遊べないということはない(動作しないゲームは発売されない)。PS5がうまく動作しないということは、PCに比べれば少ない。PCだと、録画にうまくゲーム音やVCが入ってないということも起きるけれども、PS5だったら設定さえちゃんとやっておけばそんなことは起きないし、設定も簡単。
 また、配信するのも簡単にできる。PCでやるとなると、OBSなどを色々設定しなければならないし、声がうまく入らないとか色々ややこしいときがある。
 なので、PS5は気軽にちゃんと遊べるというのが最大のメリット。あと、オンライン対戦ゲームなどでは、チート使用者もほとんどいない。

(2)PCのメリット

  1. 遊べるゲームタイトルが非常に多い

  2. ゲームの設定の幅が広いのでカスタマイズできる

  3. 高画質・高リフレッシュレートで遊べる

  4. MODを使える

  5. 配信の自由度が高い

  6. テキストのコピペがやりやすい

  7. 文字変換が優秀

 PS5よりもPCの方が、遊べるゲームタイトルは圧倒的に多い。たとえば、ValorantはPCでしか遊べない。他にも、Supermarket Simulatorのような同人ゲーム的なものも、PS5では発売されないことが多い。
 ゲームの設定の幅が広いのもメリット。たとえば、FF14なんかは、画面表示をいじってウルトラワイドにすると格段にプレイしやすい(外周からの敵の攻撃を見やすい)というのがあるが、PS5だったらそういう設定はできないので、自ずと不利になる。
 Apexやモンスターハンターのように、PCでもPS5でもどちらでも遊べるゲームだとしても、PCの方が高画質・高リフレッシュレートで遊べる。PS5は120fpsが上限だが、PCだと144fpsや240fpsなどでも遊べる。また、PCは高画質と高リフレッシュレートを両立できるのも利点。PS5だと、120fpsにすると画質はだいぶ落ちるが、PCなら120fpsでも高画質で遊べる。もちろん、相応のスペックのPCであることは必要条件。
 MODを使えるのもPCのメリット。MODによって色々とゲームの仕様を変更することができる。Supermarket Simulatorだったら、ゲーム速度を上げたり、店員のレジ打ち速度を上げる、発注画面で現在の在庫数を表示させる等々のMODがある。
 配信の自由度も高い。高画質・高リフレッシュレートでの配信が可能になるというのもあるし、様々なオーバーレイをかけて配信画面をにぎやかにすることもできる。
 文字入力も、PS5に比べて格段に楽。たとえば、攻略情報をネットで検索して、必要アイテムが判明したとしよう。ゲーム内でその必要アイテムを検索したい場合、PS5だったら手打ちでやる必要があるが、PCだったらそのままコピペするだけ。そして、PS5は文字変換のクォリティが低いので、手打ちもストレスが溜まりますし、ゲーム内チャットを打つのもストレスが溜まる。PCだったら、MS-IMEなりGoogle日本語入力を使うなりして、もうちょっと優秀な文字変換ができるので、相対的にストレスレス。

4.結局どれが買い?

 最終的にどれが買いかというと、用途と予算次第ではあるが、やっぱりコスパが良いのはPS5。
 ただ、PS5で遊べないゲームも遊びたいというのであればPCが必要になるし、配信を楽しみたい、高画質・高リフレッシュレートで遊びたいとなれば、ある程度のスペックのPCも必要になる。
 PCで遊ぶのであれば、どのゲームで遊ぶかで必要スペックが決まってくる。
 無難なのはTIEコラボモデルであればJ0hnモデルあたり。現時点では大体のゲームは遊べるだろう(さすがにタルコフは厳しいと思う)。ただ、将来的には4Kのゲームが主流になると思うので、将来的にも使えるPCとしてはPRiZEモデルあたりのスペックが欲しいところ。私が今使ってるPCも、おおよそPRiZEモデル相当。4Kゲームを遊ぶにはややGPUが厳しいところもあるが、後々GPUを取り替えることも可能なので(ただし知識と技術は必要)、PRiZEモデル相当のPCにして、GPUを後で替えるというのもあり。
 ゲーミングPCというとき、GPUばかり注目されるが、GPUに見合うCPUをちゃんと選ぶ必要がある。CPUとGPUはバランスが取れていないと、いずれかがボトルネックとなって充分なスペックを引き出せない。TIEコラボPCは、CPUとGPUのバランスが取れていると思うので、自分でPC構成を考える際にも参考になると思う。

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