明けない夜があるのなら

真夜中の天井と少し肌寒い夜風は
無駄のないあたしの感情を刺激して
寂しさを助長させた
明日の朝、起きられないと困るからと
少し開けたカーテンの隙間から
差し込む月明かりに
“明けない夜があったら”と問いかける
正解なんてないのだから“うん”とでも
答えていてくれればいい
求めるべきでないところへ求めてしまうほど
何かに追われているのだろうか
言語化できない
ミクロな表出の積み重ねに襲われる

需要のない想いと生産性のない思い
潤いきった瞳は
月明かりの分散を受け止め切れずにいる
空想的な現実ばかりを見ているあたしは
押し潰されてしまいそうだ

短いようで長い夜を
今日という日も明けないようにと
あたしがみまもっていようではないか

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