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25日間フィビヒチャレンジ!17日目

 全音18曲目(Op.41-Ⅰ-36)。私の思う"The フィビヒ"、ふたたび。ただ一昨日と違うのは旋律がまるで二人の掛け合いのようになっていること。二人というのは当然フィビヒとアネシカですよね。穏やかな夕暮れの川縁をゆっくり歩き、川の水のきらめきと変わっていく空の色を見ながら語り合っている…そんな情景が思い浮かびます。

 昨日フィビヒのオペラが作品番号40以降(制作年代1893年〜)に集中している話を書きましたが、作品番号40以降というとこの「気分、印象と思い出」も該当することになります(作曲年代1893年〜)。いくつかの曲で「オペラ〇〇のアリアに転用された…」とか「このメロディは〇〇に出てくる…」といったことが出てきましたしこれからも出てきますが、音楽的インスピレーションであり音楽的「愛の日記」である「気分、印象と思い出」もまたアネシカあってのものなのです。一人の作曲家に一人の女性がどれだけの閃きと活力を与えたことでしょう。
 「気分、印象と思い出」に三つの要素ありという話を最近読んだのでご紹介します。ひとつめは日々のアネシカの印象と思い出。アネシカが勉強している様子、二人での外出、湖畔での語らい…などなど。ふたつめはアネシカに関する細かい描写。最終週に出てきますが、アネシカの「舌」「こめかみ」その他身体のパーツ、果ては「胸」なんて曲まで(このあたりが「気分〜」がしばしばエロティック・ダイアリーと言われる所以ですかね…)。三つ目は女性礼讃。アネシカはフィビヒにとってまさに「ミューズ」、写譜や脚本といった仕事にもかかわるパートナーでもあったことを考えればそれ以上の存在かもしれません。

 それではまた明日!

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