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エンヌラボの小窓から'2021#009

 おはようございます!いつもより約2時間遅れのエンヌラボ(起きられなかった)、今日は1857年パリ生まれの作曲家、セシル・シャミナードによる「スカーフの踊り」(バレエ音楽「カリロエー」より抜粋、シャミナード自身が編曲)でした。この曲、当時世界的に大ヒットしたのだそうな。

 私自身、講演等で色々な国のさまざまな作曲家の話をする機会を得ると、かなりの確率でシャミナードの話を折り込んでいる気がします。当時パリ音楽院の作曲科は女性に公式な入学許可を出していなかったのだそうで、彼女の音楽修行時代は個人教授によるものでした。その後シャミナードは相当な売れっ子になっていくわけで、「経済的に自立した」とか女性の社会進出がとかいう話とともに、どうしても取り上げたくなってしまいます。そしてこの話は聴衆の関心度も高い気がする。(ちなみにこの話をする時私が弾くのは大抵「アラベスク」。初めて知ったシャミナードの曲はアラベスクだった…。テクスチャだけならプーランクに少し似てるとこあるなと感じることあります。全然違うけどね。)
 そう、シャミナードは女性作曲家。音楽室に居並ぶ作曲家の面々はくるくるロングスタイルから現代の怖い顔した人までみな男性で、私も今更特にそれをなんとも思わないけど。女性の社会進出は年表見てると意外と最近のことですので、こうした背景にはやはり当時の社会の影響もあるでしょう(男性作曲家の陰でゴーストライターをしていた説のある女性も…)。しかしシャミナードの曲に女性らしさを感じるか?いや全く感じないと言ったら嘘になる、むしろエレガントさはほんと女性らしい、それが良いと思うこともあるけれど…

 とか、なんとか。抒情性に多めに振ると女性らしいと感じますかね?きっとシャミナードもいろんな面、いろんな表情、演じていたはず。

 それでは皆様良い週末を。うがい手洗いヤクルト忘れずに!お元気でお過ごしください!

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