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圧倒的な違いを示したNo.11

プレミアリーグ第11節、3位マンチェスターシティと17位のボーンマスの一戦。
マンチェスターシティは2連敗からの2連勝。一方のボーンマスは4連敗を前節で止めてこの試合に望んだ。

ボーンマスの作戦

シティが前半ラスト15分でボーンマスを粉砕。

両チームのスタートは画像の通り。
シティは前節から4人を変更。一方のボーンマスは先発を1人変更して臨んだ。

ボーンマスが「相手陣地でのプレッシングを行わない」という選択をとったため、基本的にシティが押し込む時間が多い前半となった。
配置はシティが3-1-5-1の形。

ボーンマスの守備の形は5-4-1。狙いとしてはシティのコバチッチとB.シウバに対してCBのメファムとケリーがマンツーマン気味に対応して起点を作らせないようにしていた。また、ACのロドリに対してボランチがマンツーマンで対応するよりもFWのソランケが消しながら対応する場面が多かった。

シティの狙いの一つ目は右サイドのポケットへの侵入。3CBが比較的フリーでボールを扱うことができたため、CBのアカンジからライン間へ落ちてきたB.シウバやアルバレスへのパスコースを見せる。するとボーンマスのMFラインが中央に締まるので、大外のウォーカーに渡す。あとはウォーカーからポケットにスルーパスを送ってボーンマスPA内に侵入。仮にB.シウバにケリーが付いてこなければB.シウバに通してライン間でターンしてドリブル突破やスルーパスを送り込む形はあった。

シティの2つ目の狙いは、シャドーの選手が大外に起点を作る形。
これは特に左サイドで多く、理由としてはWGドクの存在だと考えられる。メファムやスコットだけでなくWBのアーロンズも困らせる事により、ドクがフリーでボールを持ってドリブルを仕掛ける場面を増やしたかったからだと考えられる。

前半30分まではボーンマスの思惑通りに進んだと言える。実際にシティが先制するまでの時間帯はピンチを迎える場面はあったが粘り強く耐えていた印象だった。1失点目のシーンも人数は揃っており、スペースもほとんどない状況だったが、ドクとロドリの壁パスで狭い局面を突破し先制点をゲット。
失点後はボーンマスが前からプレスをかけるシーンが出てきたが、それを嘲笑うかのようにプレスを完璧に剥がしてドクのクロスからB.シウバが2点目を獲得。その後にはショートコーナーから3点目。これもドクのシュートがアカンジの背中に当たり、ゴールに吸い込まれた。これはドクのアシストとなり、ドクは前半だけで1ゴール2アシストの活躍。
シティが3点差をつけて前半を折り返した。

後半はボーンマスにもチャンスがあったものの、、

後半はボーンマスが得点を取るためにハイプレスを敢行。
前半は空け気味だったロドリにはボランチのビリングがマンツーマンで対応。攻撃は両WBを相手DFラインの近くまで押し上げ3-2-5の形でB-upを行った。その効果はすぐに現れ、後半開始2分で右サイドへのサイドチェンジを起点にシティのネットを揺らす事に成功したが、これはオフサイドの判定。
仮にオフサイドがなく得点が認められていれば非常に面白い展開になる可能性があっただけにボーンマスからすると痛いシーンとなった。
後半15分には前に出て行ったビリングからのワンタッチパスを受けたソランケがPA付近からシュートを打つも惜しくもポストを叩いた。

逆にシティはロドリのサポート役としてB.シウバが前半よりも落ちてボールを受けるシーンを増やし、①B.シウバが前向いてボールを前進させる②B.シウバが空けたスペースをフォーデンやアルバレスが活用する形が前半よりも明確になった。
63分にはプレスを剥がしてオープンになった隙を見逃さずにライン間で前を向いたフォーデンからドクに展開。カットインした瞬間に顔を出したフォーデンにリターンパスを通して4点目。その後1点を返されるものの、82分にはカウンターからB.シウバが5点目、86分にはCKの流れから前に残っていたアケが6点目を取って6-1の圧勝で試合は終了。

シティは磐石の勝利。

結果的には6-1でシティの圧勝となったが、後半の45分はボーンマスも非常に面白く、前半から同じサッカーをしていればどうなっていたのか個人的には非常に気になった。もちろん後半はシティにハーランドがいなかったので上手く行く場面が多かったが、ハーランドがいればCBとの1vs1を強いられ困難な場面も多く作られていただろう。
ただ、シティのパフォーマンス、特にドクは1ゴール4アシストと圧倒的な存在感を示していた。グリーリッシュは味方を使いながらの突破が上手いがドクは1vs1の突破に強みを持つタイプで、タイプの違う2人のウィングがいるのは非常に心強い。
シティはこれから過密日程が加速していくが、いかに怪我人を減らしながらの戦いにもなっていくだろう。ボーンマスも今の準備は厳しいがこれから復調する可能性は十分にあり、見応えがある試合も増えていくだろう。


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