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遅れてきたトキワ荘(my)ブーム         トキワ荘の無頼派

以前まんが道関連の話を書きましたが、その後もどんどん本を購入しております。

ブラックジャック創作秘話5冊まとめ買いしてみたり

愛 知り染めし頃も順調に増えております。

当然の帰結として、自分の中で遅れてきた「トキワ荘」ブームが来ております。
体調が許せば「トキワ荘ミュージアム」にも行きたいくらいです。

そんななか、今では手に入りづらい(電子書籍になっていない)トキワ荘もの本を図書館で借りてきてもらって読んでいたりします。


中でもすごいのが3冊目の森安なおや伝
巻末には氏の数少ない現存の作品も掲載されており、かなり貴重な本です。


自分は、このお方、「まんが道」に出てきては食べ物をたかる人、という風にしか見ておりませんでした。
あと、「キャバキャバ」と言っている人。
---まんが道ではこの人しか言ってないようですが、これって仲間内の符丁だったんですね。変な笑い声かと思っていました。----

この本で紹介されるこのお方のトキワ荘以降の人生が壮絶すぎる。

ここでも紹介されていましたが、NHK特集でトキワ荘が取壊される直前の特番にもちらっと出ておられましたね。

この番組、見た記憶があります。

この特番、いろいろなエピソードがあるのですが、森安氏の部分はというと・・・

トキワ荘を出た後、結婚したが、妻子に逃げられ、なにやら肉体労働をしながら糊塗を凌いでいる。
そんな中にあって、マンガを少しずつ、描きため、何社かに持込むも結局採用されなかったという悲しいエピソードでした。

でもこの本で初めて知ったのですが、かなりヤラセがあったとのこと。
出版社でボツにされるのもNHK側の描いたストーリーで作っていったと。
そう書いてありますが、本当にそんなことしたんでしょうか。
当時見ていたときも、編集者がかなり褒めているにもかかわらず、ボツになっているのがおかしいなあ、と思っておりましたが。

余談ですが、この時の編集者が、もう知っている人もほとんどいないと思われる「スナミ先生」のモデルの方でした。
いゃー、見ているときも似ているなあ、と思っていたのでやっぱりです。
そして、この編集部はヤングジャンプだったということも分りました。
この作者、牧歌的な絵や、お話が得意な方でしたので、ヤンジャンはあわないですよねえ。
始めから、ボツありきだったので、編集部はどこでもよかったのでしょう。
このひどいやらせ、今なら大問題ですね。
ナレーションで「妻子に逃げられた」と説明されていますが、これも嘘のとこと。

もう一つ知ったのが、この方がお亡くなりになったのが、立川市の大山団地、というよく通るところにある団地だったのも驚きでした。

実は先日も側を通ったのですが、今はみな建て直されてきれいな団地でした。

一般的な意味で言うとかなり厳しい人生だったかもしれませんが、ご自分が納得できる作品のみを描き続けた、漫画家としてはある意味仕合せな人生だったのかもしれません。
一徹なところは、同じくトキワ荘のテラさんこと寺田ヒロオ氏と相通じていたところがあったのかも。


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